悲鳴嶼行冥(ひめじま ぎょうめい)とは、鬼滅の刃の登場人物である。CV:杉田智和
概要
鬼殺隊最強剣士『柱』の1人。岩柱。27歳、身長220cm、体重130kg。物語本編時点では9人の柱の中でも最年長メンバーであり、彼らを取りまとめるリーダー役である。
常に瞳孔が見えない白目であり、盲目である。隊服の上から緑の羽織を着ているが、それには「南無阿弥陀仏」と念仏の文字があしらわれている。
視えない目は常に涙ぐんでおり、なにかと涙をこぼす姿が見られる。数珠を手に念仏を唱えることが多く、浄土宗か浄土真宗に帰依する僧でもあるようだ。
性格は、慈悲深く命あるものを愛する優しい男である。しかし、初登場時には鬼(禰豆子)を連れ歩いている炭治郎を「鬼に取り憑かれているのだ。早くこの哀れな子供を殺して解き放ってあげよう」などと独善的な価値観で裁こうとしている様に見えた。だが、これは柱のリーダーとして「鬼を連れ歩く少年」という当時の彼から見れば危険極まりない存在を捨て置け無いという立場と責任感の表れでもあることは、留意せねばならないだろう。
また、下記のネタバレ部にあるように、過去の経験から「子供」の純真無垢さを愛しつつも、一方の子供ゆえの我欲の強さとまだ周りに配慮できない幼さからくるある意味の残酷さを深く知っている。そのことから「子供」に対しての不信を常に抱いてしまうことも、炭治郎への当初の態度に影響していた。
結局、彼が炭治郎を認めるのは物語がかなり後になって、直接の「柱稽古」による相互理解が進んでからのことになる。
柱になってまもなくの頃、胡蝶カナエ・胡蝶しのぶの姉妹を鬼から救ったことがある。後に鬼狩りを志望してきた姉妹に対し、無理難題に近い課題を与えて諦めさせようとした。しかし、それでも折れずに課題を乗り越えてみせた姉妹に育手を紹介し、それ以来鬼殺隊隊士となった姉妹の行く末を見守ってきた。カナエが亡くなり、しのぶが蟲柱となった現在もなにかと彼女のことを気にかけている。
炭治郎の同期である不死川玄弥を弟子として修行させている。ただ、呼吸の才能がない玄弥が、ある手段によって強くなろうとしていることを知りつつ稽古をつけており、「継子」としては扱っていない。また、そのある手段のために玄弥が自らの身体の変調を顧みていないため、しのぶを紹介して定期検診を受けさせている。炭治郎が最終選別の時とはすっかり容貌が変わった彼と蝶屋敷ですれ違ったのはこのためである。
尺八を吹くことを趣味としており、猫を自宅に飼っている。同じ猫好きの甘露寺蜜璃とは猫談義で盛り上がることも度々ある模様。上述の通り非常に涙もろい。ちょっとしたことで感動したり、哀しみを深く感じたりする感受性の強い男のようだ。
日輪刀は、鎖でつないだ戦斧と鉄球である。その実力は自他ともに認める鬼殺隊最強。炭治郎は「匂いがぜんぜん違う」と語り、伊之助も「ビビっと来た」と初対面で感じるほど。巨漢のパワーキャラというともすれば「かませ」になってしまいがちなタイプであるにもかかわらず、盲目のハンディすらも苦にせずに上弦の鬼クラスと渡り合える実力の持ち主である。
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10年ほど前、行冥は盲目の僧として寺に身寄りのない子どもたちを引き取ってともに暮らしていた。
ある日、日が暮れても寺に戻らなかった子供の一人が鬼に出会い、あろうことか自分の身可愛さに行冥と子供たちを差し出し、鬼を寺に招き入れてしまった。
たちまち四人の子供が殺され、後の四人も「側を離れるな」という行冥の言葉を聞かずに逃げようとするが、やはり鬼に殺されてしまった。唯一生き残った紗代という4歳の女の子を守ろうと、行冥は生まれてはじめて自らの拳を振るい、自らも気づいていなかった力で鬼を殴り殺してしまった。
夜が明けて駆けつけた人々に対し、紗代は「あの人は化け物。みんなあの人がみんな殺した」と証言。鬼の死骸は太陽の光で消滅してしまっており、大人たちは紗代の言葉を額面通りに受け取り、行冥による大量殺人だと断定してしまった。
行冥は死刑囚となり、鬼殺隊のお館様である産屋敷耀哉に救われる。産屋敷家の手によって殺人の罪状はもみ消され、彼は鬼殺隊に入隊。ほどなくして柱となるのである。
この事件は行冥の人間観に暗い影を落とすことになる。特に救おうとした4人の子供が「盲目で戦闘力のない人など当てにならない」と独断で逃げ出して殺されてしまったこと。そして紗代が裏切りとも言える言葉を発したこと。これらは彼の子供への根深い疑り深さとして炭治郎たちへの態度に表れることになる。とは言え、「緊迫した状況の中で気が動転したがゆえの行動だろう」「子供はいつも自分のことで手一杯だ」と彼自身もある程度子供たちの心情を理解しようとはしていた。
単行本16巻においては、紗代の真意が作者のコラムで語られている。彼女が言った「化け物」「あの人」とは鬼のことであり、「みんな殺した」も鬼の所業を語ろうとしたものであった。つまり、せめて「鬼のせいだ」と付け加えられれば、鬼の存在など信じない大人たちが理解できなかったとしても行冥の心はいくばくかは救われていたかもしれない。しかし、4歳の少女が激しくショックを受けた状態で物事を正確に話せなかったのも無理からぬ事であり、紗代を責めるのは酷というものであろう。14歳になった紗代はそのことを謝りたいと今でも思っているとのことである。
また、逃げ出した子どもたちも決して行冥を見限ったのではなく、逆に彼を守るために農具を武器にしようとしたり人を呼ぼうとしたりと、それなりに対処しようと考えての行動だった。しかし、その真実が行冥に伝わるのは物語の最後の最後になってしまう。
そして、寺に戻らなかった子―獪岳(かいがく)は、寺の金を盗み出し、それを他の子供達に責め立てられて追い出されていたのだ。後に獪岳は鬼殺隊に志願し、桑島慈悟郎の弟子、つまり我妻善逸の兄弟子となる。さらに、裏切って鬼となり「上弦の陸・獪岳」となる―――
岩の呼吸
始まりの呼吸から派生した5つの呼吸の一つ。敵の攻撃を受け止める岩の如くの防御力と、それを生かしたパワー全開の攻撃力で攻守一体の戦いを見せる。
- 壱ノ型 蛇紋岩・双極
手斧と鉄球の両方を錐揉み回転させつつ同時に敵へ放つ。 - 弐ノ型 天面砕き
敵の頭上へ鉄球を放った後、鎖を踏みつけて鉄球を頭上へ落下させる。 - 参ノ型 岩軀の膚
鎖斧の刃と鉄球を自身の周囲に振り回す。 - 肆ノ型 流紋岩・速征
鉄球と手斧を同時に振り回して周囲一帯に縦横無尽に攻撃を与える。 - 伍ノ型 瓦輪刑部
跳躍した後、地上4箇所に鉄球と手斧を連続で放つ。
関連静画
関連項目
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