年賀状とは、書く人の性格がよく表れる、新年のごあいさつである。
Pixivやイラスト系サイトなどでは、猿にまつわるあんなキャラや、ストレートに猿そのものをあしらったイラストがいろいろと描かれることだろう。お絵カキコ機能で年賀状というのも、なかなか乙なものじゃないだろうか。
概要
新年の祝賀についての由来は不明である。中国式の暦が伝わったのは6世紀中頃である為、早くとも7世紀後半以降といわれている。年賀の書状が確実に確認できるのは江戸時代で、時期については非常にゆるく年が明けたことの連絡でしかなかったことが、元禄15(1702)年に編まれた雑俳撰集「当世俳諧楊梅」の句、「六月に 年始の礼は かへり花」(年賀の手紙の返礼が、梅雨の頃届いて狂い咲きに比喩されている内容)からうかがえる。
「年賀状を出す」ということが、国民の間に年中行事のひとつとして定着したのは郵便制度がようやく軌道に乗り始めた明治20年前後で、このころから大量の年賀の遅配が発生し、その対処のために通常郵便とは「別枠」として処理するようになった。
時代は流れプリントゴッコのフラッシュで「目が、目がぁ~」とか言ってたのも今は昔(小二病的な意味で)、現在は年賀状といえばPC印刷か出来合いのものというのが主流といえよう。PC向けのはがきソフトもいろいろと充実しているのは関連動画からも分かるとおりである。
一方mixiでは、住所を知らないマイミクシィの人にも「ひぐらしのなく頃に(アニメ)」「機動戦士ガンダム00」「ITちゃん」「ニワンゴ」等のテンプレートイラストが付いた年賀状を送れる「mixi年賀状」のサービスを発表、オンとオフのつながりが共存するような取り組みが行われている。
また「tipoca」という無料年賀はがきのサービスも登場。見た目は普通の無地の年賀はがきで、中面を剥がすと企業広告が入っているという仕組みである。これには独自のお年玉も付いており、QRコード経由で空メールを送ると抽選が行われる仕組みである(そのためtipocaが何通届いても1アドレスあたり抽選は1回)。
2012年年始においては、2011年3月に発生した東日本大震災の影響で年賀状を出しづらいという人向けに、1年の感謝や息災を伝える「元気だ状」など、祝いの賀詞を入れずに代わりのメッセージを添えた挨拶状も販売された。
現在
- 個人情報の保護やプライバシー問題に対するセキュリティ・安全意識の変化
- SNSやスマホアプリといったネットツールの発達と向上によるコミュニケーション環境の変化
- 新型コロナウイルス(COVID-19)による感染の可能性などといった社会の変化
……といった上記のような複数の問題から、SNS上でのメッセージやLINEなどの通信アプリで行われるチャットで挨拶を済ませたりなど、紙による年賀状は出さずに済ませる層が増えてきている。
日本郵便も2021年から「LINEねんが」などデジタルへの移行を試みてはいるが、そもそも年賀状それ自体の流通量が年々減少しており、ピークだった2003年の「44億5936万枚」から2021年では「18億2536万枚」と、約60%も減少している。 [1]
また、労力や費用の問題から、あらゆる年齢層において年賀状の作成と郵送そのものを完全にやめる「年賀状納め」「年賀状じまい」が出始めており、それに加えてコロナ禍によるコミュニケーションの減少も追い打ちとなって「親しい人にはより親密に、疎遠な人にはより疎遠に」という送り先の"選別"も行われつつあるのが現状である。 [2]
年賀状お絵カキコ
2010年(平成22年)・寅年
2011年(平成23年)・卯年
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
- *若年層でも加速する「年賀状納め」、あなたは続ける? やめる? (2021.12.28 日経ビジネス 編集部)
- *「紙の年賀状」にいまだこだわる人が見落とす視点 (東洋経済オンライン 2021/12/19 13:00 )
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