「新婚さん、いらっしゃ~い!」
新婚さんいらっしゃい!とは、日曜の昼下がりに鎮座する大長寿番組である。
ABCテレビ製作、テレビ朝日系列他で放送されている。
概要
1971年放送開始。50年以上の歴史を誇る脅威の長寿番組である。
毎週2組の新婚夫婦を招き、 男性司会と女性アシスタントを聞き役として、番組前半にトーク、番組後半にゲームを行うバラエティー番組である。
番組の顔として番組開始当初から六代・桂文枝(2012年7月までは桂三枝名義)が司会を務め、2022年3月に番組を勇退するまで51年2ヶ月もの間出演した。これはギネス・ワールド・レコーズにより「同一司会者によるトーク番組の最長放送世界記録保持者」として認定されている。
女性アシスタントは1990年代まで不定期に交代が行われたものの、1997年7月からは山瀬まみが24年9ヶ月もの間務めた。歴代アシスタントでは11年6ヶ月務めた片平なぎさの在任期間を2倍以上更新し、こちらも歴代最長記録となっている。
2022年4月をもって桂文枝と山瀬まみが共に番組を勇退し、藤井隆と井上咲楽が新司会者となった。
番組の流れ
前半のトークコーナーでは、冒頭に司会とアシスタントが「新婚さんいらっしゃ~い!」と叫んで新婚夫婦を呼び込む。トークが白熱すると文枝が椅子から転げ落ちるのが番組名物となっている。この椅子は番組開始当初からのものであり、補修を繰り返して使用している。文枝によると、この椅子でないと絶妙な転び方が出来ないそうであり、代わりが効かないという。
後半のゲームコーナーでは、トークコーナーに出演した2組の新婚カップルが賞品を狙う。
2008年5月までは「ペアマッチ」というパネル合わせゲームが長年行われていたが、同年6月からは「LOVEキャッチ」というつかみ取りゲームに変更された。
「ペアマッチ」時代には、獲得賞品の中に1つだけハワイ旅行ももらえる賞品が入っており、その対象賞品を持っている新婚夫婦にはハワイ旅行ももらえるというシステムになっていた。この対象賞品は高額商品であることはほとんどなく、たわしやYES・NO枕(後述)といったしょうもない賞品であることが定番であった。
ここから転じて、たわしやYES・NO枕が「新婚さんいらっしゃい!」を代表する賞品として知られるようになった。
「LOVEキャッチ」にゲームが変更になってからも定番賞品としてたわしが入っている。
YES・NO枕
たわしと並ぶ「新婚さんいらっしゃい!」名物の景品。
枕カバーの両面に「YES」と「NO」という文字がプリントされている。
これは新婚さんの夜の営みの際にOKならば「YES」、NGなら「NO」の側を出して、暗に意思表示ができるようという意味がある。
この使用方法が番組内で説明されることはないが、ある程度の年齢を過ぎると誰もが使い方を覚えるという不思議なグッズである。
元々は前述の通り「ペアマッチ」の賞品であったが、現在は出演記念のプレゼントの一つとして配られている。
豆知識
- 放送開始当初、番組の出演者には桂文枝(当時:三枝)と女性アシスタントの他に月亭可朝もおり、3人の司会者によって進行していた。当時は可朝がメイン司会で、文枝は男性アシスタントのポジションであったという。しかし開始直後に可朝が参議院議員選挙に出馬するために番組を降板。以降は文枝と女性アシスタントの2人による司会となっている。
- 放送開始から1975年まで、この番組はテレビ朝日系ではなくTBS系で放送されていた。これは製作局の朝日放送が当時TBS系であったためである。放送時間も現在より40分ほど早く、中途半端な時間の放送であったこと、裏番組に「NHKのど自慢」(NHK総合)があったことなどから人気は低迷していた。しかし、1975年に毎日放送との間でキー局の交換(腸捻転ネット解消)が行われテレビ朝日系に移行。これにより放送時間が30分ずれ、13時手前の時間から始まる「フライングスタート」効果が生まれて人気番組になるきっかけとなった。
1994年には放送開始時間がさらに10分後ろ倒しになり、現在の放送時間となっている。 - 番組の収録は朝日放送のある大阪市で行われているが、時折地方に出向いて公開収録も行われている。過去には海外での公開収録の実績もある。
- 一般視聴者(いわゆる素人)の新婚夫婦が出演する番組であるが、出演夫婦の中には著名人が出演したこともある。モト冬樹、原口あきまさ、山田花子、ワタナベシンイチなどが出演経験あり。
- 1971年の放送開始当時はまだ業務用VTRテープの値段が非常に高価であり、使用済みテープの重ね録りが一般的な時代であったために東京キー局のテレビ番組でもマスターテープが現存しないものが多いが、「新婚さんいらっしゃい!」の第1回放送分の映像がが奇跡的に現存している(2017年現在)。ただし、モノクロ映像でノイズが入っており保存状態はあまり良くない。過去にはこの第1回に出演した新婚夫婦を熟年夫婦になった後に再び番組に呼ぶという企画も行われたことがある。
- 番組に出場した新婚夫婦はスポンサーから記念品がもらえる。かつてはヤマキ(カツオパック)、オッペン化粧品、ナカバヤシ(フエルアルバムとか)、MIKI(ミキプルーン)、ROMAN吉忠(洋服)、日本ペイント(ニッペ)から記念品が提供されていたが、2017年現在はすべて降板している。
関連動画
関連項目
- テレビ番組の一覧
- ABCテレビ(朝日放送)
- パネルクイズ アタック25
当番組の後に放送されていたABCテレビ製作のクイズ番組。こちらも1975年から続く番組であり、日本最長寿クイズ番組である。
2021年9月に地上波での放送を終了したが、2022年3月に放送局をBSJapanextへ移し「パネルクイズアタック25 NEXT」として復活した。(実制作は地上波時代と同じABCテレビが行う)
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