概要
漢字では「恨」の字を使うが、日本語における「恨み」とは異なる解釈になるとされる。
一応「恨み、辛み」の意味も含まれるが、それだけにとどまらず「悲哀、無念さ、痛恨、無常観、憧れや嫉妬」など様々な意味が込められる。
漠然とした概念であるためハッキリとした説明も難しいのだが、小倉紀蔵氏によると「憧れ」が最も近い感情であるらしい。「恨み」の意味もあるがそれは「憧れ」による裏打ちがあるのだそうだ。
一方で李圭泰氏によると「心の中に傷をじっとしまっておく状態が<恨>なのだ。」としており、解説者たちの間でも意見は別れているようだ。
この感情は、一方では、運命の受け入れへと働き、他方では、社会変革や反乱に向かって激しくほとばしるものであると考える人もいる。その人によると大日本帝国の植民地支配時代に起きた独立運動、三・一運動(1919年)や独裁的な李承晩政権下で起きた反政府デモ、四・一九革命(1960年)などの反乱・人権闘争は、恨の感情によって行われたと言われている。恨の感情は、権力や社会的構造の抑圧が解かれない限り、癒されることはない。最近の朴槿恵大統領退陣デモ(ろうそく革命)も、この感情によって行われたと言われている。
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関連項目
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