尾上松也(おのえ まつや)とは、日本の歌舞伎役者の名跡である。屋号は音羽屋(おとわや)。本記事では、当代である二代目について解説する。
二代目尾上松也(1985~)
1985年1月30日生まれ、本名は井上龍一。六代目・尾上松助の長男。祖父・春本泰男、母・河合盛恵、妹・春本由香は新派の舞台役者であり、松也自身も歌舞伎以外のジャンルでも幅広く活躍している。なお、初代尾上松也(現・大谷桂三)は、叔父(松助の弟)にあたる。
20歳の時に、父・松助が59歳の若さで病没し、後ろ盾を失ったこともあり、20代前半までは長らく端役が多い苦難の時期を過ごす。2013年に現在の歌舞伎座が完成し、それと前後して市川團十郎・中村勘三郎・坂東三津五郎ら歌舞伎界の看板役者が相次いで他界したことにより、歌舞伎界の若返りが進む中、長い下積みを経て歌舞伎界の若きプリンスの一人として、次第に注目を集めるようになる。
知名度の上昇と共に、バラエティなどのテレビ番組や、ミュージカルなどへの出演を積極的に行うようになり、近年では歌舞伎で鍛え上げた美声と演技力を活かして、アニメ映画の声優としても活躍している。また、子役時代から大河ドラマの常連俳優として多数参加し、「おんな城主直虎」では今川氏真を好演。それまで単に今川家を没落させた暗君というステレオタイプのイメージを覆し、自らの才能を活かして復活劇を果たす役柄を見せた。
歌舞伎界きっての甘党としても知られており、グルメ漫画を実写ドラマ化した「さぼリーマン甘太朗」でテレビドラマ初出演。また、先述のアニメに関しては「キラキラ☆プリキュアアラモード」では、キュアパルフェ(キラ星シエル)の師匠であるジャン=ピエール・ジルベルスタインを演じた。
主な出演作
テレビドラマ
- 八代将軍吉宗(松平新之助(少年時代の徳川吉宗))
- 葵徳川三代(片桐元包)
- おんな太閤記(小早川秀秋)※テレビ東京版
- 天地人(前田利長)
- おんな城主直虎(今川氏真)
- さぼリーマン甘太朗(飴谷甘太朗)
- BS笑点ドラマスペシャル(桂歌丸)
- 課長バカ一代(八神和彦)
- 半沢直樹(瀬名洋介)
映画
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関連項目
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