信じる信じないはあなた次第です。
学歴フィルターとは、就職、恋愛、結婚人付き合いなどに於いて学歴で一定の学歴に達しない人をはじくフィルターのことで、「彼女はランクの低い大学しか出ていないので学歴フィルターに引っかかって就職できなかった」などと考える人が存在する。
以下、そのような意見を持つ一部の人の思考である。
概要
学歴によって、一定の学歴以下の人間を就職、恋愛、結婚、人付き合いなどについてお断りするフィルターのこと。特に一流企業、大企業の就職採用に於いてしばしば使われるので、学歴の重要性を語る際によく語られる。「なぜ勉強するのか」「なぜ大学へ行くのか」ということを語る際に「勉強が好きだから」とか「将来役に立つ知識を身につける」など様々な綺麗事、建前論が語られるが、多くの場合人はこの学歴フィルターを潜り抜けるいい大学へ進学するために勉強し、そのために大学へ行くわけである。
どの程度の学歴フィルターが存在するかは企業や人による。緩い場合だと「大卒以上(短卒や専門卒は不可)」程度から「早慶以上」のようにかなり厳しい学歴フィルターが設けられている場合もある。もちろん、一流企業、大企業になればなるほどその学歴フィルターは厳しくなる。また、後述する学歴ロンダリングをはじくため基本的には学部の学歴で評価する場合が多い。そもそも文系の場合院卒者お断りという学歴フィルターが設けられることもある。逆に、理系の場合は学部卒だと理系らしい就職が出来なくなってしまう。(理系科目の中高等学校の教員などは除く)
しばしば、「学歴なんか関係ない」「うちの企業は学歴不問です」という建前論が言われることもある。みんな少しでもランクが高い大学へ行けるように勉強しようね。
なぜ学歴フィルターが存在するか
- 大企業や一流企業は大人数の学生を見なきゃならないから、学歴で最初っから絞りたい!・・・大企業や一流企業はたくさんの人間が志願するので、多数の人間を面接したりしなきゃならない。しかしそれでは面倒であるから、最初から学歴フィルターで人数を絞って手間を省きたい、わけである。
- 高学歴の人の方が辛い事を我慢して努力する力があるから・・・多分これが一番の理由ではないだろうか。受験勉強というしんどい作業を乗り越えられるということは努力が出来る、我慢ができる証だからである。また、受験で勝てるということはそれだけ有能であったり、要領のいいことの証明でもある。逆に言うとだから学歴ロンダリングした人はその大変な受験を乗り越えたわけではなく、努力の証にならなかったり能力が担保されていないから評価できないわけであるし、学歴がなくても体育会系が評価されるのはスポーツを頑張ったり上下関係を叩きこまれていることで根性がある、などが評価されるためである。
- 大企業や一流企業は学閥があるから・・・官僚の世界は今でも東大法学部にあらずんば人にあらず、であるし早稲田閥や慶応閥がある企業があったりするから。もちろん、学閥を形成するのは一流大学であるから、その大学出身者が優遇される。だから学歴ロンダリングしたような人は「院で他大から来てたかが2年間ウチの大学にうわべだけいたような半端者がウチの大学の人間ヅラするな」と排除されるし、学閥を形成できないような大学の出身者は採らないわけである。
- 低学歴にはそもそも簡単な計算や読み書きが怪しい奴がいて採用すると業務に支障をきたすから・・・確かに難しい世界史や地理の知識がなくてもほとんどの人は困らないし、それらの知識が業務に直接役に立つことは少ない。しかし、レベルの低い大学が乱立するようになった結果、大学生全体としての質は低下してしまい、今となっては「簡単な漢字が書けない」「簡単な計算もできない」「アルファベットが書けない」みたいな状態なのに大学卒みたいな人も増えてしまった。そのような人をはじくため。
- いい大学やお嬢様大学に行く人は、経済的に豊かで育ちがよく、きちんとした家庭で育っている可能性が高いから・・・きちんと子供に教育を受けさせるような家庭で育ったならば、まともな人間に育っているだろうし、お嬢様大学に行くような人ならば裕福な家庭で育ちも家柄も良い人であろうと推定されるから。
- 概して、偏差値と人間性は比例するから・・・一昔前の漫画やドラマでは優等生=陰で悪さしている、嫌な奴というキャラや登場人物が多かったが、現実にはその逆だから。もちろん、偏差値が高いけどヤバイ人はいるしその逆ももちろんいるが、概して言えば、偏差値が高い人のほうが人間性も性格も良い善良な人物が多く、偏差値が低いとそうではなくなる傾向にあるから。現実でも偏差値の低い学校のほうが荒れていたり、不良が多かったり、問題行動を起こしたり、派手な格好で遊びまわっている人が多く、偏差値の高い学校では荒れていることは少なく、不良も少ないし、規律も守るような人が多いように、偏差値と人間性は比例するので偏差値の高い大学出身者を採用する方がいい人間を採れる可能性が高い。
恋愛や結婚における学歴フィルター
就職以外でも恋愛や結婚に於いても学歴フィルターは存在する。「京大卒や早稲田卒の男と結婚したい」とか、「学歴は成成明学か地方国立程度の学歴がある女がいい」偏差値以外では「お嬢様学校卒の女がいい」みたいなものも見られる。東大生が白百合女子大や聖心女子大の人とくっつきがちなのとか有名である。
婚活サイトやマッチングアプリでも学歴記入欄があり、どの程度の学歴の異性を求めるかということはしばしば問われる。やっぱり高学歴な男性はそこそこ学歴のある女性と恋愛結婚する傾向がある。実際、「早稲田卒だけど専門卒や短卒の女性と結婚したよ!」という人は少ない。
理由としては
- 学歴が違いすぎると話が合わない
- 高学歴の方が高収入な相手を望めるから
- ブランドのようなもの(ただの無名二流大学の女よりお嬢様学校の女がいい!)
- 大学時代のサークルで出会う機会が多く、自然と出会いやすいから(近くても偏差値が違いすぎるとインカレサークルでも混ざらない傾向にある。大抵高学歴大学はお嬢様大学と一緒にやるので、学生結婚など自然とそういった男女で出会うから、勝手にそうなる)
- 教育方針で揉めそうだから(配偶者が低学歴だと、子供に教育熱心じゃないかも?となるから)
- 親が反対する
などが挙げられる。
学歴フィルターって悪いことなの?
そんなわけないじゃん。
高学歴の人は生まれながらにしてそうなったわけじゃなく(一部例外アリ)そうでない奴らが怠けているときに努力してたんだから。恨むんならいい大学へ行けなかった自分ですよ。
学歴フィルターのデメリット
社会階層が固定される
高学歴で金持ちの家庭は学歴の重要性を理解しているので子供を塾に行かせたり、中学受験させたりして高学歴にする→子供も高学歴で金持ちになる→学歴を付けるために子供の教育にお金をかける→子供も高学歴で金持ちになるのループが発生し、逆に低学歴で貧乏な家庭はその逆のループが発生する、ということ。
学歴フィルターのメリット
なんだかんだ言って学歴が一番誰にでもチャンスがある
例えば、「誰もが知ってる芸能人になる」とか「プロ野球選手になる」とか「声優になる」とか確かに学歴が関係ない進路もあるにはある。が、このような進路で成功する確率はものすごく低く、特別な才能が必要である。そのようなことに比べたら、一流大学に入ることはまだ簡単なことであり、努力次第なところがあって誰にでもチャンスがあることなのである。学歴が一番平等であり公平なのである。(前述の格差固定の問題もあるとはいえ)
18歳までの努力で済む
18歳までの努力で全てが決まるのはおかしい!という意見もあるが、逆に言えば、18歳まで頑張ってしまえば、残りの人生は楽ができるということでもある。寿命が80歳だとして、せいぜい6歳から18歳までの12年間を我慢して頑張れば、残りの62年はそれだけで楽に生きられるのである。
学歴より資格が重要なんじゃないの?
どうしてもいい大学に行けそうになければ、実業高校に行って有用な資格を取る、というのも対策としてはアリではある。しかし、資格よりも学歴のほうが確実なのである。なぜなら
- 最近は資格も食えない資格が多くなってきていて、保障がされないから・・・一昔前までは難関であり安泰だとされてきた司法書士や行政書士、税理士なども食えない資格になってきた。資格があっても仕事がないなんてことは十分にあり得る。
- 仕事があっても待遇が悪い、きつい、給料が安い資格も多いから
- 結局資格があっても学歴フィルターで振るい落とされる・・・例えば、弁護士も四大事務所と言われるような一流事務所に入るならば、高ランクの法科大学院卒である必要があり、低ランク法科大学院からでは司法試験に受かっても大手事務所に入ることはほぼ無理である。
Fランク大学の中には「資格が取れる」「就職に結びつくスキルを身に着ける」などを謳い文句にしているところもあり、中にはそれに釣られて「Fランでも資格を取るとかその業界の勉強をするなど目的があるのなら行ったほうがいいのではないか?」と考える人もいるようであるが、そのような大学で取れる資格は大抵の場合簡単で価値のない資格であったり、取っても仕事がなかったり給料も安くてきつい仕事だったり使えない資格であることがほとんどである。そのような簡単な資格を取らせて「資格合格者が多い」と宣伝しているだけである。また、仮に資格があっても結局学歴ではじかれるので就職できないのである。一種の士商法である。
海外の学歴フィルター
日本だけでなく、海外にも当然学歴フィルターはある。例えば、イギリスではオックスフォード大学かケンブリッジ大学でなければ出世したりするのは難しいし、アメリカには「アイビー・リーグ」と言われる大学群があり、そのような大学を出ている人がエリートとされている。韓国の大学入試が過酷であることは有名である。このように、学歴フィルターはどこの国にでもあるのだ。
対処法
「で、あたし学歴ないんだけどどうしたらいいの?」「今高校生だけどあたし勉強苦手なんだけどどうしたらいいの?」そんなあなたに今からタイムリープして中学生からやり直してもらいます、なんてわけにはいかないので、考えられる対策、アドバイスとしては
得意な科目だけでも頑張ってみる
もしその得意科目が英語なら、かなり有利である。私立大学ならば、少ない科目で受けられる大学もあるので、得意な科目だけでも頑張ってみよう!
Fランク大学には行くな!
後述のとおり下手にFランク大学へ行ってしまうと、かえって就職に不利になる他、学費がかかって、場合によっては奨学金も借りる羽目になる上、就職できないので返済に苦しんだり、無駄にお金を使うことになるのでやめよう。そうやってFランク大学へ行くと、自分も苦しむ上、淘汰されるべき大学が延命することになってしまい、税金の無駄使いにもなって社会的にもよろしくないので、そういったことに加担せずちゃんとした有名大学へ行きましょう。できないなら、専門学校や実業高校で有用な資格を取ったり、職業訓練教育を受けたほうがいい。
文系は大学院へ行くな!(原則)
勘違いしてはいけないが「学歴が重要」という時の学歴は、大学ランク(学校歴)であって、学位ではない。むしろ文系の場合、大学院へ行くとかえって就職がなくなってしまう。理由としては
- 文系の専門知識が役に立たないから・・・「〇〇大学大学院でエジプト考古学を専攻しています!」と言っても一般社会ではそういった知識があまり役に立たないから
- なんなら大学での研究には期待していないので、学んだことは重視しないから
- それなのに院卒だから高い給料を払わなくてはいけないから
- 奇人変人の可能性がある・・・オタク気質だったり、院へ行く人が少ないのに行くような他人とは違うことをやりたがる奇人変人で使いづらい可能性があるから
- 欲しいのは学者としてやっていけるような人材ではなく、難しい入試を合格するような優秀な人材だから・・・院試は簡単であり、受かったとしても難しい学部入試を合格したわけではないので、能力が担保されていない。そのような簡単な試験に受かっただけの人ではなく、学部の難しい試験に受かったことに意味があり、そのような人が欲しいから
なので、原則行かない方がいい。例外は
である。
「京都大学卒」の有名人や活躍している人はいても、「京都大学院卒」の有名人や活躍している人は少ないことからもお察しください。
身の丈に合った就職をする、中小企業で我慢する
就職であれば中小企業で我慢する、恋愛も学歴の低い相手でも妥協するなど身分をわきまえるしかない。当然大企業より安定しないし給料も安いし待遇は悪いけど過去の自分の努力不足を恨みながらひっそりと生きるしかない。
専門学校や短期大学へ逃げる、高卒で就職する
下手にレベルの低い4年制大学へ進学すると企業からは「大卒の給料を払わなければならないのに能力は短卒や専門卒、高卒と変わらない人間」とみなされかえって就職が厳しくなる場合があるので、いっそのこと高卒で働くか専門学校や短期大学へ行って、職業訓練に近い教育を受けたり資格を取るということも考えられる。最近では高卒枠を増やしたり、高卒の待遇を良くしている企業も多いので、高卒で就職を目指すのもアリである。
学歴ロンダリングする
理系ならば、やっておくべきである。理系ならば、学歴ロンダリングはより高度な研究をしてきた、努力の証として評価されることもあるし、仮に評価されなくてもデメリットがほとんどない。(研究内容が学部時代と変わって大変なことと、人間関係がリセットされることくらい)
しかし、文系の場合、前述のとおり院進がかえって不利になってしまうため、やらない方がいい。また、
- 昔ほど学歴ロンダリングが有効ではなくなってきた・・・昔は、最終学歴だけ見て評価されることも多かったが、学歴ロンダリングの存在が有名になった結果、学部の学歴を見るようになり、昔ほど威力を発揮しなくなってしまった。学部の入試に受かったわけではないので努力の証にもならず評価できない。
- 学閥などには入れてもらえない場合がある
- 学費がかかる
- 研究をしなくてはいけない・・・興味がない人にとってはどうでもいいことを研究しなくてはいけないので、それなりに大変である。
- 恋愛や結婚で有利にはならない・・・仮にお嬢様大学の大学院へロンダしても、院生の場合サークルや部活などが基本ないので、インカレサークルで高学歴な男性と知り合って学生結婚する、みたいなことができない。男性側からも同じことである。しかも、研究でそんなことしている時間もない。
- 逆ロンダになる可能性もある・・・当然、低ランク大学院を出ていても高学歴とは見なされません。
- 20代の2年間を消費してしまう・・・結婚や出産といった早めに20代でこなしておきたいイベントがあるが、20代の貴重な2年間が院生生活で潰れてしまう。
- 学歴コンプが解消されるとは限らない・・・結局は学部の難しい試験に受かったわけではないし、学部生でないとわからない校風や学校行事、学生生活や部活サークル、大学あるあるやその大学の学生らしさがあるので、その大卒の人たちの集まりの中で疎外感を感じたり、「〇〇大学に行けなかった」という学歴コンプが「学歴ロンダリングである」という学歴コンプに変換されるだけで終わる可能性もある。
...など、メリットよりもデメリットの方が大きいのだ。それよりは、「置かれた場所で咲きなさい」という言葉通り、入った大学を楽しんで、面接で語れるような学チカ(学生時代に力を入れたこと)を作って、今いる大学で頑張ったほうがいい。企業としても、勉強しかしていない大学生よりも、サークルやボランティア活動など課外活動を頑張ってきた人の方が魅力的なのだ。(勉強しかしてこなかった人と、カンボジアでボランティア活動をするサークルで頑張ってきた人と、どちらが魅力的ですか?ということ)
大学は人生の夏休み。人生経験をする場所でもあります。「学チカはエジプト考古学です!」ではもったいないですよ。
その他
・・・などがある。まぁとにかく勉強していい大学に入りましょう。
結論
関連動画
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 2
- 0pt


