『巡ル結魂者』(メグルリンカ)とは、秋田禎信によるライトノベルである。イラストは菊池政治。
概要
|
講談社ラノベ文庫から刊行されているファンタジー小説。秋田禎信の作品が同レーベルから刊行されるのは本作が初めてとなる。
『魔術士オーフェンはぐれ旅』第四部などの同時期に書かれた同氏の長編作品と比較するとライトな作風になっており、サービスシーンもそれなりにある。挿絵の肌色率もわりと高め。
全5巻で完結しているが、元々長編シリーズになる予定はなく、当初は全3巻くらいの予定だったとのことである。
ストーリー
男子高校生高城航斗は、魔法使いメイマスモゴリアによって異世界に転送されてしまう。その世界には他の生物と「リンク」することによって様々な能力を発揮する「リンカ」と呼ばれる女性が存在していた。
禁忌である男性のリンカとなってしまった航斗は、リンカ訓練校に学生として在籍することになる。
主な登場人物
リンカ訓練校
トアコ班
- 高城航斗(タカシロ カズト)
- 本作の主人公。異世界に転送され、唯一の男子学生としてリンカ訓練校に所属することになる。メイとリンクしたことによりリンカとなるが、男性のリンカは禁忌とされているためその存在を問題視されている。
1巻の登場人物紹介には普通の高校生と書かれているが、やたらとメンタルが強い上に頭の回転も速く、不測の事態に対する適応力も高いなど高校生のわりには老成している感がある。 - 異性からのアプローチにはかなり鈍感に見えるが、これはある程度意図的にそうしているようである。
- メイマスモゴリア
- 愛称はメイゴリ。史上最後の魔法使いにしてリンクの創始者でもある超聖女。航斗とリンクして彼を異世界に転送した張本人。二百年前に殺されており現在は霊魂しか存在していないため、リンクした航斗にしか姿は見えないし声も聴こえない。航斗の身体を通さないと魔法が使えないので周囲からは航斗が魔法を使っているように見える。
- 火曜テイカ(カヨウ テイカ)
- リンカ訓練校の学生でドラゴンリンカ。本編の二年前に街に現れ守備隊の手に負えなかったドラゴンとリンクすることで事態を解決しているが、そのことが原因で父との間に確執が生じている。
リンカの能力で人の役に立つことを望んでいるが、ドラゴンの力が強大すぎるが故にそれを制御し損なった際の危険は大きい。
航斗と出会って間もない頃は小難しい質問をされて泣かされることが多かった。やがて彼に好意を抱くようになる。 - 八鹿トアコ(ヨウカ トアコ)
- テイカたちが所属する班の教師。ムーンウルフリンカ。合理的なようで微妙にズレた性格の持ち主。
- 銀河アズラ(シラカワ アズラ)
- トアコ班の生徒で、班では最年少の十二歳。アイボールリンカ。テイカを強く慕っており、航斗を敵視する。
- 遠藤エコ(エンドウ エコ)
- トアコ班の生徒。キャットリンカで、普段の行動も猫っぽい。テイカとは訓練校に入る前からの友人。挿絵だと(スカートを)はいてない。場合によっては何もはいてない。
- 鋼俣ハナ(コウマタ ハナ)
- トアコ班の生徒。レプラコーンリンカで、アズラ用の銃などの発明品を作っている。守銭奴。
その他
- 葛蓮ユーハ(クズハス ユーハ)
- ミズキ班の生徒。ストームナーガリンカ。テイカ、エコとはリンカになる前からの友人だが、今はテイカと顔を合わせるとすぐ喧嘩になる。能力を制御し損ねたところを航斗に(というかメイにだが)助けられており、彼に関心を持つ。
- 往生キクル(オウジョウ キクル)
- ミズキ班の生徒。アタックビーリンカ。
- 下連雀ノノメ(シモレンジャク ノノメ)
- リンカ訓練校の教師。ヴァンパイアモンキーリンカで、太陽光を浴びるとほぼ死ぬため日中は箱をかぶっている。通称「箱先生」。珍しいリンカしか生徒にしたがらない。
- 大御字ギレナ(ダイオンジ ギレナ)
- リンカ訓練校の校長。原因は定かではないが人格が安定せず、登場する度にキャラが変わる。
守備隊
ハンドレッドスレイダーズ
- 雪王ライガ(ユキオウ ライガ)
- 男性のリンカ。かつてはリンカ訓練校でトアコと同じ班に所属していたが、八年前に離反しはぐれリンカによる山賊「ハンドレッドスレイダーズ」を組織した。何とリンクしているかは不明だが、メイと渡り合えるほどの強大かつ多彩な魔法を使うことができる。
関連商品
関連項目
外部リンク
- 0
- 0pt