小倉久佳とはゲームミュージックの作曲家、ディレクターである。通称「OGR」。
ZUNTATA出身者の中でも特に人気が高い。
概要
大学卒業後、営業職を経て1983年にタイトーに入社。初めて手がけた作品は『ザ・運動会』である[2]。
タイトーのサウンド専任者として『べんべろべえ』『影の伝説』『タイムギャル』『奇々怪界』『ハレーズコメット』など現在マニアから高い評価を得ている作品を数多く手がけ、『ダライアス』『ニンジャウォーリアーズ』によって一躍ゲームミュージックのトップアーティストに上りつめる。
その後『ダライアスII』の聖書、『ダライアス外伝』のユング心理学、『Gダライアス』のノイズミュージックなど、コンセプトの変遷によって氏の作る音楽も複雑かつ前衛的なものになっていった。
2000年代以降はパズルゲーム『EXIT』(BGM監修のみ)、『ゾイドインフィニティ』、アーケード用メダルゲーム『ダイノマックス』の作曲などを行っていたが、2007年3月にタイトーを退職し、現在はフリーのコンポーザー(名義は小倉久佳音画制作所)として活動している。小倉久佳音画制作所という名称については、MADE IN JAPANを意識したものとインタビューで答えている。[3]
小倉久佳音画制作所名義としての活動は、平成21年(2009年)の『ダライアスバースト』への提供曲「Hello 31337」を皮切りにゲーム作品への曲提供の他、オリジナルCDの発表やトークショー等活動の幅を広げている。
エピソード的な何か
- 作曲・ライブ以外では音羽一郎という名義を使っている。代表的なものはCDのおまけに収録された「サラリーマンコンポーザー講座」や声優として出演した「カイザーナックル」など。ちなみに由来はかつて存在した「LDKスタジオ」の所在地である「文京区音羽一丁目」と当時タイトーに在籍していた「三原一郎」(現:アリカ副社長)の合成である[4]。
- 几帳面な性格らしく、ライブ中になぜか中央にあったステージ上の椅子を自分の後ろに動かさせてなおかつさらに自分で置き直した。ちなみに、その椅子は恐らくライブ前に腸閉塞を患ったMar.(高木正彦)氏がリハーサル時に使っていたものである。
- 初代ダライアス製作時、効果音担当のMar.氏がボスの爆発音を提出した際OGR氏に「この音にはストーリー性がない!」と言われ「爆発音にストーリーを入れるにはどうすればいいのかな?」と試行錯誤した結果、あの音に落ち着いた。
- 初代ダライアスを代表する名曲「CAPTAIN NEO」は「メタルソルジャーアイザック」というお蔵入りしたゲームの曲をアレンジしたものである。なお、「メタルソルジャーアイザックII」のデモ画面ではアレンジ前のバージョンを聞くことが出来る。
- 表情の変化が少ない、地味な声、落ち着いた口調といったイメージが強いが、普通にギャグも言ったりする。「おこと教室」とか……。
- 「Hello 31337」の数字の部分は当初ELEET(ELITE)のLEET表記として考案した曲名で、素数を意識しながら命名したところ偶然NHKでリーマン予想に関する番組が放送され、それを見てもしやと思い素数一覧を確認すると31337が載っていた。「やべえ、俺すげえ!」と思い奥さんに話したが、「( ´_ゝ`)フーン」とあしらわれた。[5]
主な作品
本人が作曲を担当したものだけ記載。
タイトー在籍中の作品
小倉久佳音画制作所の作品
- ダライアスバースト
- COZMO ~ZUNTATA 25th Anniversary~
- VECTROS
- ラグナロクオンライン(アレンジCD)
- みんなでまもって騎士
- 俯瞰した事実と客観的な虚構 このふたつで僕は世界をつくる
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- タイトー
- ZUNTATA
- ゲーム音楽の作曲家一覧
- ダライアスバースト オリジナルサウンドトラック
- ダライアスバースト リミックス ワンダーワールド
- COZMO ~ZUNTATA 25th Anniversary~
- ベクトロス サウンドトラック
関連曲
脚注
- *ゲー夢エリア51編『ビデオゲームクロニクル①奇々怪界』P71
- *ゲー夢エリア51編『ビデオゲームクロニクル①奇々怪界』P73-P74
- *【まもって騎士】小倉久佳音画制作所のRetro-Nitro-Girlのインタビュ-
- *【音画制作所解剖室】FILE.43~伝説の『サラコン講座』音羽一郎制作エピソード~
- *ゲー夢エリア51編『テレビゲーム綺譚』P169-P170
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