強化人間とは、何らかの形で身体機能を強化された人間の事である。
概要
機動戦士ガンダムシリーズなどのフィクション作品に登場する、敵軍の切り札的存在。しかしその製造方法は非人道的で、敵軍の非道さを示す要素として扱われる。
強化人間は戦闘に特化した、言わば人間兵器(作品によってはパーツ扱い)。効率よく敵を殲滅するため感情はマインドコントロールで徹底的に消され(または指揮官等を神格化するよう洗脳)、神経や肉体は投与された薬物や手術によって極限まで先鋭化されている。さらに一般兵では耐えられないほどの戦闘訓練も受けており、武器の扱いにも長ける。このように戦闘に関しては一般兵の数倍の強さを誇る強化人間は搭乗機の性能を最大限に引き出せるとして、生産性度外視の超高性能機が与えられる事が多い。まさに主人公らの強敵ポジションと言える。
しかし無理な強化が祟り、定期的に薬物の投与や設備の整った施設で治療を受けないと筆舌しがたい激痛に襲われるようになってしまった。作品によっては激痛に加えフラッシュバックも起こるとされている。これを逆手に取ってか機動戦士ガンダムSEEDに登場するムルタ・アズラエルは戦果を挙げなかった強化人間たちにわざと薬物を与えずひたすら苦しめさせた。
無茶なマインドコントロールを受けた強化人間の殆どは情緒不安定か精神が破綻している事が多く、戦闘中に取り乱したり強化人間同士で仲間割れを起こす場合も多々。時には戦闘中に薬の効果が切れて苦しみだす事もあり、こうなってしまうと撤退させるしかない。
その突出した戦闘能力は、投薬や研究をする科学者や医者と言った一般人にとって脅威そのもので、機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは強化人間の反乱で研究所1つが壊滅した。あまりに強すぎる強化人間を制御するため、科学者たちはブロックワードと呼ばれる単語を各々に設定した。ブロックワードに指定された単語を聞くと、その強化人間は動揺し身動きが取れなくなってしまう。こうやって何とか強化人間を制御していたが、強化人間として完成してもブロックワードは消されないため戦闘中に不意にその単語を聞いてしまい戦闘が困難になる弊害も生じている。
機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズには人体埋込み型のマン・マシーン・インタフェースである『阿頼耶識(アラヤシキ)システム』を埋め込んでいる人物が存在する。
主人公の三日月・オーガスもその一人であり、3度に及ぶ改造手術の結果、極めて高い空間認識能力を手にしている。だが、副作用として身体年齢が施術時の年齢から成長しにくくなっている。
強化人間には人格や精神が壊れている者が多いが、ある程度人間らしさを保った強化人間もいる。スターゲイザーに登場するスウェンは幼少期まで普通の人間として過ごしていたためか過剰な強化はされず、せいぜい投薬と洗脳教育程度であった。そのため白兵能力に関しては他の強化人間より劣るが精神面の安定ではスウェンが圧倒的。
上記の三日月・オーガスも日常会話に全くの支障を来さない程に安定している様子である。
ちなみに宇宙世紀を題材とするガンダムシリーズでは薬物や手術を介さずに覚醒した者を天然のニュータイプ、強化人間は人工のニュータイプという位置づけである。
余談だが、強化人間には女性が多い。
現実世界で、科学の力を用いて怪力を発揮できるようになったサイボーグ人間も強化人間の定義に入るとされる。
関連項目
- 改造人間
- サイボーグ
- ガンダムシリーズの関連項目一覧
- ニュータイプ
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダムZZ
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士ガンダムUC
- 機動戦士ガンダムNT
- 機動戦士ガンダムF91
- 機動戦士Vガンダム
- 機動戦士ガンダムSEED
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女
- ギレンの野望シリーズ
- アーマード・コア
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