概要
フロムソフトウェアとSCE_Japan_studioによるPS4のアクションRPG、『Bloodborne』のボスキャラクター。その変態的な容姿、特徴的なシャウトやしゃべり方などから今作の変態枠として多くのプレイヤーに親しまれており、頭に被っている装束「メンシスの檻」の形状から「且」とも称されている。
医療教会を二分する上位会派のうち、隠し街ヤハグルを拠点とするメンシス学派の学者であり、狂気の儀式により、上位者(地球外生命体あるいは邪神)『ゴース、あるいはゴスム』(発音が定まっていないようだが、DLCでは『ゴース』として登場した)へ呼びかけ、『瞳』を得る(人間を超えた存在に進化する)事を目的としている。彼の被っているメンシスの檻は、まさに上位者と交信するためのアンテナの役割も果たしている。この狂気の儀式が「獣狩りの夜」の原因になったとも考えられる為、物語的には黒幕の一人にあたる重要な登場人物である。
プレイヤーがミコラーシュと邂逅するのは『メンシスの悪夢』と呼ばれる異世界の中だが、現実での彼の体は朽ち果てた屍となっていると言われている(再誕の広場奥、触れると教室棟2Fにワープする遺体が、檻の長さと装束からミコラーシュであると予測されている)。
現れるなり変態的ボイスで無駄にポジティブな自らの持論を演説したミコラーシュは、プレイヤーを悪夢の根源へ誘い込むかのごとく『メルゴーの高楼』の上部へ逃げ去っていくのだが……
ボスとしてのミコラーシュ
『メンシスの悪夢』はストーリー上のラストステージなのでミコラーシュはゲーム終盤のボス(ラスボスの前座)と言える。しかし、彼自身の行動パターンは非常に消極的で、霧に覆われた迷路のようなステージを奥へ奥へと逃げ回るだけ。プレイヤーが追い付いて攻撃を当てても反撃すらしてこない。ステージ内には多数の雑魚敵がいるが、これらは無限に復活するので倒しても無駄である。
狭い小部屋に追い詰めるとようやく攻撃を仕掛けてくるが、体力を半分削られると死んだふりをしてステージの更に深部へとワープ、追いかけっこを仕切り直してくる。以降の後半戦では鏡を利用した瞬間移動でプレイヤーを翻弄したり、檻を下ろしてこちらの接近を阻止するなどの小賢しい策まで使ってくる。
追い詰められた際のミコラーシュは右掌をかざして触手を召喚する秘儀(魔法攻撃)「エーブリエタースの先触れ」で中距離攻撃を仕掛けてくるほか、後半戦からは周囲に無数の光弾を召喚して放物線状に乱射する秘儀「彼方への呼びかけ」を使用し始める。これらの秘儀は威力こそ高いものの、プレイヤーや他の中ボスも使用する一般的な秘儀なのでボスキャラとしての独自性は乏しい。特に「彼方への呼びかけ」は回避が困難なうえに周回を重ねると威力が跳ね上がって即死級の破壊力を得るものの、強敵感が増すというよりは単にウザくなっていくと感じたプレイヤーの方が多いだろう。また、後半戦では学者のくせに素手で殴りつけるという知性の欠片もない攻撃を使用してくるが、当然ながら威力は低い。攻撃手段は実質的に「先触れ」「呼びかけ」の二種類しかないと言えるだろう。
この戦いでプレイヤーを苦しめるのはミコラーシュの攻撃ではなく、こちらを煽るように延々と繰り返されるミコラーシュの演説や犬の遠吠えのようなシャウト、そしていつになったら彼を捉えられるのかという苛立ちなどの精神攻撃と言える。当然ながら本作の売り文句である「緊張と達成感に満ちた戦闘」を味わえるとは言い難い為、ミコラーシュはクソボスというのが多くのプレイヤーの共通認識となっている。
演者
日本語声優はローレンスとの兼役で青山穣氏が担当しており、英語版と比べてねっとりとしたボイスと評価される。しかしながら英語版の声優の話すリズムや独特の雰囲気は完璧すぎたと言われるほどのもので、それと比較すると少々日本語版の人気は低めになってしまうようだ。
一方、興奮した際や断末魔のシャウトはあからさまと言うレベルで意図的に英語版のそれに近付けており、「シャウトは完璧」という評価も多く見られる。
ちなみに英語版声優はRyan Gage氏とSteven Elliot氏の二人が担当している。
後継者
フロムソフトウェアの次回作『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』では、同様のステージギミックボスである「見る猿、聞く猿、言う猿、見え猿」が登場している。
関連動画
関連項目
- 6
- 0pt