客観(英:object)とは、①‹哲›認識の対象となる物事②万人が受け入れられる考えという意味、客観的。
客観主義
一般に、主観的なことを退けて、万人が認める客観的な方法や、ものの見方を重んじる考え方。以下のような立場がある。
価値論
主観主義、心理主義[2]、独我論、個人主義の反対。数学のような規則が、価値判断基準にも存在しているとする立場。美学や倫理学、その他価値判断を伴うあらゆる立場に付随する。
スコラ哲学
独立の存在をもたず、心のうちに表象として存在するところのものという意味。現在でいう「主観的」。デカルトの『省察録』、スピノザの『倫理学』、ジョージ・バークリーに見られる使われ方。カントが意味を転化させた。かつては、認識が対象に依存すると考えられていたが、カントはこれを、対象が認識に依存すると定式化した(コペルニクス的転回)。
客観的観念論
世の中にはある一つの絶対的な、観念的なものがある。これが色々に変形して万物となった。だからすべてのものは、人間も人間の心も、もとを正せば同じものであって世界はこのある同一のものから出来ている、と考える立場。認識の主観も客観も、ある実在(絶対者、究極的実在、観念)の変形したものである。観念論は、主観こそ真実で、事物は心のうちに実在するものの写し物、と主張する立場になりがちだが、客観的観念論は主観を包摂する存在を主張する。フリードリヒ・シェリングの哲学。
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関連項目
脚注
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