宇宙戦艦ヤマト2199とは日本を代表するアニメ作品の一つ、『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品である。リメイクヤマトシリーズの第一作目。
概要
原作アニメが放送された1974年から38年後の2012年4月7日に第1章が劇場公開された。また1年後の2013年4月7日に、MBS・TBS系列の日5にてテレビ放映が行われた。(一部劇場版と異なる編集が行われている)
4月7日は1作目テレビシリーズ第一話冒頭でも語られた、大日本帝国海軍、戦艦大和が沖縄への片道特攻作戦中、米軍機の攻撃を受け鹿児島県坊の岬沖にて沈没した日である。
タイトルの「2199」とは、作品の設定年であり、物語設定は初代テレビアニメ版と同じであるが、『宇宙戦艦ヤマトIII』でSF設定協力、『宇宙戦艦ヤマト完結編』で一部メカデザインを担当した出渕裕が総監督となり、制作陣が一新されている。
そのメディア展開は『機動戦士ガンダムUC』の展開によく似ており(バンダイビジュアル主導という点も同じ)、まずは劇場公開、次いでDVD・BD発売という展開となっているが、こちらはあくまでもテレビ放映を前提とした製作であり、劇場上映も全26話を4話ずつ全7章に分けて公開された
効果音等は柏原満氏のオリジナルサウンドを継承した形で再構成され往年のヤマトファンが愛してやまないショックカノン、波動砲、ワープ音などか使われている。
音楽は旧作版を作曲した宮川泰氏の息子である宮川彬良氏が担当したが、何と新曲以外は全て旧作版の耳コピで採譜するという気合の入れようである。
2012年3月より角川コミックスにてむらかわみちおによるコミカライズ漫画の連載が開始された。現在はニコニコチャンネルの角川書店チャンネルの電子書籍漫画誌『角川ニコニコエース』、角川書店ウェブコミックサービス『コミック・ウォーカー』にて連載中。→宇宙戦艦ヤマト2199(漫画)
また豊田巧による小説版も3巻発売中である。
2014年には劇場版総集編『宇宙戦艦ヤマト2199追憶の航海』と完全新作の劇場版アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199星巡る方舟」が上映された。
その後、続編として『宇宙戦艦ヤマト2202』が製作されシリーズ化した。
宇宙戦艦ヤマト2199追憶の航海
2014年10月11日に上映された総集編の劇場版アニメ。
宇宙戦艦ヤマト2199で追加・変更されたシーンを中心に構成されており、冥王星沖海戦や発進シーン、帰還シーンがダイジェストになっている等、大胆なカットも目立つ。また、一部設定や描写が変更されている。
七色星団海戦の場面では25カットもの新規カットが追加され、コスモファルコンの着艦方法も描かれた。
宇宙戦艦ヤマト2199星巡る方舟
2014年12月6日に上映された完全新作の劇場版アニメ。
詳細は個別記事を参照。→宇宙戦艦ヤマト2199星巡る方舟
外部出演
俗にいうスーパーロボットの一切が登場しない本作だが、2017年に発売される『スーパーロボット大戦V』に参戦という衝撃の展開を見せる。
ただしあくまでスーパーロボットの有無でのみ参戦可能か否かが判断されていた作品であり、同ゲームのプロデューサーもスーパーロボットが存在しないことで参戦を迷っていたことが明かされている。
スタッフ
- 原作:西崎義展
- 総監督・シリーズ構成:出渕裕
- キャラクターデザイン:結城信輝
- チーフディレクター:榎本明弘
- メカニックディレクター:西井正典
- 3DCGディレクター:今西隆志
- セットデザイン:高倉武史、小林誠、山根公利
- メカニックデザイン:玉盛順一朗、石津泰志、出渕裕
- 撮影監督:青木隆
- 色彩設計:鈴城るみ子
- 美術監督:前田実
- 音響監督:吉田知弘
- 音響効果:西村睦弘
- 音楽:宮川彬良
- 3DCG制作:サンライズD.I.Dスタジオ
- アニメーション制作:XEBEC、AIC(3章まで)
- 製作:宇宙戦艦ヤマト2199製作委員会
キャスト
キャラクターデザインが変更され、旧作からのキャラの声優も総入れ替えである
(ただし、キャスティングされた声優の何人かは、旧作で別のキャラを演じている)。新キャラクターも多数登場。
地球 | ガミラス |
---|---|
|
|
イスカンダル | ガトランティス |
登場キャラクターには、完全新キャラクターのほかに旧シリーズ他作品で登場したキャラ(例:『さらば/2』の土方、『新たなる旅立ち』の山崎、『III』の平田やフラーケン)やその翻案キャラ(例:新キャラの山本玲は航空隊隊員・山本明がベースの女性キャラ)がいる。また、初期の「肌の色が青くない」シュルツらをガミラス支配下の植民地出身である「二等ガミラス人」と設定したり、シリーズ中で2種の容貌をもつタランが兄弟として両方登場するなどシリーズファン向けの細かいネタも。
記事のあるハードウェア
地球 | ガミラス |
---|---|
主題歌
OP主題歌:先行劇場公開・DVD/BD版
OP主題歌:TV放映版
- 「宇宙戦艦ヤマト」
作詞:阿久悠 作曲:宮川泰 編曲:宮川彬良 歌:Project Yamato 2199
Project Yamato 2199のメンバーは下記の通り。
ささきいさお、JAM Project、中川翔子、水木一郎、堀江美都子、茅原実里、
結城アイラ、美郷あき、栗林みな実、麻生夏子、佐咲紗花、石田燿子、ZAQ、
ChouCho、橋本みゆき、yozuca*、CooRie、妖精帝國(ゆい)、佐藤ひろ美、
飛蘭、石川智晶、Rey(原田謙太)、喜多修平、谷本貴義、高取ヒデアキ、
鈴村健一、米倉千尋、水樹奈々、GRANRODEO、藍井エイル、黒崎真音
以上、計31組。(メンバーは4月7日の放映日まで1人ずつ発表された)
2011年8月、ささきが東日本大震災を『宇宙戦艦ヤマト』における地球の危機になぞらえたことをきっかけとして、制作側がアニソンシンガー達によるバンドサウンド化したVer.で、2013年5月に発売されるCDの売上の一部は被災者へ寄付される。
第1話から第14話まで(第15話はOPカット) - 「Fight For Liberty」
作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld 編曲:UVERworld、平出悟 歌:UVERworld(ソニー・ミュージックレコーズ)
ヤマトシリーズTV作品のOPとしては初となる、OPテーマ「宇宙戦艦ヤマト」ではない書き下ろしの完全新曲。
第16話から使用。
ED主題歌:先行劇場公開・DVD/BD版
- 第1章「星が永遠を照らしてる」
作詞:畑亜貴 作曲:黒須克彦 編曲:市川淳 歌:結城アイラ - 第2章「美しい地球(ほし)を知る者よ」
作詞:畑亜貴 作曲・編曲:増田武史 歌:美郷あき - 第3章「真赤なスカーフ」(新録音版)
作詞:阿久悠 作曲:宮川泰 編曲:宮川彬良 歌:ささきいさお - 第4章「記憶の光」
作詞・作曲・歌:KOKIA 編曲:伊藤真澄 - 第5章「ヨーソロー ~星の海を越えて~」
作詞・作曲・歌:影山ヒロノブ 編曲:須藤賢一 - 第6章「「R.I.P〜友よ静かに眠れ〜」
作詞:影山ヒロノブ 作曲:福山芳樹 編曲:須藤賢一 歌:JAM Project - 第7章「愛の星」
作詞:水樹奈々・吉木絵里子 作曲:吉木絵里子 編曲:藤間仁(Elements Garden) 歌:水樹奈々
ED主題歌:TV放映版
- 「愛詞(あいことば)」
作詞・作曲:中島みゆき 編曲:瀬尾一三 歌:中島美嘉
2話から8話まで - 「Best of my Love」
作詞:田中秀典 作曲:楠野功太郎、玉井健二 歌:安田レイ(元気ロケッツメンバー)
9話から17話まで - 「Distance」
作詞・作曲:高木洋一郎 編曲:坂本昌之 歌:JUJU
20話から26話まで
挿入歌
劇場版主題歌、エンディング
- 「BLUE」 総集編「追憶の航海」エンディング曲
作詞:水樹奈々 作曲:吉木絵里子 歌:水樹奈々 - 「宇宙戦艦ヤマト2199 featuring葉加瀬太郎」 映画「星巡る箱舟」オープニング曲
作曲、編曲:宮川彬良 バイオリン:葉加瀬太郎 - 「Great Harmony~for yamato2199」 映画「星巡る箱舟」エンディング曲
作詞:吉元由美 作曲、編曲:宮川彬良 歌:平原綾香
関連動画
各章PV
挿入歌
MAD
MikuMikuDance (ヤマトMMD) 作品
関連リンク
公式サイト
公式ファンサイト
関連項目
- 宇宙戦艦ヤマト
- 宇宙戦艦ヤマト2199(漫画)
- 宇宙戦艦ヤマト2199星巡る方舟
- 宇宙戦艦ヤマト2202
- リメイクヤマト
- 宇宙戦艦ヤマトシリーズの関連項目一覧
- SPACEBATTLESHIPヤマト
- アニメ作品一覧
- スーパーロボット大戦シリーズ登場作品の一覧
- 2013年春アニメ
- 出渕裕(総監督、ガミラスへのこだわりの強い無茶ぶりからスタッフより「総統」とも)
- 庵野秀明(業界随一のヤマトファン、OPの絵コンテを担当。劇場版にも参加)
- むらかわみちお(2199コミカライズ担当、やはり年季の入ったヤマトファンの漫画家)
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