戦極凌馬(せんごく りょうま)とは、特撮ドラマ『仮面ライダー鎧武』の登場人物。
仮面ライダーデュークに変身するユグドラシルコーポレーションの技術担当である。
概要は私の趣味だ。いいだろう?
ユグドラシルコーポレーションの技術担当であり、戦極ドライバーの作成者。
戦極ドライバーが響かせる「花道オン・ステージ!!!」等の決まり文句は彼が趣味で設定したもの。
人当たりはいいがかなりのマッドサイエンティストであり、実験による市民への被害を気にも留めていない。
戦極ドライバーの量産化、ゲネシスドライバーの開発で彼の仕事は終わったが、更に新しいベルトの研究をバンダイの売上のために続けているらしく、その内に秘められた野心は計り知れない。
ヘルヘイムの森の果実を研究する内に森には世界中の神話に伝わる人間の文明を発展させてきたという伝説の果実、そして森に生きるより高位の知的種族=オーバーロードインベスの存在に気づき、やがてDJサガラから森の奥にあるという“禁断の果実”の実在を聞かされた事でその果実を手に入れる事を目的とするようになる。
もともと貴虎に自身が担ぎあげるべき支配者の器を見出していたが、貴虎があくまで無欲に目的を遂行しようとしていると知ってからは彼を見限っており、とうとうシド、耀子、そして彼の弟の光実を利用して貴虎を追い落としてしまった。
しかし、それ以降は貴虎がいないのを良い事にシドの離反が発生したり、オーバーロードの一人デェムシュが沢芽市に侵入した際には生け捕りに固執するあまり耀子達に強引な命令を出した挙句に取り逃がしたり、あまつさえレデュエがインベス軍団を率いてユグドラシルタワーを襲撃するとライダーとして戦う事なく一人だけ脱出ポッドで逃げ出してしまうなど、その無責任ぶりが結果的に事態のさらなる悪化を招く事となる。
その後はユグドラシルの他の支部に協力を仰ごうとしたが受け入れられなかったため彼らと決別。プロジェクト・アークの情報を全世界にリークしてしまい、テロリストとして世界中から糾弾されたユグドラシルコーポレーションは事実上凌馬一人の手で潰されてしまった。
そして、突然紘汰達の前に何故かバカンス帰りの格好で帰国。紘汰達にユグドラシルタワーの抜け道の情報をもたらし協力を持ちかけると、潜入成功後に他の面々がオーバーロードに目を移している際、まんまとタワーの所有権を奪回してみせた。
『キカイダー REBOOT』のコラボ回である30話ではハカイダーに自身の脳を移植して鎧武およびキカイダーと戦った。移植前は研究者としての好奇心からかノリノリだったが、徐々に破壊衝動に飲み込まれて暴走してしまい、実験後に脳を再移植した後はハカイダーの危険性と開発元のダークに珍しく戦慄していた。
鎧武外伝…キルプロセス!
鎧武外伝『仮面ライダー斬月』では、彼が貴虎の父、天樹の経営する施設で育てられ、彼の元でリンゴロックシードとあのヨモツヘグリロックシードを開発していたことが明かされた。リンゴの力に苦しみ、死にかけの朱月藤果を「同じ施設の同胞への情け」として殺害するなど、TV本編同様の冷酷さを見せる。
鎧武外伝『仮面ライダーバロン』では戎斗のそっくりさんの御曹司シャプールの執事アルフレッドに戦極ドライバー関連の投資の話を持ちかけられ、アルフレッドの野望のために自分の研究が使われることに嫌気がさした凌馬はゲネシスドライバーと試作品のドラゴンフルーツエナジーロックシードを前金として彼に託す(これによりアルフレッドは酷い目にあうことに…)
それぞれの外伝で貴虎と戎斗に強化ロックシードを渡すなど、物語のキーパーソンにもなっている。
そんな彼の過去を描く鎧武外伝『仮面ライダーデューク』で彼の原点が明らかに。初めて出会ったとき自分の研究を評価した貴虎に心を開き、戦極ドライバーを用いて供にヘルヘイム調査へ赴き、空虚な産業スパイだった耀子と生きることに貪欲だったシドを味方に引き入れたことが明らかになった。貴虎に失望した今でも、「自分の研究を使わず人間を超えた三流」狗道供界が「神にふさわしい人間だった」彼を侮辱したときに憤る一面も見られ、貴虎に対して歪んだ複雑な感情を抱いている面が見られる。
自分の前任で「黒の菩薩樹」の教祖で、ザクロロックシードで人間を洗脳し、歪んだ神になろうとした供界との戦いの後、「自分の作った」ゲネシスドライバーの性能を確認・実感した彼は、「自らの頭脳による研究で神を生み出す」冷酷な道を進むのだった…
「私は神の道へと至る。貴虎、君もその礎となってくれたまえ。わかってくれるよね…」
その研究と狂乱の果てに
フェムシンム滅亡後、光実とともに黄金の果実を埋め込まれた舞を病院に連れて行く、そこでヘルヘイムの森の正体、始まりの女の真実を知る。
凌馬は黄金の果実を独り占めする目的のために、光実にヨモツヘグリロックシードを渡し、紘汰と戦わせ、舞に摘出手術を行う。その結果、舞は肉体的に死に、光実は崩れ落ち泣き叫ぶ。だが凌馬はそれを「嘘吐き…卑怯者…そういう悪い子供こそ、本当に悪い大人の格好の餌食になるからさ!」と嘲笑い、黄金の果実を手に入れたことに誇らしげになる。
だが、黄金の果実は凌馬の手元から離れ、始まりの女となって時空へと旅立った、この状況を認められない凌馬は、怒り狂い、舞を助けに来た戒斗と湊と相対する。
二人のゲネシスドライバーを「キルプロセス」で機能停止し、戦極ドライバーで挑んだ戒斗を追いつめるも、戒斗が自らヘルヘイムの木の実を喰らい進化したオーバーロード、ロード・バロンの姿を見て憤慨、「私の作った戦極ドライバー無しで進化しようとは許せない」「化け物が!!」と怒りに任せ戒斗に挑むが、「くだらんプライド」「貴様の真理は机上の空論、俺の真理はこの拳にある」と一蹴され、蹂躙されていく、やがて変身解除されようが怒りと狂乱のままに戒斗に挑むも、戒斗に負けてしまい、重傷を負う。
よろめいた様子で、ヘルヘイムの力を自ら取り込んだ戒斗に「お前はいずれ破滅する」と彼のこれからの運命をあざ笑い、落ちていった…かつての部下、湊の手にゲネシスドライバーとレモンエナジーロックシードを残して…
いままで本編中、いろんな人間の裏をかき、暗躍し、他社を顧みず自分の欲望のままに研究していった男だったが、自分の研究の範囲外の行動に出た人間に翻弄され、命を落とすというなんとも皮肉な末路を迎えたのであった。
メカ戦極凌馬
『MOVIE大戦フルスロットル』では地球侵略を狙うメガヘクスの尖兵として復活。あからさまにメガヘクス云々よりも趣味でつけているだろなマスクと『鎧武外伝』では試作品だったドラゴンフルーツエナジーロックシードを携えて、人類に牙を剥き、光実を負傷させる。
そして光実が連れてきた貴虎と対峙、戦極ドライバーとゲネシスドライバーのスペック差を感じさせない戦いを演じる。戦いの途中メガヘクスを知り、科学者としての全能感に酔いしれた彼は、人類を救うという理想に目を向け、凌馬自身が望んだ「神になれる力」を求めようとしなかった貴虎をなじるが、「お前の語る理想の神は空っぽにすぎない」「メガヘクスに支配され空っぽになってしまった」と全否定され、必殺技の打ち合いの果てに倒される。因縁の決着がついた時、凌馬は貴虎に満足そうな笑顔を見せ、爆発した…
「貴虎、君はやっぱり強いよ…さすがは僕が一度は見込んだ男だ…」
余談…小ネタ…そういう項目こそ、本当に面白いニコ厨の格好の餌食になるからさ!
戦極凌馬を演じた青木玄徳によれば「すっげー悪いやつ」とイベントで語っていたが、ハカイダー登場の際、アドリブで額に赤い切開線を描く、といった行為をノリノリでやっていて、それが冷酷で残虐、狂気的ながらもどこか愉快なマッドサイエンティストというキャラクターの良さを引き出している。
ちなみに凌馬は紘汰以外のメインキャラ(戒斗、光実、貴虎…と舞)のパワーアップに立ち会っているキャラである……だいたい自分の趣味と狂気が思いっきり絡んでいるが。
仮面ライダーデューク
レモンエナジーアームズ
ソーダァ…レモンエナジーアームズ!!!!
ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイッ!
身長:206.0cm
体重:119.0kg
パンチ力:15.7t
キック力:19.5t
ジャンプ力:ひと飛び22.0m
走力:100mを6.4秒
彼が劇中で変身する仮面ライダー。
レモンエナジーロックシードを使い変身するエナジーアーマードライダーである。
ちなみにデュークとは「公爵」の意味。
「男爵」を意味するバロンがレモンエナジーアームズに変身した際に爵位が上がったというべきか。
防弾効果のあるゲネシスケープにより防御力が高く、さらに実戦慣れしていない彼をカバーためか攻撃力が全ゲネシスライダーの中ではトップの数値を誇る。おまけに制作者であることを良い事に、自分にとって都合のいい機能をこれでもかと追加搭載しており、ほかの新世代ライダーとは(特に同じくレモンエナジーを使用するバロンと比較しても)別物と言っていいスペックを誇る。
…のだが、もともと学者肌である凌馬は絶対に勝てる優位な状況でない限りほとんど戦いには出ない上、他に戦力がいる場合はそっちに戦わせてデータを取ろうとするため、そのスペックが活かされる機会があまり無く、ロード・バロンと対峙した時には力負けしてしまった。「男爵」バロンが「君主」ロードになって下克上されたと言ってもいいだろう。
レモンアームズ
カモン!! レモンアームズ!! インクレディブルリョーマ!!
身長:206.0cm
体重:119.0kg
パンチ力:11.2t
キック力:13.9t
ジャンプ力:ひと飛び22.0m
走力:100mを6.4秒
鎧武外伝『仮面ライダーデューク』で登場する新形態で、ゲネシスドライバーではなく戦極ドライバーとレモンロックシードで変身するいわば「仮面ライダープロトデューク」。ついに名乗り音に自分の名前を冠するあたりどんだけ趣味に走るんだこの人。
アームズウェポンは「レモンレイピア」で、フェンシングのような戦いを得意とする。この外伝で斬月とのW変身、共闘が実現された。
ドラゴンエナジーアームズ
身長:206.0cm
体重:119.0kg
パンチ力:15.7t
キック力:19.5t
ジャンプ力:ひと飛び22.0m
走力:100mを6.4秒
『MOVIE大戦フルスロットル』で登場したデュークの新形態。
金属生命体メガヘクスによってもう趣味を突き詰めすぎたんじゃないかと思われるマスクをかけて復活した凌馬が変身。スペックは同じだが能力がレモンエナジーアームズ以上に強化されており、オーバーロードばりの瞬間移動が可能になった。
ハッハッハッ、済まないね湊くん。まぁ、関連動画のことは任せたから。
私が開発した関連商品だ。よろしければぜひ使ってみたまえ。
関連項目がカオスなのは全部私のせいだ! ハッハッハッハッ!
- 仮面ライダー鎧武
- 呉島貴虎(上司であり親友だった…が)
- DJサガラ(同僚? 禁断の果実の存在を知らされる)
- 錠前ディーラー シド(同僚だが裏切られる)
- 湊耀子(部下だったが切り捨てる)
- 駆紋戒斗(興味のある若者その1→予想外の行動をされ、敗北)
- 葛葉紘汰(興味のある若者その2→危険な存在)
- 呉島光実(スパイとして利用→悪い子供)
- 狗道供界(前任者→宿敵)
- 平成ライダーの登場人物一覧
- 私の趣味だ
- 全部私のせいだ
- マッドサイエンティスト
- ハカイダー(何故か自分の脳を移植した→みんなのトラウマ)
仮面ライダー鎧武の登場人物 | |
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仮面ライダー | 葛葉紘汰 - 駆紋戒斗 - 呉島光実 - 呉島貴虎 初瀬亮二 - 城乃内秀保 - 凰蓮・ピエール・アルフォンゾ - ザック - ペコ 錠前ディーラー シド - 湊耀子 - 戦極凌馬 武神鎧武 - 葵連 - ラピス - コウガネ 朱月藤果 - アルフレッド - 狗道供界 - シュラ |
インベス | ビャッコインベス - ヘキジャインベス オーバーロードインベス デェムシュ - レデュエ - ロシュオ - デュデュオンシュ |
謎の人物 | オルタナティヴ舞 - DJサガラ |
その他 | 高司舞 - 葛葉晶 - 角居裕也 - シャプール |
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