「駆逐艦島風です。スピードなら誰にも負けません。速きこと、島風のごとし、です!」
島風(しまかぜ)とは、角川ゲームス開発、DMM.comより提供されている艦隊型育成シミュレーション『艦隊これくしょん~艦これ~』に登場するキャラクター。担当声優は佐倉綾音。
私の概要には誰も追いつけないよ!
その名の通り、大日本帝国海軍に所属していた島風型駆逐艦一番艦「島風」の擬人化キャラ。元ネタの駆逐艦島風について詳しいことはwikipediaも参照されたし。
自分のスピードにこだわりを持つ明るい女の子で、傍らには「連装砲ちゃん」なる謎の生き物(?)が常に寄り添っている。次世代の駆逐艦を目指し、「より速く」をコンセプトに設計された史実を反映してか、ゲーム内の性能は駆逐艦というカテゴリーを逸脱しており、ぶっちゃけ強い。特に、回避力は全艦娘の中でも雪風と並んでトップクラスであり、雷撃戦能力に至っては頭一つ飛び抜けている(島風以上となると重雷装巡洋艦しかない)ため、総合的な性能は最早「駆逐艦と言う名の何か」である。その分、レアリティも二番目に高い「ホロ」に設定されており、入手難度はかなり高い。
しかし、ぶっちゃけそんなことよりも重要なのはそのデザイン。ウサミミのような大きいカチューシャ、へそだし袖なしセーラー服、短すぎる上に鼠蹊部丸出しローライズのプリーツスカートに見せTバック、赤白の縞ニーソにお供の連装砲ちゃんと、これでもかというぐらいに変態萌え要素をぶち込んでいるためとにかくあざとい。しかも中破時にはさらにすごいことになる。主にパンツ。
そのあざとさに加えて前述の性能もあってか、魅力的な艦娘が多数存在する艦これ界隈においてもその人気は非常に高く、pixivでは毎日のように多数のイラストがアップされていたり、サービス開始からわずか3ヶ月でMMDモデルが作成されたりするなど(関連動画参照)、その人気は留まることを知らない。
そんな島風ちゃんの入手方法は特定海域の敵を撃破してのドロップか建造の2つ。どちらにしても入手確率は低いため、提督たちの中では試行しやすいドロップを選ばれることが多い。そのため、彼女をまだ見ぬ提督たちは沖ノ島海域を彷徨っているとかなんとか。前述のpixivでは「描けば出る。それもエロければエロいほど出る」との都市伝説が流布しているが事実かどうかは不明。
ファンからの愛称は「ぜかまし」。その理由は、実物を見ていただければわかるだろうが、島風が活躍した時代の文書表記は縦書きが基本であった。そのため、名前を書く時も縦書きで書かれたのだが、浮き輪の形状から一行一文字となった。だが、21世紀の現代においては一行一文字の縦書きで書くことは珍しくなり、左から右への横書きと読んでしまう人が多く、それが愛称に繋がった。
島風装備品(史実)とゲーム上での装備
島風の能力の高さからか、ゲーム上の島風は史実での装備品を携えてくれない。改二に期待したい。
※電探は「2期」への更新時、持参するようになった。
61cm五連装(酸素)魚雷
史実では島風のみに装備された魚雷発射管。ゲーム上では重雷装巡洋艦の三隻が改二改装時に持参する。
戦闘ボイスで「五連装酸素魚雷、いっちゃってー!」と言ってるのにも拘らず。
なお、同装備の改修サポート艦は島風のみが対応している。
12.7cm連装砲D型改二
2017年12月にランカー装備として配布されたif装備「12.7cm連装砲D型改二」は、ゲーム上のif装備であるものの、その原型たる「12.7cm連装砲D型」は、島風と夕雲型が史実で装備していた主砲である。
従って、島風の連れている連装砲ちゃんと、夕雲型姉妹が右手に保持している連装砲は史実では同一のものである。
(なお、同じに見えるかもしれないが、秋雲の砲塔はC型である。同型だから当然だが、天津風の連装砲くんと同一。実際、見た目の差異は殆ど無い。)
本装備は長波改二をはじめとする夕雲型改二艦の持参装備でもあるが、D型改二と水上電探を併用した時に、島風もボーナス値がつく。
砲塔の型については、連装砲ちゃん記事の関連静画を参照願いたい。
22号対水上電探・13号対空電探
艦これ2期(2018年8月~)への移行に伴い、22号対水上電探をドロップ・建造時に、13号対空電探をLv20の改装時にそれぞれ持参するようになった。昨今、工廠任務で電探を廃棄するものや、装備改修時に電探を消費するものも増え、需要が高まっている装備だけに、島風との邂逅を果たした際はこれらの装備がありがたいと感じるかもしれない。
なお、史実での初陣「キスカ島撤退作戦」では、これらの装備を就役時から装備していたことから同作戦への参加を一水戦司令部は待望していたとも言われている。
Z旗!?
そんなこんなで、艦これが始まって初の夏コミ。その人気から「夏コミの被害担当艦」という不名誉(?)な呼び方までされていた島風だったが、この夏コミにて、ひとつの事実が明らかにされた。
艦これスタッフの出した同人誌にて、衝撃の事実「島風の紐パンはZ旗が元ネタだった」ことが明らかにされたのだ。
……んなもん判るか!!
公式メディアミックスでの活躍
速力が自慢でよく走り回っている。
はっやーいのはいいけれど、ちょっとおっちょこちょい。『吹雪、がんばります!』第1巻 主な艦娘紹介!より引用
公式四コマ『吹雪、がんばります!』では第1話から姿を見せている……ものの、一人で突っ走ってはひどい目に合う事が多い。
(遠征訓練で「連装砲ちゃん」を木にぶつけてしまいハチに追われる、初めての水上訓練では飛ばし過ぎたがために燃料切れで動けなくなる、など)
また、姉妹艦がいないのを気にしているのか、第11話では泣きながら「姉妹艦募集」の掛け軸を掲げていた。
第30話では史実で彼女と縁のある長波が鎮守府に来訪したのだが……
その後、雪風と同室になることで落ち着いたが、天津風・時津風・磯風と雪風に縁がある駆逐艦が続々と実装&4コマにも登場するようになり再びぼっちの危機が……?
その他、電撃マオウ誌で連載されていた漫画『艦隊これくしょん -艦これ- 島風 つむじ風の少女』では実質的な主人公ポジションを与えられている。
史実だって。遅いよね?
1941年に起工した、高速重雷装の最新型・島風型駆逐艦一番艦が「島風」である。計画では同型艦を16隻建造する予定だったが、太平洋戦争開始後の戦術の変更に伴い、「島風」のみで建造は中止され、オンリーワンの駆逐艦となった。ちなみに世代的には、陽炎や雪風でお馴染み陽炎型の次の世代となる。
設計当時は、日本海軍のお家芸である水雷戦に対して、アメリカが高速駆逐艦を設計しているという噂があり、これに対抗すべく、当時最新のタービンを搭載し、実に最高速度40ノット強というとんでもない速度の艦として誕生する。武装としても、「島風」のために開発された、零式五連装水上発射管(艦これでは「61cm五連装(酸素)魚雷」)を装備している。次世代駆逐艦のモデルシップとして、まさに花よ蝶よと育てられた海軍の秘蔵っ娘である。
ただし、自慢のタービン周りの生産性が悪く、予備パーツが無いに等しい状況だった。
彼女が入渠時に「タービン周りも整備したい!」と言うのはこのことを皮肉ってか。
「世界に一つしかない高スペック品」というのはSF的に浪漫だけど戦場で運用する上でこれほど信用ならんものは無い典型というエピソードといえよう。
彼女が生まれ故郷の舞鶴を発ち、戦場に出られるようになったのは昭和18年5月。既にガダルカナルの戦いは終わり、駆逐艦の仕事も華々しい水雷戦ではなく地道な護衛任務が主体になろうとしていた時期である。完成したばかりの彼女はテストもほどほどに北へ向かう。第一水雷戦隊司令・木村昌福少将から特にと名指しで請われての移動である。目指すは北の果て、霧に包まれた北海の孤島・キスカ。最新駆逐艦である彼女の持つ22号対水上電探・3号超短波受信機に期待をかけての指名であり、作戦は見事に大成功。まったく無傷で5000名を超える陸軍兵の救出に成功したこの「奇跡の作戦」が彼女の華々しいデビュー戦となったのである。なんか設計時に期待されてたのと違うけど。
キスカ撤退作戦の後、彼女は第二水雷戦隊への配属が正式に決まる。日本海軍水雷戦のメッカ、最前線で敵軍と丁々発止に渡り合うことを期待される最精鋭水雷戦隊の一員として迎えられた彼女なのだが……彼女の居場所はそこには無かった。チームプレイが特に重視される水雷戦において、一人だけ飛び抜けた機動性は長所でもなんでもない。どこの駆逐隊にも入れてもらえず単独で過ごす日々。そもそも彼女がどこかの駆逐隊に迎えられていたとしても、彼女の本来の舞台である水雷戦が発生する見込みはもはや無かった。空と海中の脅威に立ち向かうフネとして、彼女はあまりにも高コストな存在になっていた。そう、最速の駆逐艦は「遅すぎた」のである。
その後、数々の護衛任務に付く間も、戦況は刻一刻と悪化し、レイテ沖海戦では沈みゆく戦艦「武蔵」の乗員(その前に沈んだ重巡「摩耶」から「武蔵」に救出されていた乗員達だった)を救出したりもしている。なお、このレイテ沖海戦で轟沈した軽巡「能代」に代わって、「島風」が第二水雷戦隊の旗艦となっている。
そんな「島風」の最期は、輸送船の護衛中に狭い湾内で敵戦闘機に襲われ、高速で魚雷や爆雷を回避し続け全弾回避したものの、機銃掃射で蜂の巣にされて浸水し、それによって速度が出せなくなり、ついに機関がオーバーヒートして爆発、轟沈という壮絶なものだった。時に1944(昭和19)年11月11日のことであった。
ちなみに、「島風」の名を持つ艦としては2代目で、初代島風(峯風型駆逐艦4番艦)も40.7ノットを叩き出した高速駆逐艦だった。同条件での2代目島風の速度記録は39.9ノットであるため、日本海軍最速の駆逐艦はこの初代島風である。「疾きこと島風のごとし」という言葉も初代島風を指したものであり、2代目も島風のように速くあれとの願掛けで初代の名を踏襲した。現代は、3代目として、1988年にはたかぜ型護衛艦2番艦「しまかぜ」が就航している(こちらは30ノットしか出せないのは、ちょっと残念であるが)。2021年3月、ミサイル護衛艦の後輩「はぐろ」就役に伴い、20年3月の「はたかぜ」に続いて練習艦に艦種変更の上、呉の練習艦隊に編入され第二の艦生を送ることとなった。
関連動画、一緒に行くよ!
関連静画も整備した~い!
pixivのみならず、ニコニコ静画でも絵師提督達に大人気である。
ぜかまざらし!? やーめーてーよー!
秘書にしていると「お゛ぅっ!?」という感嘆の声を上げ、ボディタッチすると何度も驚いてくれる様を、アザラシに例えられることからの派生。手に入れた際は是非からかって聞いてみよう。実際に「お゛ぅっ!?」と鳴くのはアシカやオットセイの類であるが、偶然にも愛らしいアザラシと取り違えられたことで親しまれるようになったといえよう。
なおこの鳴き声、声帯の妖精さんいわく「やられ声がほしいと言われ、完全にアドリブで演った」とのことらしい。
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関連項目ですか? 負けませんよ!
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- 艦隊これくしょん -艦これ- 島風 つむじ風の少女
- 時報ボイスで島風に言及してくれる艦娘
- 第二水雷戦隊 - 本来の所属(付属)…駆逐隊を組める同型・準同型艦が存在しないため、単独で所属した。なお、艦歴末期には同戦隊旗艦を務めた。
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脚注
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