小惑星リュウグウとは、JAXAの探査機「はやぶさ2」の目的地である。
概要
2015年9月28日にRyugu(リュウグウ)と名付けられる前の仮符号は1999 JU3であった。大きさは約900mと推定されている。
地球に接近する軌道を持つ地球接近小惑星(NEO)のひとつで、有機物(炭素を含む化合物)や水を多く含むC型小惑星である。
C型小惑星は、小惑星帯の中でも太陽から遠い方にあるが、Ryuguは例外的に太陽に近いところにあることから目的地に選ばれた。
自転周期が約7.6時間で地球の約3倍の速さ。表面が黒っぽい色をした天体で、形がほぼ球形であると推定されたが、到着時に撮影された写真からやや角ばった形をしていることが明らかになった。
小惑星イトカワを探査した「はやぶさ」の後継機である「はやぶさ2」は、2014年12月に日本のロケットH-IIAを使って打ち上げられ、約32億キロの往路を航行して2018年6月27日にリュウグウの高度20キロ地点に到着した。
その後、高度を下げて地形などを詳しく観察し、秋には小型ローバのMINERVA-IIや小型着陸機のMASCOTを投下してリュウグウ表面の直接観測が行われた。
2019年2月22日には1回目のタッチダウンに成功し、地表の物質を採取。2019年春には人工的なクレーターの作成にも成功し、同年7月11日の2回目のタッチダウンで世界で初めて地下の物質が採取された。
「はやぶさ2」は2019年11月13日に探査を終えてリュウグウを出発。2020年12月にサンプルを地球に持ち帰る予定となっている。
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