性病とは、性行為によって感染する病気である。
概要
原因菌が体内に侵入することによって引き起こされる感染症の一種。
性感染症、性行為感染症とも言う。
本来は特定の病気のことだが今現在は性交渉によって感染する病気全般を指すことが多い。
大抵の場合、唾液や血液などの体液が傷や粘膜(ほとんどの性行為がお互いの粘膜をこすり合わせる挙動のため粘膜に傷ができやすい)などの敏感な部分に触れることによって感染する。
性感染症の原因となる細菌、寄生虫、ウイルスは三十種類以上にのぼる。
排尿時に痛みがあったり性器周辺がただれていたりする人は早急な性病検査をお勧めする。
主だった性病一覧
- クラミジア・・・性器クラミジア感染症。日本における感染者が一番多い性病でクラミジアトラコマティス病原体によって引き起こされる。男性の場合ペニスから膿が出たりし副睾丸の圧縮、女性だとおりものの量が増え不正出血が出る。感染者数が多い理由は無症状の期間が長いことが一因であると考えられる。
- 淋病・・・淋菌による性感染症。男性は尿道と肛門、女性は子宮の入り口部分に感染することが多い。喉にも感染する。重症化すると男性は精巣上体炎、女性は淋菌性骨盤内感染症を引き起こす。
- 梅毒・・・トレポネーマ・パリズムという微生物の感染によっておこる。母体が感染していると赤ちゃんにもうつる。初めは感染部位にしこりができ次第に発疹が現れ中枢神経が侵されてゆく。
- エイズ・・・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染することで発症する。ウイルスに感染した細胞含む精液や膣分泌液などの体液との濃厚接触によって感染する。インフルエンザのような症状から始まり体の免疫機能全般が低下する。同性愛者に多い病気のため以前は同性愛者にしかかからない病気だと考える人もいた。映画『ダラス・バイヤーズクラブ』に詳しい。
- ヘルペス・・・性器ヘルペス。単純ヘルペスの感染によっておこる。陰部に水ぶくれができただれる。再発しやすい。女性では二番目に、男性では三番目に多い性病。
- カンジタ・・・膣カンジタとも言う。カンジタ菌という常在菌が異常に繁殖することによってヨーグルト状のおりものや陰部のかゆみを引き起こす。
- 尖圭コンジローマ・・・ヒトパピローマウイルスの感染によっておこる。性器や肛門などの外陰部に尖ったイボ状の病変を生じる。
- トリコモナス膣炎・・・膣トリコモナスという原虫によって発症する。男性は尿道炎や前立腺炎、女性は不妊症や流産の原因となる。男性は無自覚な人が多いため知らず知らずのうちに他の人物にうつしてしまいがち。
- A型肝炎・・・A型肝炎ウイルス感染による疾患。糞口感染で伝播するため周囲の衛生状況に左右される。一過性の急性肝炎が主症状。1988年の上海では30万人規模で発生した。
- B型肝炎・・・全世界で3億5000万人が持続感染しているといわれるB型肝炎ウイルスによって引き起こされる肝臓の感染症。遺伝子によってタイプが異なる。多くの感染経路は血液感染。全身のけだるさや皮膚が黄色くなり、2%ほどは死亡率の高い劇症肝炎に移行する。
- C型肝炎・・・肝臓がC型肝炎ウイルスに感染することによっておこる。日本の慢性肝炎のうちおよそ70%を占める病気のため「21世紀の国民病」と呼ばれる。濃いウーロン茶のような尿が出たら怪しい。肝硬変肝ガンに移行する。
- 赤痢アメーバ症・・・赤痢アメーバという寄生虫との糞口感染によって下痢や血便を引き起こす。
- 毛じらみ・・・シラミ。ほとんどの場合性行為で陰毛が触れ合うことで感染するがタオルなどからの間接感染も少なくない。体中の体毛に感染し痒みや色素沈着を起こす。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 2
- 0pt