打撃マンは思想だ
山本康人『打撃マン1』第5話より
概要
1996年に講談社の『モーニングオープン増刊』にて連載された山本康人による漫画。全3巻で完結済み。
怒りに任せて悪人を拳で殴る「打撃マン」と呼ばれる人々による勧善懲悪と打撃マンとして暴力を振るうことへの葛藤を描く。
スピンオフ作品として『打撃天使ルリ』があり、こちらは実写ドラマ化もされている。
短い作品なのは打ち切りなどではなく、作者は「長い連載ができない体質」のためと説明している。
ストーリー
結婚式場で働く伊達保はある日、新郎に理不尽なクレームを付けられた末、殴られてしまう。職場の上司にも守ってもらえず、憤怒に駆られた伊達は後日そのクレーマーの顔面を殴ってしまう。もともと、暴力を振るわれることに恐怖を抱いて身体を鍛えていたこともあり、凄まじいパワーを手に入れていた伊達は悪人を拳で成敗する「打撃マン」としての才能を開花させていく。
…とはいえ、悪人相手であっても暴力を振るうことは許されざることであり、伊達は人を殴る度に左遷や降級されていく。伊達は打撃マンと自覚しながらも、守るべき妻子に迷惑をかけ、凶暴な性格に変わっていく自身に嫌悪感も抱いていく。
登場人物
- 伊達保
- 結婚式場で働くごく普通の青年。学生時代から暴力への恐怖心を抱き、肉体を鍛えることで心の安寧を得てきた。性格は温厚であったが、クレーマーに殴られた事件をきっかけに、不道徳な人間に殺意に近い嫌悪感を抱き、怒りに任せて人を殴る「打撃マン」として生きていくことになる。
- 伊達早苗
- 保の妻。容姿端麗で家族思いで欠点のない良妻。保が左遷された際も文句一つなく受け入れた。
- 伊達絵里
- 保の一人娘。
- 小峰ルリ
- 表の顔は普通の女子高生。しかし、彼女も打撃マンの1人で、華麗な身のこなしで敵の攻撃を避けつつ、顔面に拳をお見舞いする。保とは同じ電車の中で出会い、保を打撃マンの世界に誘う。スピンオフ作品『打撃天使ルリ』の主人公。
- 陣内
- 保の学生時代の友人。風俗通いが趣味の新聞記者だが、彼もまた打撃マンの1人。
このほかにも様々な打撃マンが登場する。
誰の心にも打撃マンは住んでいます
山本康人『打撃マン1』第7話より
関連リンク
関連動画
関連項目
- 0
- 0pt