封神演義とは、以下のことを表す。
- 中国の伝奇物語。著者は許仲琳といわれているが真偽は不明。
- 1を元にアレンジ(超訳)された安能務の小説
- 2を原作にした週刊少年ジャンプに連載されていた藤崎竜による漫画
- 3を原作にした1999年のテレビアニメ。「仙界伝封神演義」。該当記事参照。
- 3を原作にした2018年のテレビアニメ。「覇穹 封神演義」。該当記事参照。
- 1を原作にしたコーエーから発売されたシミュレーションRPGゲーム。
- 森田季節による小説。3.に影響を受けていることを明言している。出版社も同じ集英社。
概要
古代中国の商(作中では殷)末期を舞台に仙人たちが宝貝(パオペエ)という武器を駆使して戦いを繰り広げる物語。実際にあった王朝の交替劇を基にしており、主役の太公望をはじめ実在の人物も多数登場している。もちろん、仙人に関する部分などは後の世の創作であるが、この時代の出来事から派生した故事成語なども現代に伝わっている。
様々な形で発表されており、特に有名なものを幾つか取り上げる。
安能務版
元々は中国の小説だったが日本の小説家安能務が大胆にアレンジして小説にした。日本で封神演義が知られるようになったのはこの小説版の役割が大きい。ただし、アレンジされている部分が大きいので注意が必要である。
本来の原作では悪役の申公豹に、どこの勢力にも属さぬ自由な立場で動き回るダークヒーロー的役割を与えたのも安能版である。
藤崎竜版
安能版を元に藤崎竜が週刊少年ジャンプにて漫画化した作品。
連載期間は1996年28号から2000年47号まで。
アレンジが加えられた安能版よりもさらに現代的なアレンジが加えられており、若年層の読者にも受け入れられ、同人でも一時代を築いた。
さらに、漫画版を基にしてサブキャラを主役にして後日談を描いたゲームや、作中のキャラを入れかえたりなどして自分でストーリーをアレンジできるゲームなども発売された。
コミック版(ジャンプコミック)の表紙は登場キャラクターになっている。※ここからネタバレ→太公望(1巻)と王天君(13巻)のみ逆さまに描かれており、元は同一人物であることを暗示している。
封神演義外伝
2018年の再アニメ化に伴って週刊ヤングジャンプで2018年21・22合併号から短期集中連載されている藤崎竜版の外伝作品。
本編の後日談であるが、タイムトラベルによって太公望と四不象が本編の時間軸にも迷い込む過去編にもなっている。
旧アニメ(1999年)版
藤崎版を原作にアニメ化もされたが、原作の漫画が連載途中で未完だったことや、単行本にして20巻を越える内容を2クールで描ききることはまず不可能なことから、途中からは完全なオリジナルストーリーになっており、原作通りの展開を期待していたファンからの評価は低い。OPのWillは有名。
詳細は「仙界伝封神演義」の記事を参照。
新アニメ(2018年)版
最初のアニメ化から約20年近い時を超えて、再度のアニメ化が2017年8月に発表された。
今回のアニメ版では漫画版の仙界大戦編を中心に構成される予定で、2017年11月時点では王天君など漫画版で中盤以降に登場したキャラクターのビジュアルも公開されている。
原作のエピソードを描きながらもアニメオリジナル描写を所々含み、カットも多用されており物語としての整合性がとれていないなどから評価は低い。
詳細は「覇穹 封神演義」の記事を参照。
コーエー版
完訳 封神演義
中国の原典から直接翻訳した、いわば原典にもっとも近い版。ただし、誤訳などの問題がある。
歴史ポケットシリーズ
完訳を元に読みやすく編集されたアレンジ版。原典に近い版を読みたいのであればこの版がお勧めと思われる。
シミュレーションRPGゲーム
コーエーから発売された斜め見下ろし型の3Dマップを採用したシミュレーションRPG。
ストーリーは完訳からの小説版をモチーフにしているが、オリジナル要素が非常に強い。そもそも太公望からして老人から青年へと設定が変更されている。また、申公豹の描かれ方からして安能版と発売時期に連載していた藤崎版の影響も強く受けていると思われる。
続編も発売されたが、ジャンルはRPGやアクションに変更された。こちらは完全にオリジナルストーリーになっている。
横山光輝版 殷周伝説-太公望伝奇
封神演義を下敷きにしているものの、宝貝などの仙術などには独自の解釈が与えられ、超能力ではなくある程度種や仕掛けがあるものとして描かれている。
関連動画
右に関しては、全訳版を含めた原典の解説。
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関連商品
関連項目
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