「俺は手先が器用なだけが取り柄の男だ。だが、手先の器用さだけで全てを解決するぞ!」
『崩壊世界の魔法杖職人』とは、黒留ハガネによって小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載されていた小説である。
概要
2024年10月28日より小説投稿サイト『小説家になろう』にて投稿が開始された。2025年9月27日に本編が完結。
2025年9月25日にKADOKAWAから書籍1巻が発売された。イラストレーターはかやはら。現在2巻まで刊行中。
内容としては、ポストアポカリプス作品。流星群と共に世界中に出現した、電力を喰らう謎の結晶によって文明が崩壊した世界を舞台とする。崩壊した世界の中、主人公はその結晶が生み出す謎の力を基に数々の魔法杖を作り上げていく。
あらすじ
流星群によって電力を食う結晶がばらまかれ、現代文明は崩壊した。
その中で、一人奥多摩に引きこもり、結晶から魔法杖を作る男がいた。
両親と幼馴染に裏切られ、妹は病死し、一人誰もいない青梅の街を守る魔女がいた。
二人が出会う時、崩壊世界に変革の刻が訪れる。
コミカライズ
2025年10月20日より「ヤングエースUP」にて漫画化。作画は風都ノリ。
登場人物
大利賢師(おおりけんし)
主人公。
コミュ障かつ超器用チート、作者曰くノミの背中に金閣寺の入れ墨を彫れる。
社会人になるも人付き合いに耐えられず、奥多摩に引きこもる。それからは、主にアニメの模造武器を作り売ることで生計を立てていた。
ある日、彼は隕石を拾う。その隕石から削り出した宝石を解析している最中、電力とネットが止まっていることに気づく。しかし備蓄があったため、当初は深刻に受け止めなかった。電気を喰らう水晶が世界を崩壊させていることに気づかず、一人取り残されたのだった。
そこから一年彼は一人サバイバル生活を行いつつ、その電気水晶も解析し、宝石や電気水晶から魔法のようなビームを放てる杖を作り出せるようになっていた。いわば魔法杖職人となった大利は、生き残るため杖を持ち街へ探索に行く。そこで彼は魔女と出会う。
文明崩壊した世界において、彼の作り出す杖はオーパーツと呼ぶべき力を持つ。人と顔を合わせての会話が超苦手だが、人嫌いではなく、顔を合わせなければ流暢に喋ることも可能。コミュニケーションが磨かれていないことから本音でとんでもなく酷い事を言ってしまうこともあれば、不意打ちですごく褒めたり相手の欲しい言葉を言ってしまうこともある。
高校生ぐらいの外見に長い黒髪を背中で一括りにしている。整った顔立ちのクール系の美少女で過去にはモデル雑誌に載ったこともある。
青梅の街を守ってきた(なので元々は青梅の魔女)。そこに物資を漁りに無断侵入してきた大利に声をかける。詰問中、大利の魔法杖の性能に驚愕。驚異的な技術を持つ大利を、正体を隠したまま囲い込むこととなる。
大利の生み出す魔法杖とコミュ障のひどさに振り回されがち。武器は大利が作った魔法杖キュアノスとサブウェポンに拳銃。
文明崩壊後、しばらくは青梅の人々を家族・幼馴染の補佐をうけながら魔物から守っていた。しかし青の魔女以外は全員死亡し、それでも彼女は思い出の残骸を残すため青梅の街を守り続けている。
のんびり屋の中年女性、浮遊する目玉の使い魔を召喚し操る魔法を使う。
魔女たちの情報交換の場として「東京魔女集会」を発起した。調和を重んじるが、決断力が低い。東京の命運を左右する魔女集会の纏め役は荷が重いが、魔女・魔法使いの死亡が続く状況で代わりもおらず務めてくれている。
目玉の使い魔は声を中継することが出来るため、電力がない状況で貴重な連絡手段となっている。
吸血の魔法使い
中高年の吸血鬼風衣装の男。血を使った魔法を持っており、例としては魔力と自分の血液を消費して身体能力を大きく向上させること等ができる。
政治活動が得意で実質的に東京魔女集会を統制していた。しかし、100m越えの大怪獣の魔物相手に、港区の人々を全員護り切って戦死した。
ヨレたスーツのいつもくたびれている中年男性、未来を視る魔法を使う。
未来を知るため食料危機など大きな問題と向き合いつつ、並行して治安維持も行っており、常に疲れはてている。遠い先の未来を視ると脳に負担がかかり幼児退行する。
彼の尽力のおかげで、彼の治める文京区は崩壊世界の中でも平穏が保たれ、復興が行われている。
入間の魔法使い
男、外見はショタエルフ。使う魔法は傀儡魔法(ただし魔女集会の面々には隠していた)。
表面上は善人を装い東京魔女集会に所属していたが、江戸川の魔女から魔石を奪い殺害。更に青の魔女の遠征の隙をついて青梅の住人を拉致し、クーデターを引き起こした。しかし、入間の魔法使いは青の魔女に敗北、死亡した。
傀儡魔法は人間でも魔女・魔法使いでもあっさり操るが、心停止したもの、心臓がないものには効かない。
用語
オクタメテオライト
大利が拾った隕石から削り出した宝石。ダイヤモンドよりも硬い。大利がオクタメテオライトの性質を調査していた際、合致した固有振動数の声を出したところ、オクタメテオライトよりビームが出た。
物語が始まる4月4日に地球に大量の隕石を降らせた流星群。それらに含まれている宝石(魔石)は見えない胞子のようなものをまき散らし、電気を食う水晶を形成、全世界の電気製品をダウンさせた。
電気を食って育つ水晶。作中、文明崩壊の原因。魔石から出る見えない胞子のようなものから形成される。また動物に宿ることで魔法を使う動物(魔物)も出現させた。イギリスの伝承にある悪戯妖精から名をとって呼ばれている。
静電気体質の人間が、グレムリンの広まりで変異し魔法を使えるようになった人々。超越者とも呼ばれる。魔女が女で魔法使いが男。強力な魔物に対抗できるのは魔女・魔法使いだけのため各地域のリーダーになって治めている。変異時には全身の血管に針が流れてるようで耐えきれずに死んだ者も多いらしい。
人類文明を崩壊させたグレムリン災害以降、人類は誰もが多かれ少なかれ魔力を持つようになった。人間は誰でも生体電流を持っている。本当に微細な電気だが、その電気の影響で体内に自然排出される程度の魔力が生まれる。帯電体質にもなると大量の魔力が生成される代わりに体内で結晶化したグレムリンが身体を内側から破壊する。
魔法語
全ての魔女と魔法使いは、変異に伴う昏睡から目覚めた直後に自分に適した魔法をいつのまにか知っている。その魔法の呪文を分析すると文法や文脈が存在するれっきとした言語になっている。魔法語の発音には魔女と魔法使い特有の変異した喉でないと発音できない音が少なくとも7音含まれている。
青の魔女が所属している組織。元々はグレムリン災害直後の混乱期の緩い集まりで情報交換の場だった。発起人は目玉の魔女。
魔力逆流
高等な魔法や強力な魔法を使う時に起こる現象。 魔力が制御不全に陥り、唱えた魔法の性質を帯び体内に逆流しフィードバックダメージを引き起こす。青の魔女が大怪獣を氷漬けにする時は危うく魔法を暴走させかけ、未来視の魔法使いは遠い未来を視るたびに脳に負担がかかり幼児退行している。
関連リンク
関連項目
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