当子内親王(とうし / まさこ ないしんのう、)とは、1001~1023)とは、平安時代中期の皇女・伊勢斎宮である。
概要
三条天皇の長女で、母・娍子は藤原道隆の酒飲み仲間だった藤原済時の娘。父からの寵愛を一身に受け、14歳の時に伊勢斎宮として京を離れた時は、別れを惜しんだ三条天皇が、決まりを破って当子内親王へ振り向いてしまったと言われている。しかし、その翌々年に父が藤原道長の圧力によって天皇の座から退くと、京に呼び戻される。
京に帰った当子内親王は、藤原道雅との許されざる恋に落ちてしまう。これを知った三条院は激怒し、両者の仲を引き裂き、取り次いだ内親王の乳母・中将内侍も追放してしまった。道雅が百人一首に選ばれた和歌「今はただ~」はこの時詠んだものである。
道雅との恋に破れた内親王は、その翌年に世を儚んで出家、生きる希望を失ったまま、わずか23歳でその短い生涯を閉じた。道雅が「荒三位」と呼ばれるまでに乱行を行うようになったのは、彼女の死のショックで自暴自棄になったからとも言われている。
漫画「うた恋い。」では、幼い頃に出会った道雅のことが忘れられず、自分から駆け落ちでさらってくれるように頼むなど、なかなか勝ち気でアクティブな姫様となっている。しかし、自分の行動が道雅や父・三条院を苦しめているのではないかと思い悩んで、出家の道を選ぶ。道雅と内親王の悲恋は、うた恋い。のエピソードの中でも救いのない悲しい物語で、読者からの人気も高い。ファンアートでは、二人が実現できなかった幸せそうに寄り添う姿が多く描かれている。
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関連項目
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