援護率とは、野球において投手がどれだけ打線の援護に恵まれていないのかを示す指標(公式記録ではない)である。
簡単にいえば「その投手が9イニング投げたら味方打線は何点取ってくれるか」という数値。
概要
援護率の計算は公式記録ではないので計算する人の考え方によって異なる場合があるが、基本的には
(降板する前に取った味方の得点×9)÷(降板するまでの攻撃回)
で計算する。防御率の計算方法と非常によく似ているが、攻撃回は状況により防御率の計算で使う投球回と異なる数値になる。
- 先攻チームの場合、たとえば5回裏を投げ切って6回裏の頭で交代した場合、投球回は5回だが、攻撃は6回表の最後までやっているので攻撃回は6回となる
- 回の途中で交代した場合、たとえば7回途中2アウトで交代した場合投球回は6回と2/3だが、攻撃はチェンジするまでやっているのでこの場合攻撃回は先攻チームの時は7回、後攻チームの時は6回となる
- 後攻チームがリードを保ったまま9回表で試合終了した場合、投手が完投していれば当然投球回は9回だが、攻撃は8回裏で終わっているので攻撃回は8回となる
- サヨナラ勝ちの場合、厳密にいえば途中で攻撃が終了しているので例えば9回裏1アウトでサヨナラ勝ちした時は攻撃回を8回1/3として計算するが、計算が面倒だったりサヨナラ勝ちした時のアウト数を調べるのが面倒などの理由でここまで厳密に計算する人はほとんどいない。
人によっては簡単に調べられる投球回数と登板試合の得点で計算する場合もあり、やり方によっては計算結果が大きく異なってくる可能性もあるので援護率のリストを参照する場合はまずその計算方法を確認したほうが無難である。
援護率の評価の仕方と目安
援護率は投手自身の実力とはあまり関係のない指標なので、数値の高い投手を羨んだり、低い投手を憐れむ(ムエンゴ病を参照)ために使われる。
いつも好投している印象なのにほとんど勝てていない投手がいると盛んに計算され関連するコミュニティに計算結果や比較用の一覧が貼られるという光景がままみられる。
人にもよるがだいたい3点台前半もしくは2点台を下回る投手は援護がない投手とみなされる。
関連項目
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