志津屋とは、京都市内を中心にパン屋チェーン店を展開する製パン会社である。
概要
京都市はそのイメージに反してパン消費量が多く、総務省の家計調査[1]ではパン消費量が神戸市に次いで全国2位(過去には1位になったこともある)となっており、お坊さんや舞妓はんに至るまで朝はパン派が大半を占める全国有数のパン大好き都市である[2]。そんな京都市内に多くの店を構える志津屋は京都市民にとって非常に馴染みの深いパン屋チェーンであり、「京都人のソウルフード」と称されることもある。
中でも丸いフランスパンにハムとオニオンスライスをサンドした看板商品の「カルネ」は人気が高く、全店で1日に5000~6000個が販売される。カルネについては船越英一郎が自著『船越英一郎の京都案内』で紹介しているほか、日本テレビ『秘密のケンミンSHOW』やテレビ朝日『SmaSTATION!!』などTVでも度々紹介されている。
創業は1948(昭和23)年で、70年余りの歴史を持つ老舗。河原町通六角下ルに創業者・堀信(ほり まこと)が個人経営でパン・洋菓子の委託加工取次店を開業したのが始まりで、社名は堀の妻である志津子の名前から採られている。
主な商品
- カルネ
- 丸くふわふわのフランスパン(カイザーゼンメル)にハムとオニオンスライスをサンドしたサンドイッチ。初代社長がドイツへ視察に行った際、たまたまミュンヘン駅構内でカイザーゼンメルを使ったサンドイッチと出会ったことがきっかけで誕生した。名前はパリ交通公団発行の地下鉄回数券がカルネ(carnet, フランス語で「手帳」の意)と呼ばれていることに由来し、「何度でも買ってほしい」という想いからつけられた。黒胡椒マヨネーズのきいた「ペッパーカルネ」、チェダーチーズを挟んだ「チーズカルネ」もある。
- カスクート
- ハードなフランスパンにボンレスハムとプロセスチーズを挟んだサンドイッチ。
- 元祖ビーフカツサンド
- サクッと香ばしい軽い食感のパン粉をつけて揚げたカツを秘伝の特製ソースで仕上げたカツサンド。創業以来伝統の味を守り続けている。
- 辛子明太子フランス
- 特製明太子ソースをソフトフランスパンの上に塗り、食べやすく美味しく仕上げた一品。
- ベーコンエピ
- かりかりベーコンが入った麦の穂の形をしたパン。
- たっぷりクリームパン
- 自家製カスタードクリームがたっぷり入ったクリームパン。
店舗
店舗は2019年6月現在、21店舗を展開。京阪くずは店(大阪府枚方市)以外は全て京都市内に展開しており、主要な駅の近くや駅構内、商業施設内に多く店を構えている。
- 本店(右京区、地下鉄「太秦天神川駅」徒歩5分)
- 堀川店(上京区、デイリーカナートイズミヤ堀川丸太町店内)
- 三条店(中京区、河原町三条上ル)
- 烏丸御池店(中京区、地下鉄「烏丸御池駅駅」内)
- JR二条駅店(中京区、JR「二条駅」構内)
- 四条烏丸店(下京区、地下鉄「四条駅」構内)
- 七条店(下京区、JR「梅小路京都西駅」前)
- 京都駅店(下京区、JR「京都駅」八条口アスティロード内)
- コトチカ京都店(下京区、地下鉄「京都駅」コトチカ京都内)
- 鞍楽店(北区、地下鉄「鞍馬口駅」前)
- 出町柳店(左京区、叡山電車「出町柳駅」構内)
- カナート洛北店(左京区、カナート洛北内)
- 祇園店(東山区、八坂神社西楼門前)
- 京阪三条店(東山区、京阪「三条駅」地下コンコース内)
- 京阪祇園四条店(東山区、京阪「祇園四条駅」構内)
- イオンモール京都桂川店(南区、イオンモール京都桂川内)
- 大手筋店(伏見区、京阪「伏見桃山駅」徒歩2分/近鉄「桃山御陵前駅」徒歩5分)
- 近鉄丹波橋店(伏見区、近鉄「近鉄丹波橋駅」構内)
- JR山科駅店(山科区、JR「山科駅」前 NK山科内)
- 山科三条店(山科区、マツヤスーパー山科三条店内)
- 京阪くずは店(大阪府枚方市、京阪「くずは駅」ビル内)
関連項目
関連リンク
脚注
- *都道府県庁所在地及び政令指定都市ランキング(2016~2018年平均)
- *理由については諸説あるが、「新しいもの好きであること」「職人が多く手軽に食べられるパンが好まれた」などが通説として挙げられることが多い。
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