岩本虎眼とは、南條範夫の小説『駿河城御前試合』の第一話『無明逆流れ』、及び上記を原作とした漫画・映画作品の登場人物。
ことニコニコ動画・静画では、山口貴由の漫画『シグルイ』のものが特に有名である。
概要
横薙ぎの一閃で敵を一撃で仕留める秘剣『流れ星』を操る達人で、濃尾一帯に名の知れた無双の剣豪。
その名の通りの虎のような眼の持ち主でもあり、その眼光は睨まれると恐怖で金縛りになる鬼眼とも評される。
また、齢五十近くでありながら絶倫の精力を維持しており、妻の死後も何度も妾を取り替えている。
一人娘の三重は城下でも話題の美人で、彼女を目当てに虎眼流門下になった者も多いという。
自分の教えに忠実な藤木源之助の剣技を好むが、三重の婿には彼女の意思を尊重して伊良子清玄を選ぶ等、人間味のある人物である。
その一方で、清玄が愛妾・いくと内通していたことに激怒して残忍な仕置きをする等、苛烈な人物としても描かれる。
少なくとも原作小説の時点では、心情的には理解がしやすく筋が通っており、マゾやストーカーといった奇人変人が散見される『駿河城御前試合』の中では、比較的常識人の部類だったのだが……
お美事な概要
「はかった喃 はかってくれた喃」
『シグルイ』では一変、日本一人斬りが上手い要介護老人と化した。
作中の大半の期間が曖昧な状態で「いくぅ」「種ぇ」などと呟きながら徘徊し、鯉を生でバリバリ食べる、お美事な神業を披露した直後に小便を漏らす等、奇行には事欠かない。
素の性格も苛烈で異様に執念深く、たまに正気に戻ることがあっても、そういうときは他道場の後継ぎの殺害や命懸けの荒稽古を弟子達に指示する等、結局危険人物である。
このような有様であったため、岩本邸で死体が発見された場合には真っ先に容疑者扱いされる場面もあった。
しかし豊臣政権下での仕官の逸話や、藤木源之助を引き取った話で見せた絶妙な表情等、虎眼自身の経歴や人間性に関して深い掘り下げも行われている。
『流れ星』
岩本虎眼の秘剣であり、対手の尽くをこの技の一撃で仕留めている、文字通りの必殺技。
伊良子清玄は虎眼の『流れ星』で失明するも、この技を破るために剣術修行を重ね、同短編の表題でもある魔技『無明逆流れ』を編み出すのである。
原作においては「対手の首を狙った横薙ぎの一閃」という説明しかなかったが、『シグルイ』においては刀身の先を指で挟むことで“溜め”を作り、これを利用して神速の斬撃を放つ技とされた。
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関連項目
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