この記事では、愛知県にやたら多い気がする、名前が豊からはじまる市について記す。
概要
2022年現在、全国には名前が豊からはじまる市が10市、市名が2文字なのは7市あり、そのうち4市が愛知県にある。その中には言わずと知れたトヨタの街・豊田市や、新幹線停車駅を有する豊橋市などそれなりに知名度の高い市も含まれており、なんとなく愛知県には豊からはじまる市が多いイメージがある。
愛知県に豊からはじまる市が多いのは何か理由があるのだろうか?結論から言うと、4市のうち豊川市と豊橋市にかろうじて関連性があるのを除けば命名の由来はバラバラで、豊からはじまる市が多いのはほぼ偶然である。尾張出身の戦国大名・豊臣秀吉と関連があるのでは?と思った人もいるかも知れないが、4市の中に秀吉に由来する市名を持つものはひとつもない。そもそも豊明市を除く3市は三河の市ですし。
由来に共通点の少ない似たような名前の市が同じ県内にこれだけ集中しているのは、なかなか凄いことではないだろうか。
ここで皆さんにアンケートです。
愛知県内にある豊○市一覧
- 豊川市
- 東三河地方にある市。市名の由来は、市内を流れる河川・豊川(とよがわ)。いつまでも住民を潤す豊かな川であるように、との願いが河川名に込められているという。
- 豊橋市
- 東三河地方の中心市。かつてこの地は吉田と呼ばれていたが、吉田という地名は他の地域にもあり紛らわしいということで、明治時代に現在の豊橋という地名に変わった。その名は豊川に架かる橋・豊橋にちなんだもので、そのまんま豊川の橋という意味である。
- 豊明市
- 尾張地方にある市。宮中行事の豊明節会からとった地名であると伝えられている。ただ行事の名前が「とよあかりのせちえ」と読むのに対し、市名は「とよあけ」である。地元にあった酒蔵「豊倉屋」と、明治時代の「明」からとったという説もある。
- 豊田市
- 西三河地方にある市。市制施行当初は挙母(ころも)市という名称であったが、トヨタ自動車のまちとして有名になったことから、トヨタ自動車およびその創業者の名からとって現在の市名に改名された(創業者は「とよだ」と読むが、市名は会社名に合わせて「とよた」)。ちなみに創業者の豊田は、元は遠州(現在の静岡県)の一族である。
以上のように、豊川市と豊橋市が河川の豊川に関連している以外、市名の由来に共通点がない。ひとつ確かなのは、愛知県民は…いや日本国民は豊という字が好きだということである。
参考:市以外で名前に豊を含む愛知県内の地方公共団体一覧
参考:愛知県外にある豊○市一覧
- 豊中市(大阪府)
- 豊岡市(兵庫県)
- 豊前市(福岡県・読みは「ぶぜんし」)
- 豊後大野市(大分県・読みは「ぶんごおおのし」)
- 豊後高田市(大分県・読みは「ぶんごたかだし」)
- 豊見城市(沖縄県・読みは「とみぐすくし」)
- 豊栄市(新潟県・2006年3月21日、新潟市に編入され消滅)
- 豊原市(樺太・現在はロシア領)
関連項目
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