新党日本 | |
しんとうにっぽん - New Party Nippon | |
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基本情報 | |
公用語名称 | 新党日本 |
国・地域 | 日本 |
本部所在地 | 東京都千代田区麹町 |
成立年月日 | 2005年8月21日 |
解散年月日 | -- |
機関紙 | -- |
国際組織 | -- |
シンボル | -- |
公式サイト | nippon-dream.com![]() |
政党・政治団体テンプレートボックス |
新党日本(しんとうにっぽん)とは、日本の政治団体である。2005年に結党された。
概要
元々は郵政民営化に反対する自民党議員を中心に結成された政党だが、今日では田中康夫代表の個人政党といった趣が強い。菅内閣における閣外協力与党として活動しており、衆議院で国民新党と統一会派を結成している。
下記のような政策的にマニフェストの文言も参照すると社会自由主義的な政党であるともいえる。
結党に加わった元自民党議員らが党を去ったこともあって保守色は薄く、一般的には中道左派政党とみなされている。内政面では「効率的な小さな政府」を目標とし、公共事業の無駄を削減する一方で、ベーシック・インカムの導入により福祉行政にかかるコストを減らしつつ、生存権保障を実現するとしている。また外交・防衛面では、医療活動・住宅再建などの民生支援を目的とした「国際救援隊」を発足させる一方で、憲法9条1項・2項は維持すべきとしている。
×日本新党 ○新党日本
「新党」の語が後ろに置かれている 「国民新党」が同時期に結成されたこともあって「日本新党」と間違えられやすい。ちなみに「日本新党」という政党は実在しており、しかも「日本新党」と「新党日本」には「非自民非共産連立政権に参加」「元知事が代表」といった共通点があるため、ますますややこしくなっている。
なお「日本新党」は新進党などを経て現在の民主党に合流しており、「新党日本」との繋がりはない。
党史
結党と郵政選挙
2005年8月の郵政国会において郵政民営化法案に反対し、直後の解散総選挙(いわゆる郵政選挙)で自民党の公認を受けられなくなった議員の受け皿として、当時長野県知事を務めていた田中康夫を中心に結成された。
同様に郵政民営化反対議員の受け皿として結成された国民新党と協力し、新党日本は都市部で、国民新党は地方でそれぞれ候補者を擁立することにした。しかし都市部の有権者は小泉改革支持に傾いていたため、選挙区では全滅、比例区でも1議席のみと惨敗を喫してしまう。
ただ国民新党より多い5つの比例ブロックに候補者を立てたこともあり、全国得票率は2.42%を記録。法律上の政党要件(全国得票率2.0%以上)はかろうじて確保した。
消滅の危機
総選挙後は国民新党と統一会派を組んだが、国会議員が2人しかいないこともあって存在感は示せず、より勢力のある国民新党に移籍する党員も少なくなかった。2006年8月には田中康夫代表が長野県知事選で落選。
さらに同年9月の首班指名選挙において荒井広幸参議院議員が自民党の安倍晋三に投票したことがきっかけとなり、国民新党との統一会派も解消されてしまった。
逆境の中で迎えた2007年参院選では比例区のみで勝負する方針を固め、田中康夫代表・元共産党員のジャーナリスト有田芳生副代表・平山誠総務局長の3名を擁立。ところがマニフェスト中の「憲法9条1項2項維持・国際救援隊構想」に滝実・荒井両現職議員が反発、すったもんだの末に両者が離党したため、「所属国会議員0名の政党」となってしまう。
個人政党としての再生
背水の陣で挑んだ参院選では国民新党を上回る177万票を獲得し、個人票1位の田中康夫代表に議席が配分された。総得票の1/4超が田中康夫への個人票であり、また彼が知事を務めた長野県で突出して高い得票率を記録するなど、田中康夫個人の人気で議席を勝ち取ったという側面が強かった。またこの選挙で全国得票率3.01%を記録したため、2013年までは法律上の政党として認められる目途がついていた。
参院選後は民主党と統一会派を組んで行動。そして迎えた2009年総選挙では田中康夫代表が参議院から鞍替えして兵庫8区に、有田芳生副代表が東京11区に、いずれも民主党の推薦候補として出馬することとなる。前者は公明党の、後者は自民党の鉄板選挙区であり、民主党への強い追い風をバックに与党の牙城を崩せるか、注目が集まった。
選挙の結果、兵庫8区では田中康夫代表が高い知名度を生かし、社民党・連合兵庫の不支持という逆境をはねのけて約2,300票差で勝利を納めた。しかし東京11区では、地元選出で民主党最右派の土屋たかゆき都議が、左派色の強い有田芳生を嫌って支援しなかったこともあり、約3,500票差で自民党候補に敗れた。比例区でも前回以上の惨敗を喫し議席を獲得できなかったため、結局前回参院選と同様、議席を獲得したのは田中康夫代表のみということになった。
総選挙後は鳩山内閣の、次いで菅内閣の閣外協力与党として活動していた。2010年6月8日には約4年ぶりに衆議院で国民新党と統一会派を再結成するとともに、同年7月の参院選では公認候補を擁立せず、国民新党の公認候補として比例区から出馬する西村修の支援に回った。しかし国民新党は比例区で議席を獲得できず、西村も落選に終わった。他方で、民主党に移籍して比例区から出馬した前副代表の有田芳生は約37万票を集めトップ当選を飾っている。
2012年の総選挙では田中康夫代表ただ1人が出馬。引き続き兵庫8区に立候補したが落選した。この結果、新党日本に所属する国会議員が0ということになった。2007年の参院選で得票率2%以上だったとは言っても、国会議員数が0では政党とは認められないため、2012年12月16日の選挙結果を以って政党要件を喪失した。
党勢
衆議院議員1名・参議院議員1名の計2名が所属している…はずだったのだが、後述するゴタゴタの影響で、公式的には田中康夫衆議院議員1名のみの所属となっていた。現在は0である。地方政治には関与しておらず、所属する地方議員はいない。
党員ではなく「サポーター」の募集をしているが、その実数は不明である。
参議院議員0名の理由
2007年参院選の比例区で獲得した1議席は、当初は個人票1位の田中康夫代表に配分された。しかし田中康夫代表は2009年総選挙への出馬により自動的に失職したため、個人票2位の有田芳生副代表が繰り上げ当選するはずだった…が、彼もまた総選挙に出馬していたため当選を辞退。結局個人票3位の平山誠が繰り上げ当選することになった。
ところが平山議員と党との間で政党助成金の分配などについてトラブルが生じ、平山議員は党から総務省に提出する政党所属承諾書・確認書に署名しないという手段に出た。これに対し党の側は田中康夫代表を唯一の所属議員として総務省に届け出を行い、1名分について政党助成金を受け取り、平山議員は無視することにした。そのため、公式には新党日本所属議員は田中康夫代表のみとなっているのである(党公式ホームページ)。
ちなみに平山誠は会派「民主党・新緑風会」に所属する無所属議員という扱いになっている。
所属国会議員一覧
- なし
小ネタ・エピソード
- 当初は正式名称「日本」・略称「新党日本」になる予定だった。な…何を言ってるのかわからねーと思うが(ry
- 総務省がツッコミを入れたおかげで、正式名称「新党日本」・略称「日本」で落ち着いた。
- 後に結成された「たちあがれ日本」も略称を「日本」としたため、「日本」とだけ記載された票が両党で按分されるという問題が生じたが、新党日本が2010年7月予定の参院選に候補者を擁立しない運びとなったため、さしあたり参院選で略称の衝突が起こることは回避された。
ニコニコ動画における扱い
2009年4月に公式チャンネルを開設。それ以前から田中康夫代表がニコニコ生放送に出演するなどして知名度アップに努めてきた…が、現時点ではそれほど注目を集めているとは言い難い。ニコニコ大百科でも一向に記事が作成されず、後発の「たちあがれ日本」にすら遅れを取ってしまうという体たらくだった。
ただ2008年末に国会に提出された国籍法改正案に対し、国籍取得時のDNA鑑定を義務付けるべきと主張、改正案に反対票を投じたことで一時的に注目を集めたことがある。この問題を巡り、ネット上ではその強い嫌韓・嫌中感情から、改正案を悪用する朝鮮人や中国人が虚偽の出生後認知による国籍取得を乱発し、日本の国益が侵されるだろうという主張が支持を集め、猛烈な反対運動が展開されていた。そして反対運動の妥協点として提唱されたのがDNA鑑定の義務付けによる虚偽認知の防止であり、新党日本はこれを強く主張したことでネット論壇の支持を集めたのである。
ただし、田中康夫代表がDNA鑑定の義務付けを主張したのは「偽装認知による児童売買から子供を守るため」であり、「朝鮮人・中国人による偽装認知を悪用した国益侵害の阻止」に重きを置いたネット論壇とはやや様相を異にしている。
ネット世論調査における支持率推移
09年9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 10年1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | |
総合結果 | 0.9 | 0.8 | 1.0 | 0.8 | 0.7 | 0.8 | 0.6 | 1.1 | 0.8 | - | 0.6 | 0.7 |
50代以上 | 2.0 | 0.3 | 1.5 | 1.0 | 1.9 | 0.8 | 0.3 | 2.7 | 1.3 | - | 0.6 | 0.6 |
40代 | 1.2 | 1.1 | 1.4 | 0.9 | 0.6 | 0.8 | 0.4 | 1.3 | 1.0 | - | 0.3 | 0.6 |
30代 | 0.7 | 0.5 | 0.8 | 0.8 | 0.7 | 0.7 | 0.7 | 1.0 | 0.7 | - | 0.6 | 0.6 |
20代 | 0.9 | 0.9 | 0.8 | 0.7 | 0.9 | 1.0 | 0.8 | 1.1 | 0.8 | - | 0.8 | 0.9 |
10代以下 | 1.0 | 0.9 | 1.0 | 0.9 | 0.9 | 1.1 | 0.9 | 1.1 | 0.9 | - | 1.2 | 1.0 |
男性 | 1.1 | 1.1 | 1.1 | 0.9 | 0.9 | 0.9 | 0.7 | 1.1 | 0.8 | - | 0.7 | 0.9 |
女性 | 0.8 | 0.6 | 0.9 | 0.7 | 0.5 | 0.7 | 0.6 | 1.2 | 0.9 | - | 0.4 | 0.5 |
(数字はパーセンテージ。詳細は単語記事「ネット世論調査」内の「内閣支持率・政党支持率調査の結果」を参照。)
一貫して1%前後の支持率で推移しており、国民新党・新党改革(旧改革クラブ)との最下位争いに甘んじている。
ネット出口調査における支持率・獲得議席数
ネット出口調査の結果 | 実際の選挙との差分 | |||||||||
選挙区 | 比例区 | 合計 | 選挙区 | 比例区 | 合計 | |||||
支持率 | 議席数 | 支持率 | 議席数 | 議席数 | 支持率 | 議席数 | 支持率 | 議席数 | 議席数 | |
09年総選挙 | 0.3 | 1 | 1.5 | 0 | 1 | ±0 | ±0 | +0.8 | ±0 | ±0 |
(詳細は「第45回衆議院総選挙 ネット出口調査」総合結果を参照のこと。)
ネット出口調査では自民党が圧倒的な支持を集めたため、公明党候補が相手となった田中康夫代表はより差を広げて勝利したものの(兵庫8区…ニコ動/現実
)、自民党候補が相手となった有田芳生副代表はより大差で破られる結果となった(東京11区…ニコ動
/現実
)。比例区では現実よりも高い支持を集めたが、議席獲得ラインには届かなかった。
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