戦闘少女(Battle girls)とは、魔法や超能力を用いない戦闘によって物事を解決を試みようとする少女、またはそのような少女が主人公の作品である。
概要
漫画・アニメ・ゲーム等ポップカルチャー作品において戦闘で課題解決を試みようとする少女のうち、魔法少女ジャンルのように魔法や超能力といった非科学的な手段を用いず、科学的手段で行う形のものである。戦闘美少女(精神医学者の斎藤環<2006年>らやWikipedia)、戦うヒロイン(pixiv百科事典)などとも言われている。
代表作は東映アニメーションの「プリキュアシリーズ」(2004年~)、OLMの「ガールズ×戦士シリーズ」(2017年~)。
用語についての注意
「戦闘美少女」との言葉については精神医学者の斎藤環氏自身の趣味の知識を元に精神医学を使って美少女オタクの心理を分析した2006年出版の自身の本のタイトルで使ったことが最初とみられ、それをうけてWikipediaに安易にページが作られたものと察する。本質は結果として当時の同人誌即売会参加者を中傷することになった中森明夫氏のコラム「おたくの研究」のほんわかバージョンと思われる。また90年代後半以降の「美少女」はアダルトゲームの婉曲表現も含まれるがゆえ、あまり印象が良くないので言葉の使用に注意を要すると思われる。
歴史
起源についてははっきりしていない。能の「巴」や江戸時代の「傾城水滸伝」など、戦う女性をメインとした作品は古くから存在していた。現代の戦うヒロインの流れに大きな影響を与えたと言える作品はやはり手塚治虫の「リボンの騎士」(1953年~)であろう。手塚が好きだった少女歌劇の宝塚歌劇団の娘役がたまたま男役を演じたことがヒントになった。ヒロインは王女ではあるが天使のいたずらにより少年の心も持ち合わせることになった。もちろん戦闘時は少年の心である。心身共に少女のまま戦う現代の戦闘少女とはズレがみられ判断に悩む。おそらく草分けはキューティーハニー(1973年)であろう。
魔法少女と戦闘少女の融合
また90年代以降の魔法少女は戦闘少女の要素を内包していることが多い。またストライクウィッチーズなど2005年前後の作品を経て、魔法少女というより科学と融合したような兵装が目立つ作品が爆発的に増えた。
魔法要素を内包した有名な戦闘少女としては「戦姫絶唱シンフォギア」(2012)が一定の人気を得て、5シーズンにもわたる長期作品となる。本作は戦闘少女を軸に、ライブシーンや魔法少女などのマニア向け要素というか属性を全部乗せと欲張った上での成功作だが、残念ながら後追いと思われる作品はあまり成功していない。
主な作品
- キューティーハニー(1973年)
- 美少女仮面ポワトリン(1990年、東映) - 美少女戦士セーラームーンの参考になった。
- 有言実行三姉妹シュシュトリアン(1993年、東映)- 初の複数ヒロイン化
- プリキュアシリーズ(2004年、東映アニメーション) - 東映の本格参入
- ストライクウィッチーズ(2005年)- メカ少女(架空戦記)。魔法が使える世界を舞台にしているが魔法少女ではない。また戦史の擬人化、美少女化作品の先駆けアニメでもある。
- ソードアート・オンライン(2008年)- AR/VR系作品における戦うヒロインの定番。ただしそれ以前にも 先駆け作品はいくつか存在する。
- 艦隊これくしょん(2013年)- 主に第二次世界線で活躍した艦船の擬人美少女化作品。この作品前後から、戦史の擬人化作品が多く出始める。
- ガールズ×戦士シリーズ(2017年、OLM) - プリキュアシリーズを参考にアイドル要素を加え本格特撮シリーズ化
関連項目
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