ヤレない・エロくない・がんばらない
悪魔のメムメムちゃんとは、四谷啓太郎によるWeb連載ギャグ漫画である。隔週火曜日更新。
概要
2016年7月27日から2021年6月1日まで少年ジャンプ+にて無料連載されていた作品で、彼の連載デビュー作にあたる。単行本は全12巻。
本作品は、2015年に行われた「夏のヨミキリフェス」というイベントの第7弾作品として掲載された同名の読み切り作品が下敷きになっており、同年8月23日に配信されたものとなる。これは現在第0話として公開されている。読み切り版はメムメムの体形が若干異なっており、キャラクターは同じだが現在より一回り頭身が高かった。(このため、連載第一話のハシラには「さらに幼児体型になって帰ってきたッッ!!!!」という売り文句が載っていた)
読み切り版は、公開されるとたちまち大人気となり、晴れて連載格上げとなってからは、4話目までは毎週、以後の話は隔週掲載形式での連載となっている。
2017年12月、シャフト制作によるショートWebアニメ化と、スマートフォンゲーム化が発表された。
2018年9月20日、VTuber化が決定。YOUTUBEにて『悪魔のメムメムちゃんねる』が開設された。
メムメムがVTuberとして様々な事に挑戦する動画がアップされている。
おはなし
ごく一般的な高校1年生の小日向日太は、ある日下宿先のアパートで夜眠りに付いていると、淫魔に襲われる。
が、目を開けてみると、そこに居たのは想像したのとははるかにかけ離れた、どう見ても小学生ぐらいにしか見えないチンチクリンの小悪魔。
メムメムと名乗ったその悪魔は、日太に向かって「魂をくれ」とせがむが、ぜんぜんエロくない彼女に欲情するはずも無く、逆に突っ込みどころをドンドン指摘していく羽目に・・・
それから毎日メムメムは日太の家に現れるようになり、次第に大家さんや大好きな杏ちゃんも巻き込むようになっていくポンコツ淫魔の日常コメディ。
登場人物
- 小日向日太(ひょう太) CV:悠木碧
本作の主人公にして、メムメムちゃんに取り憑かれてしまった哀れな少年。詠み切り版では名無しだった。
五木荘という2階建てアパートの202号室に下宿する一人暮らしの高校1年生。
あまりのメムメムちゃんのダメっぷりに毎度の如く突っ込みを入れては、メムメムに大泣きされるのがお決まり。そんなメムメムちゃんにうんざりしつつも放っておけない優しい性格の持ち主で、せんぱいには「欲には弱いが魂は綺麗」と評された。
思春期の男子だけあって、脚フェチのそこそこにエロい願望はあるようだが、今のところそれが果たされる見込みは全然無い。
それどころか、メムメムちゃんのおかげで大好きな杏ちゃんに毎回勘違いされてしまう。
- メムメム CV:高橋花林
本作のもう一人の主人公。非常に使えない幼児体形の悪魔。頭に2本の角と背中には小さな羽根が生えている。
淫魔という「職業」でありながら、魔力も無ければ色気も体型も貧相という「職変えろよ」と言わんばかりのポンコツ。
初登場時は若干頭身が高かったが、連載版では現在のような2頭身体型で再登場した。五歳児の子供服がぴったりフィットするくらい幼児体系。
一応、職業的には「人間を誘惑して堕落させること」で堕落した人間は魂を抜き取られ、それが悪魔本人の営業成績に直結するようである。
あまりに成績の悪い悪魔は細切れに切り刻まれれて魔犬の餌にされてしまうという。他の仕事も魔犬の餌やりや魔道具の被検体などもっと辛い仕事ばかりなので現在の職業をやめられない。
一度日太の推薦で「ホンモノのロリコン」の家に行ったが、犯されそうになったため逃げ出している。
メムメムワールドの悪魔は本来人間界で夜しか出現できないらしいが、彼女は昼間でもなんか大丈夫らしい。
個人の悪魔としての能力は殆ど無いに等しく、魔力は魔界の塵より少ない。本人を目の前にしたオルルにすら、残り香程度の魔力としてしか認識されていなかった。あまりに幼な体型で恥ずかしいため、他の女性淫魔が露出度の高いビキニのコスチュームが制服で、それをそのままさらけ出しているのに対して、上から黒い厚手のマントをポンチョのように被っている。このマントはお気に入りらしく、褒められた際は調子に乗る一方で、大家さんに洗濯され縮んだ際はセルフ気絶するなどかなりショックを受けていた。
エロワードを口にするのも嫌らしく、他の悪魔に吹き込んでもらったカセットテープと、そのラジカセを持って出動しているようだが、日太の家に居憑いてからは使っていない。
これ以外に脚フェチの日太を感じさせるために足型の付いた箒を使ったが、アッサリ見破られてこれも失敗した。他にも相手を支配できる手袋の使い方を間違えて使いこなせないどころか、あやまって日太に使われた際には逆に支配される始末。お菓子と悪魔のアイテムを間違えるなど道具の扱いに関してもとことんポンコツである。
胸が全然成長していないためか、巨乳女性を目にすると大泣きし気絶するぐらい本気で怯える。逆にまな板なオルルにはシンパシーを抱いていた。
このほか、時折日太が口にするエロワードや隠していたエロ本には真顔でドン引きした。
毎回のように泣きながら登場するが、さらに大泣きすると角が激しく光りだす。といっても、魔力が暴発するわけでもなく、単に光りだすだけで特に人間に害はない。
一方で調子づきやすく、ちょっと褒められただけですぐに自慢げな口調になる。
回想シーンに入るときには「ホワン ホワン ホワン メムメム~」という奇妙な効果音が鳴る。「ホワメム~」と略されることもある。
また、相手のあまりのエロさや恐怖故に取る非常態勢では機動性が非常に高くなる。
ただ、悪魔らしく空を飛ぶ能力は持っているようであるが、この能力はマントの魔力依存だということが判明した。
- 五木杏 CV:五十嵐裕美
日太憧れの女の子で、巨乳。
母親は日太の下宿先でもある五木荘の管理人で、やっぱし巨乳。
本作最初の名言(迷言?)「じぽー!!!!」、また派生である「じぽかくだー!!!」を発した人。(意味はコミックスで確認しよう) - 大家さん CV:中原麻衣
日太の下宿先:五木層の管理人で作中トップクラスのエロさの持ち主。あまりのエロさにメムメムちゃんは即気絶してしまった。振った相手にとって相性の良い衣装を選ぶ魔法のアイテム「プイプイの杖」が誤って使われた際は、魔物を衣装として(フェレットのマフラーみたいに)着こみ、魔界の衣装屋ドールちゃんすら驚愕させた。 - レース
メムメムの先輩。直視した日太が無意識に幽体離脱するレベルのエロさを誇る。多くの使い魔を従え、メムメムちゃんを監視していた。
名前が明らかになるのは結構遅く、それまでは「せんぱい」とだけ表記されていた。 - 江口タケシ
日太の同級生で、エロ同人を描いている小太りの少年。部屋には等身大も含め数多くのフィギュアが飾られており、メムメムちゃんは「魔窟」と表現した。日太の提案と誤魔化しからインスピレーションを受け、「悪魔のメムメムさん」という同人誌を作成した。性格はそのままにグラマラスに描かれた「メムメムさん」のラフがを見たメムメムちゃんは喜ぶも、触手に襲われているページを見てしまい発狂、そのままタケシを気絶させてしまった。後日完成した同人誌が日太の元に郵送され、誤って見てしまったメムメムちゃんにトラウマを植え付けた。 - オルル・ルーヴィンス
悪魔狩りの正当な血を受け継ぐ少女。性的な魅力のある女性なら誰彼かまわず悪魔だと判断する困った娘。今までずっと館にこもって悪魔退治の修業をしてきたが、無双しすぎた先祖が悪魔の親玉から「悪魔に対してのみ弱体化」する呪いを末代までかけられた影響からメムメムちゃんのナメ切った攻撃ですらダメージを受けるほど弱い。調子に乗ったメムメムちゃんにボコボコにされるも日太が止めに入ったことで窮地を脱する。辛い仕事を任されている二人は共感しかけるも、メムメムちゃんに貧乳を指摘され激怒。捨て台詞と共に去っていった。 - プル
オルルの付き添いの女性。長身で死んだ目をしている。誰彼かまわず悪魔認定して退治しようとするオルルを止めたり説明をするのが主な役割。オルルに対する発言に毒を感じる。
余談
・この作品以前に四谷はpixivやTwitter、漫画onWEBで時折セクシーなイラストやオリジナルマンガをアップしていたほか、2016年3月7日号の『ヤングマガジン』において『大人になったら美人になる子ちゃん』というショートギャグを掲載し、誌面デビューも飾ったが、講談社での連載獲得には至らず、それ以前に『シロッポ』というファンタジー漫画(『あしたのヤングジャンプ』にて公開)で2014年5月期のシンマン賞期待賞を獲得していた集英社で初連載となった。先に挙げたサイトの作品は、現在でもすべて閲覧可能状態である。なお、『シロッポ』をはじめとしてデビュー前のごく初期の習作は現在とは結構絵柄が異なっている。
・読み切り版は各方面で評判を得ており、僅か5日でジャンプ+の評価システムである「イイジャン」で1位を獲得、またプロの作家からも「メムメムちゃんがかわいくて面白い」といった声が相次いだ。
特に『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』『魔物鑑定士バビロ』の西義之は頻繁に本作を話題にしていたほか、『逢魔ヶ刻動物園』『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平も読者の一人で、『僕のヒーローアカデミア すまっしゅ!!』の根田啓史によるヒロアカメンバーのハロウィンイラストに遊びで仕込まれたメムメムちゃんに即座に反応していた。このほかの読者としてシンガーソングライターの相川なつ、他誌作家である吉谷光平や安藤正基、相田、アニメーターの白真弓、TYPE-MOONの奈須きのこなどがいる。第2巻の帯には奈須きのこによる熱い作品紹介が載せられている。
・なお、第1巻の舞台は「ほぼ主人公の部屋の中」だけで繰り広げられるエピソードとなっている。
関連静画
関連リンク
関連項目
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- 0pt