屍者の帝国(ししゃのていこく、THE EMPIRE OF CORPSES)とは、伊藤計劃、円城塔による日本の長編SF小説および劇場アニメーション作品である。
概要
冒頭30枚の草稿を遺し2009年に早逝した伊藤計劃の作品を、円城塔が遺族の承諾を受け引き継いで完成させたSF小説。
「屍者蘇生技術」をテーマにしたゾンビものであり、また19世紀末の世界を舞台にしたロードムービーやスチームパンクSFの要素も大きい。
ノイタミナムービー第2弾「Project Itoh」の第一作として2015年10月2日に劇場公開された。
キャラクターデザインはredjuice、アニメーション制作はWIT STUDIO、監督は牧原亮太郎、配給は東宝が担当する。
主題歌はEGOISTの「Door」。
登場人物
キャラクター名は実在した有名人及び文学作品の登場人物から取られている。
ジョン・H・ワトソン(CV:細谷佳正)
主人公。ロンドン大学の優秀な医学生だったが、大英帝国政府の諜報機関「ウォルシンガム機関」の諜報員としてザ・ワンおよび「ヴィクターの手記」を確保するため世界中を旅する。
名前の元ネタはコナン・ドイルの推理小説「シャーロック・ホームズ」シリーズに登場するホームズの相棒、ワトソン博士より。
フライデー(CV:村瀬歩)
旅の記録係としてワトソンに同行する青年型屍者。ウォルシンガム機関での登録名称は「Noble_Savage_007」。
劇場版では原作と設定が大きく異なっている。
名前及び登録名称の元ネタはダニエル・デフォーの小説「ロビンソン・クルーソー」に登場するクルーソーの従者フライデー、及びイアン・フレミングのスパイ小説「007」シリーズの主人公「007」ことジェームズ・ボンドより。
フレデリック・ギュスターヴ・バーナビー(CV:楠大典)
ワトソンと共に「ヴィクターの手記」を探し求める陸軍大尉。パンツじゃないから恥ずかしくないもん。
名前の元ネタは実在した英国の陸軍軍人および旅行作家より。
アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフ(CV:三木眞一郎)
ロシア帝国従軍司祭にして天才的な屍者技術者だったが屍者たちを引き連れ姿を消す。
「ヴィクターの手記」を手に入れ、アフガニスタンの山奥にて新型屍者を作り出した。
名前の元ネタはフョードル・ドストエフスキーの小説「カラマーゾフの兄弟」の主人公より。
ニコライ・クラソートキン(CV:山下大輝)
ロシア帝国官房第三部で諜報員を務める青年。アリョーシャ(カラマーゾフ)は同郷の友人。
「ヴィクターの手記」を求めるワトソンをアリョーシャの元へ案内する。
名前の元ネタは「カラマーゾフの兄弟」の登場人物より。
ハダリー・リリス(CV:花澤香菜)
ステイツ(アメリカ)のPMC「ピンカートン」で元大統領ユリシーズ・グラントの秘書を務める謎めいた美女。
彼女もまた「ヴィクターの手記」を追っており、ワトソンに「私は魂が欲しい」と告げる。
名前の元ネタはヴィリエ・ド・リラダンのSF小説「未来のイヴ」に登場する人造人間より。
山澤静吾(CV:斉藤次郎)
大日本帝国陸軍将校。剣術の達人。
名前の元ネタは薩摩藩出身の陸軍中将より。
ザ・ワン(CV:菅生隆之)
100年前にヴィクター・フランケンシュタイン博士によって生み出された最初の屍者。
生きた人間のように意思を持ち言葉を話す。
ザ・ワンを作り出した技術が記されていると言われているのが「ヴィクターの手記」である。
生み出した博士の名など設定の元ネタはメアリー・シェリーの小説「フランケンシュタイン」より。
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