広告詐欺とは、
当記事では、2.の項目を主に記述する。こちらも参照→ピンを動かすパズルゲーム
概要
この記事を見ている人の中には、スマホやタブレット端末で以下のような動画広告を見たことがあるのではないのだろうか?
- パズルゲームのようなゲーム画面でピンが設置されており、引き抜いたり移動させたりして解いていく(だいたいは失敗する動画が流れる)
- 部屋の中で壊れている箇所に、どちらが正しいか道具を選択して修復しながら解いていく
- タワーにいる数字が表示されたキャラクターを戦い合わせるゲーム(数字タワー)
- 走りながら味方を増やすゲーム
そして、これに興味を示したユーザーがアプリをインストールするものの、いざやってみるとゲームの内容が全く違うことにがっかりしたり、課金などのやりこみが必要と気づき途中で投げ出した人も多いだろう。
近年、ゲームアプリ市場が急速に拡大するなか、上述のような動画広告や実際に試遊できる広告(プレイアブル広告)が展開されているが、遊んでみるとその広告とは異なるゲーム内容を目にする機会が増加した。これ以外にも、「広告でホラー系の演出があるのにゲーム内容は一般的なRPG」など、広告と内容が全く異なるものが見られ、ネット界隈の間で問題になっている。
法的に問題はないのか?
ねとらぼのコラム記事から抜粋すると、「景品表示法」で禁止されている「優良誤認表示」や「おとり広告に関する表示」に該当する可能性があるとのこと。
ただ、広告にはある程度の誇張が認められており、規制や取締が行われていないのが実情である。
広告詐欺を行っている可能性があるゲーム一覧
ガーデンスケイプ(Playrix ※ロシアのゲーム会社)
広告パターン:ピンを引き抜いたり、移動させたりしてパズルを解いていく
実際:3マッチ形式のパズルゲームをクリアしながら、クエストを進めたり庭の手入れを行う
この他にも、同じ開発元が配信しているゲームアプリでも似たような手法を用いている(ホームスケイプ、フィッシュダムなど)。
Playrix側の見解は「広告上のパズルはある程度進めないと出来ない。ストアの説明をよく見ろ(要約)」とのことだが、イギリスでは「誤解を招く」として、広告基準評議会(日本のJAROに相当する団体)が広告表示の禁止を下している。
ちなみに、広告に出てくるオッサンはオースティンという名前らしい。
Hero Wars(Nexters ※キプロスのゲーム会社 ロシアを拠点にしていたことが判明)
広告パターン:ピンを引き抜いたり、移動させたりしてパズルを解いていく(ガーデンスケイプと同じ手口。最近では別の手法で広告展開しているらしい)
実際:横スクロールのアクションRPG
最近のアップデートで、広告パターンのパズルが出来るようになったが遊べる量は少ないらしい。
Toon Blast(Peak Games ※トルコのゲーム会社)
広告パターン:ピンを引き抜いたり、移動させたりしてパズルを解いていく(ガーデンスケイプと同じ手口)
実際:パズルゲームだが、ゲーム内容がそもそも違う
これまでゲームと同様の広告展開をしてきたが、最近になってこの手の広告も始めたようである。
Royal Match(Dream Games ※トルコのゲーム会社)
広告パターン:パズルを消して火を消したり、水を抜いたりしていく
実際:パズルゲームだが、ゲーム内容がそもそも違う
パズル&サバイバル(37Games)
広告パターン:3マッチ型のパズルゲームをしながら、アイテムを獲得したりゾンビを倒す
実際:レイアウトが全く違う(パズドラに近い感じ)。また内容もパズルゲームというより、リアルタイムストラテジーの要素が強い
エボニー - 王の帰還(TOP GAMES)
広告パターン:ピンを引き抜いて敵を倒したり、財宝を手に入れるパズル方式
実際:リアルタイムストラテジー
2021年頃のアプデでホントにピン抜きパズルが遊べる様になった。しかしその後は他のタイプのゲームを広告に節操無く使っている。
エバーテイル(ZIGZA GAME)
広告パターン:某大手ゲーム会社の育成RPG風の動画広告
実際:RPGに変わりはないが、レイアウトはおろかゲーム内容が全く別物
度々話題に上がり始めていたゲームであったが、2021年頃に入ると先述の広告パターンにホラーやグロ要素 を取り入れた広告を展開。しかし、これには「内容が異なること」に加え「他のゲームの要素を模倣していること」などから、ネットユーザーから批判が上がっている。むしろ「広告のゲームの方をやりたい」という声も。なお最近では美少女キャラや格ゲーを使った広告パターンが出たらしい。
この広告に対して、Twitterのエバーテイル公式アカウントに「著作権侵害をしているのでは?」と、ネットユーザーがリツイートしたところ、公式側からブロックされたとの報告や、このような手の込んだ自殺ツイートを流していることなどから、確信犯であることが窺える。
ちなみに、開発元のZIGZA GAMEは日本の会社である。やってることが某国と一緒である。そこまでして新規ユーザーを獲得したいのだろうか…
また、同社の『東京ディバンカー』でも同手法の広告が制作されている。
ドット勇者(More2Game ※中国の会社。日本ではEfun Internationalという会社が運営)
広告パターン:2Dアクションの探索RPG風動画広告
実際:放置系ゲーム
ここまでならよくあることだったが、配信に先立ち版権作品を盗用した広告を大量に展開してしまい大炎上。後に公式が謝罪する事態になった。よく配信停止にならなかったな
ビビッドアーミー(江牛インタラクティブ ※中国の会社。日本ではCTWという会社が運営)
詳細は該当記事を参照
ちなみに、これのグローバル版として展開しているのが詐欺広告として悪名高いあの「トップウォー」である。
魔剣伝説(4399en game ※韓国の会社)
詳細は該当記事を参照
こちらも広告詐欺として有名な部類。「特典を増やせ!」と批判され謝罪する記者会見風広告もこのゲームが元ネタと思われる。
マフィア・シティ(YOTTA GAMES ※中国の会社)
広告パターン:3DアクションRPG
実際:街づくりシュミレーション
特徴的な広告からパロディ動画やお笑い芸人のモノマネもされている。
WHITEOUT SURVIVAL(Century Games ※中国の会社)
広告パターン:見下ろし方のフィールド探索で、資材を集めたり人を助けながら領地を拡大していく
実際:リアルタイムストラテジー
パズルをクリアすると現金や電子マネーが貰えると謳っているアプリ
2021~22年頃に蔓延していたもので実際は、
- 貰えるまでに時間が掛かる(貰える額が少なく設定されている、換金額に下限が設けられている、クリアする毎に動画広告を見なければならないetc…)
- 貰える額に達したものの入金されなかった(アプリの動作が不安定になって最終的に起動できないパターンも)
などのトラブルが相次いだ。それ以外にも他社のゲーム広告をまんま流用したり、著作権・肖像権的にアウトなものもあったが現在はほとんど見かけなくなっている。
この手のアプリを見つけても決して手を出さないように
関連動画
一方、詐欺広告にうんざりしたネットユーザーがガチで作ってしまったもの(Hero Rescueなど)も存在しており、ついには企業(D3パブリッシャー)まで「どこかで見た“あのゲー”ムたちを棒人間でつくってみたけれど、果たしてあなたはクリアできるのか?」のタイトル名で発売までしている。
関連静画
外部リンク
- なんで『ホームスケイプ』や『Hero Wars』の広告動画と実際のゲーム内容は違うの? 広告会社はどう思っているの? 調べてみました!
- 『ビビッドアーミー』などの悪質広告は規制されるべきではないか。ゲームを破壊する悪質広告問題
関連項目
- 再生前動画広告/バナー広告/迷惑広告
- 時すでにおせち - 恐らく広告詐欺で最も有名な例
- ピンを動かすパズルゲーム
- あのゲー
- にゃんこ大戦争 - ピンを抜く詐欺広告でゲームを紹介・・・と、思いきや「そんなゲームじゃない!」と突っ込んで正しいゲーム説明をする広告を展開していた ただゲーム内にて報酬が貰える広告視聴で他社ゲームの詐欺広告流すのはどうなんですかねポノスさん?
- コンピュータウイルス
- 広告ブロッカー
- ブラック企業
- コンプライアンス
- 詐欺の一覧
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