斉(齊)とは、以下のことを表す。
国名
中国の古くからある地名・国名で地域としては現在の山東省のあたりである。
- 斉 - 西周から春秋時代の国。途中で田氏に簒奪された
- 南斉 - 南北朝時代の南朝の一つ。蕭道成が建てた
- 北斉 - 南北朝時代の北朝の一つ。高歓が建てた
- 斉 - 隋末唐初の高曇晟による地方政権
- 大斉 - 唐末に黄巣が建てた地方政権
- 劉斉 - 宋朝のころの金の傀儡政権
人名
漢字として
齊
- Unicode
- U+9F4A
- JIS X 0213
- 1-83-78
- 部首
- 齊部
- 画数
- 14画
- 意味
- 旧字体は齊。
- 音によって意味が異なる。
- 字源
- 諸説ある。
- 齊は〔説文解字・巻七〕に「禾麥(カバク)の穗を吐きて上平らかなり。象形」とあり、穂の上が揃っている様子の象形とする。
- 白川静は三本の簪を並べている象形でこれは祭祀に奉仕する婦人のする髪飾りでありそれが整っていることをいうとする。
- いずれにせよ揃っているところの象形でそれを引伸して整うという意味がある。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合セイ(漢音)、サイ(呉音)、2.の場合セイ(漢音)、ザイ(呉音)、3.の場合、シ(漢音)、4.の場合、サイ(漢音)。訓読みは、ひとしい、ととのう、ととのえる。
- 名のりに、きよ、ただ、なり、とし、などがある。
- 規格・区分
- 斉は常用漢字である。JIS X 0213第一水準。1951年に人名用漢字に採用され、1981年に常用漢字となった。
- 部首
- 齊は部首齊部を作る。構、旁、脚に置かれる。
- 声符
- 斉を声符とする漢字には儕、剤(劑)、嚌、済(濟)、薺、䶒、臍、櫅、𪗋、𪗇、齎、霽、穧、躋、𧓉、齍、齌、𪗍などがある。
- 語彙
- 斉一・斉家・斉給・斉均・斉肩・斉射・斉唱・斉心・斉聖・斉整・斉奏・斉東野人・斉眉・斉民・斉粟
異体字
- 齊は旧字体で人名用漢字である。2004年に常用漢字表の参考字体から格上げされた。JIS X 0213第二水準。
- 亝は、〔竜龕手鑑〕に「古文。音齊」、〔玉篇〕に「古文」とある異体字。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𠫸は、〔集韻〕に「亝:或ひは齊・𠫸に作る」とある異体字。斎(齋)の異体字と同形。
- 斊は、〔正字通〕に「齊、或は𠫼に作る。俗に亝に作る。省、斊に作る。即ち斉の訛」とある異体字。〔金石文字弁異〕に〔北斉雋脩羅碑〕に見られるとある。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𡕓は、〔四声篇海〕に「音齊。義同じ。俗に用ゆ」、〔字彙補〕に「齊に同じ」とある異体字。
- 䄢は、〔字彙補〕に「齊と同じ。漢碑に見ゆ」とある異体字。
- 斎(齋)は別の字だが、略して斉と書くことがある。
- 齐は、簡体字。〔宋元以来俗字譜〕が引用する〔取經詩話〕などに用例が見られる俗字。
互換文字
斊
- Unicode
- U+658A
- JIS X 0213
- 2-13-73
- JIS X 0212
- 33-56
- 部首
- 文部
- 画数
- 10画
関連項目
- 1
- 0pt
この記事は自動でリンクされないように設定されています!