岩田健太郎(いわた けんたろう)とは、日本の医師、神戸大学医学研究科感染症内科教授である。
概要
令和2年(2020年)2月18日午後9時頃、横浜港でSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)の検疫中のクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」の船内の惨状をYouTubeに日本語と英語で告発動画を投稿した教授として注目を浴びた。が、オリジナルの告発動画は同教授自ら削除した。
日本のネット上では同教授の行動が「sengoku38」を彷彿させるという声もあった。
中国のネット上では「岩田健太郎は中国の李文亮」として注目を浴び、同告発動画の中国語の字幕付き動画がビリビリ動画(リンク)等で拡散され、更に同教授に関する中国語版Wikipedia記事(リンク、初の外国語版記事)が作られた。
但し、注意しなければならないのは岩田氏の告発は内容的には正しいが実現は不可能いう点である。
ダイヤモンドプリンセス号はイギリス船籍の船で在り、船の中はイギリス領として扱われる。本来であるならば日本政府が関与する為には多くのハードルを越えなければならない。
現行の法解釈をギリギリで行っている為に指揮系統の確立が最優先であり、そしてさらに対応できるかどうかは船長や運営会社の許可を取る必要がある。
そのうえで3700人の検査を行わねばならない、最初から理想的で完璧な応対など不可能な状況であった。
ついでに言えば、岩田氏はクルーズ船の中にわずか2時間しか滞在していない。
そもそもが部外者であり、知り合いのツテを頼って専門家としてではなくDMATの一員として活動するという名目のもとに半ば横紙破り的にやってきたのである。
前述のとおり、クルーズ船内部は非常に事態が複雑化しておりいくつものプロセスを踏まねばならないのだが、岩田氏はそれをすべて無視して現場では必要のない感染症の専門家として応対を開始。結果として現場を混乱させ追い出されたという経緯である。
はっきり言って医者・研究者としてやってはいけない事をやらかしてした挙句、世間を混乱させる動画を挙げて総ての方面に多大な迷惑を掛けてしまった非常に困った人物と評価せざるをえない。
重要なことなので記載しておくが、岩田教授は国内では非常に実績があり著名な感染症専門医である。医者や医療関係の仕事をやっている諸氏の中で、岩田教授が執筆した感染症の教科書で勉強したことがない人はいないだろう。
ちなみに、ダイヤモンドプリンセス号の感染対策の指揮を取っていた高山先生(沖縄県立中部病院)も国内では著名な感染症専門医で、理想論で対策を訴える岩田教授と、現実論で現場対策をしていた高山先生とで意見の食い違いが大きかった。
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