宇宙戦艦ヤマトⅢとは、日本テレビ系で1980年10月11日から1981年4月4日まで毎週土曜日に放送されたテレビアニメである。
概要
「ヤマトよ永遠に」の続編に当たる作品。
宇宙戦艦ヤマトシリーズのテレビアニメの三作目だが、「宇宙戦艦ヤマト2」との間には「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」と「ヤマトよ永遠に」の二作を挟む。
限られた時間で地球を救う為に若者が旅立つと言う無印「宇宙戦艦ヤマト」への原点回帰とも言えるシチュエーション且つ、ヤマトクルーの世代交代や複数の国家の関係性が絡む物語となっているなど意欲作とも言える作品だったのだが、放送話数が全52話の予定が全25話に短縮されてしまい様々な要素が強引に畳まれる不遇な作品となってしまった。
それでも味方としてのデスラー総統など宇宙戦艦ヤマトシリーズのイメージ像には本作の影響も大きな物となっている。また、宇宙戦艦ヤマト2199へ引用された要素も多い。
続編として「宇宙戦艦ヤマト 完結編」があり、キャラクターや舞台が引き継がれているのだがいまいち影が薄い扱いに。
物語
23世紀の初頭、銀河系を二分する星間国家「ボラー連邦」と「ガルマン帝国」が全面衝突する銀河大戦の戦火が広がり、その流れ弾である惑星破壊プロトンミサイルが太陽へ命中。太陽の核融合異常増進が引き起こされ地球人類滅亡まで残り1年と言う事態に陥る。
人類が速やかに移住可能な第二の地球を探索するべく、古代進を艦長とし新たな乗組員を迎えた宇宙戦艦ヤマトが旅立つが、銀河大戦に巻き込まれる事となり旅路は困難を極める。
ボラー連邦とガルマン帝国、双方の国家と戦闘を重ねる中でガルマン帝国がデスラー総統の率いる「ガルマン・ガミラス帝国」であった事が判明し、電撃的に和解。事態の収拾の協力を得るが太陽の制御には失敗してしまう。
最終的に第二の地球の発見は叶わず打ちひしがれる中、かつて銀河系を支配し信仰として伝わっている国家、シャルバート星へと導かれ・・・
余談
- 初期の構成案ではガルマン・ガミラス帝国が「ゴア帝国」と呼称されていたり、ベムラーゼ首相がベムーリン首相とされている等ボラー連邦系のネーミングがより露骨であったりと最終的に変更された名称が多い。
- 構成案ではナチスドイツ的イメージの「ガルマン・ガミラス帝国」、ソ連的イメージの「ボラー連邦」に加え、アメリカ合衆国的イメージの「ゼニー合衆国」なる国家が設定されていた。指導者は「ゴーマン大統領」。本星が人工惑星であり、工業力に優れている。
ガルマン・ガミラスと敵対しており、アリゾナの敵となる、ヤマトに合衆国参加と呼び掛け拒否される等ボラー連邦の役割に吸収された模様。 - 構成案では邂逅したデスラーと後半で再び敵対し、最後にデスラーが改心する物語となっていたのだが、短縮の影響かすっかり削られてしまった。その結果デスラーはほぼ味方として描かれる形となっている。
- 本作には地球の新型戦艦として「護衛戦艦アリゾナ」「護衛戦艦ノーウィック」「護衛戦艦ビスマルク」「護衛戦艦プリンス・オブ・ウェールズ」など様々な国の戦艦が登場する。と言っても本編にはチラッと映る程度であり、撃沈された姿が描かれているアリゾナが辛うじて目立っている様な状態なのだが、ヤマトシリーズの地球の艦船を正当進化させた様な方向性のデザインは密かに高い人気を持つ。
ちなみに構成案の段階ではヤマトが他の調査船団と巡り合う話があり、アリゾナはゼニー合衆国との戦闘での最期の姿が描かれる予定だった。 - 短縮後の最終回の展開により世代交代も無かった事になってしまった。
宇宙戦艦ヤマト 完結編ではガルマン・ガミラス帝国やボラー連邦が冒頭で滅亡し、新型デスラー艦ではなくさらば宇宙戦艦ヤマトのデスラー艦が登場するなど何かと扱いが微妙な事になっている。しかしながら、生き残っているⅢのキャラはモブ同然の扱いながら出演している。 - PS版宇宙戦艦ヤマトシリーズが暗黒星団三部作で終わってしまったりと、パチンコやタイピング拡散波動砲位でしか取り沙汰されない状況が続いていたが、リメイクヤマトシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2205」にて暗黒星団帝国編に食い込む形でボラー連邦やヤマトの新クルーを初め本作の要素が登場する事となった。
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関連項目
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