山本兵吉とは、三毛別羆事件で人喰いヒグマをしとめたことで知られるマタギである。通称「宗谷のサバサキの兄ぃ」。以前鯖包丁1本で熊を仕留めたことからそう呼ばれた。
生涯で仕留めたヒグマは300頭を超えるとされており、三毛別羆事件での活躍もあって伝説のマタギとも呼ばれている。
兵吉の人物像については、三毛別羆事件を題材にした創作作品の影響もあって荒くれ者のイメージと思われがちだが、兵吉の家族が語るところによると、酒が入ると荒れることはあるが普段は面倒見が良い性格だったという。特に子供には優しかったようで、事件当時三毛別村長の息子だった幼い大川春義にヒグマ撃ちのコツを教えたりしていたという(後に春義は生涯でヒグマ100頭以上を仕留める名ハンターに成長した)。
日露戦争に従軍したことがあり、そのときの戦利品である軍帽は兵吉のトレードマークとなっている。
愛用していた猟銃は単発式ボルトアクションのベルダンⅡ型M1870歩兵銃とされ、軍帽と同じく日露戦争の戦利品である。しかし、フィンランドの狙撃手シモ・ヘイヘとイメージが被りロシアの土産ということでモシン・ナガンだろうと思われがちである。
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