戸塚ヨットスクールとは、愛知県知多郡美浜町にあるヨットスクールである。決して神奈川県横浜市戸塚区にあるわけではない。
概要
学校名は創設者の戸塚宏に由来する。1976年に「オリンピックでも通用する一流のヨットマンを育てる」という理想のもとで設立された。
教育方針はとにかくスパルタ式で、行き過ぎたスパルタが社会問題に発展し創設者やコーチなどが逮捕されたこともある。現在は昔よりは緩くなったらしいが、スパルタ指導は健在である。事件についての詳細は後述。
入校年齢に制限はない。3歳から80歳まで受け入れるとしている。
戸塚ヨットスクール事件
1979年から1982年にかけて起きた訓練中のスクール生の自殺・行方不明・傷害致死事件の総称。当時校内暴力など教育現場の崩壊が盛んに叫ばれ、引きこもりや不登校などが社会問題化していた中で数多くの非行青少年を矯正させたという触れ込みで戸塚ヨットスクールはメディアに概ね好意的に受け入れられていた。
しかしスクール生の死亡や傷害致死などが明るみに出た1983年、傷害致死の疑いで警察の捜査が入り、校長の戸塚宏以下15名が逮捕・起訴された。
少なくとも判明しているスクール生の死亡・行方不明事件は以下の通り
- 1979年、当時13歳の少年が死亡。スクール側は低体温症が死因だと主張し、この件は不起訴となる。
- 1980年、入校4日目の当時21歳の青年がコーチによる暴行が原因で死亡。傷害致死で起訴。
- 1982年、当時15歳の少年2人がフェリーから海に飛び込み行方不明。警察は体罰から逃れるために海へ飛び込んだと見て、監禁致死の疑いで起訴
- 同年12月、入校から1週間の当時13歳の少年が死亡。コーチと戸塚宏がヨットから何度も海へ落としていたことが捜査で明らかになり、傷害致死で起訴。
長年に及ぶ裁判の末、2002年2月起訴された15人全員の有罪が確定。起訴から結審まで19年にも及ぶ長期裁判となった。戸塚宏には懲役6年が言い渡され、判決確定前の勾留期間の一部2年を差し引いたおよそ4年間の刑期を終えて2006年4月に出所。現在もヨットスクール校長として現場に立っている。
なお事件後もヨットスクールの体質が変化したとは言い難く、近年もスクール生の自殺や未遂事件が発生している。スパルタ指導も健在で、4歳の子供であろうと指導に従わなければ海へ投げ込まれるという。
費用について
入校時にかかる費用は以下の通り
- 入校案内(学校パンフレット・戸塚宏著の書籍「敵は脳幹にあり」などのセット):1,500円
- 入校金:税込324万円
- 入校前に一括で支払わなければならない
- 入校時預り金:税込20万円
- 生活費:税込12万円(毎月支払)
なおこれらが記載されたスクール公式ホームページの当該ページには以下の内容が記載されている。
入校生を家からスクールまで移送することは、原則として行いません。ご家族や親戚、知人の力を借りて連れて来て下さい。具体的なやり方については、個別相談の時にお知らせします。どうしても無理な場合、警備会社等に依頼することもできます。詳細は、別途ご相談下さい。
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