新自由主義単語

シンジユウシュギ
  • 6
  • 0pt
掲示板へ

新自由主義英:Neoliberalismとは、思想・信条の一類である。市場原理主義英:Market fundamentalism)ともいう。
 

概要

政府による規制を最小化して、自由競争を活性化させようとする考え方である。政府による規制や過度な社会保障社会・富の再分配・累進課税を敵視し、「政府の肥大化をまねき、企業や個人の自由経済活動を妨げる」と批判する。政府の権弱体化させるのを好み、小さな政府を理想とする。政府経済への介入を底的に嫌い、市場原理に委ねれば上手くいく、と説する。

自由競争が過度に突き進むと貧富の格差が拡大し、格差社会となり、一部の人たちが富を独占してしまう」という批判に対しては、「トリクルダウンが発生し、社会全体に行き渡る」と反論する。

資本主義下の自由競争を重んじることで、個人の自由を何より優先するリバタリアニズムに発展していく。

国家意識の義思想であり、関税をひたすら敵視し、自由貿易を極限まで推し進めようとする。FTAやTPPといったを取り除く貿易協定を好み、EUのようなの消滅を理想視する。いわゆるグローバリズムとの親和性がとても高い。

もともとは市場原理主義という名前で呼ばれていたが、時代によって呼称が変遷していき、新自由主義と呼ばれるようになった。

日本ではリフ経済政策を新自由主義とカテゴライズする人もいる。

歴史的背景

第二次世界大戦後、先進国されたのは、二度の世界大戦とその間に起きた大恐慌を再び繰り返さないようにするべく、際的内的な政治平和経済的安定化を確保するような秩序の構築だった。この秩序を可にする政治経済体制として多くの々に合意されたものを、国際政治学者のジョンラギーは「埋め込まれた自由義」と定義した。すなわち、市場自由放任にすると不況や失業が生じるので、「調整的、緩衝的、規制的な諸制度の中に」これを「埋め込む」。つまり、際的には「自由貿易体制によって経済の開放性を高め」つつ、他方で、内的には「政府際競争に脆弱な内の社会集団を保護する」福祉国家的政策を勧めた。ケインズ義はこれに含まれる。

この「埋め込まれた自由義」は、戦後の先進諸経済成長があった間はうまく機してきたが、1960年代末頃から機しなくなった。経済的には世界的規模のスタグレーション、各経済的には、財政危機が起き、1971年にブレトン・ウッズ体制の崩壊、1973年オイルショックが起きたことが原因としてある。

こうした深刻な危機に直面する中でいくつかの対案が出されたが、結局、国家によるコントロールをより底させるべきだとする営と、市場自由を再開させるべきだとする営に分かれることになり、自由市場側が先進国政治の中で影を持つようになった。これが新自由主義と呼ばれるものである。

理論の柱

新自由主義は「埋め込まれた自由義」から自由義を解き放つことをする。すなわち、社会民主主義福祉国家政策=大きな政府によって膨らんだ財政赤字を削減するための口実として小さな政府が謳われる。ここから営事業、営事業の民営化が進められた。また、国家による市場介入ではなく、市場自由放任にすることが民にと繁栄をもたらすという市場原理主義がめられた。この考えから市場自由を妨げる様々な領域での規制を緩和していくことがされた。

理論の実践

新自由主義的国家編成の最初の実験が行われたのは、1973年チリである。民主的に選ばれた左翼社会主義政権が、アメリカCIAとキッシンジャー務長官によって支援されたピノチェト将軍によるクーデターで転覆させられたあと、ミルトン・フリードマンア拠点としていたシカゴ大学から送られた経済学者たちによってピノチェト軍事政権下で新自由主義政策が、推進された。チリ経済は短期的には復を見せたが、大半は国家支配層と外の投資に利益をもたらしただけだった。

しかし、この実験を成功とみなした営が、1979年以降、イギリスのサッチャー政権とアメリカのレーガン政権下で新自由主義政策を推進した。その後、アメリカ1990年代に加速された融化が世界中に広がり、アメリカへと利益を還流させた。結果、アメリカ経済は好況を呈するようになる。

こうしてアメリカの新自由主義が様々な経済問題の解決策であるかのように振る舞うことが政治的に説得を持つようになり、1990年代ワシントン・コンセンサス、WTOの創設で新自由主義は確立するようになる。更に、1990年代には発展途上国だけでなく、日本ヨーロッパも新自由主義的なを選択するよう経済学政治の場でされるようになる。

トリクルダウン

新自由主義理論の一つの理論的根拠として、トリクルダウン理論がある。トリクルダウンとは、社会民主主義福祉国家のように、国家の財政を共事業や福などを通じて貧困層や弱者に直接配分するよりは、大企業や富裕層の経済活動を活性化させることによって、富が貧困層や弱者へと「したたり落ちる」のを待つ方が有効であり、その方が民全体の利益になるという考え方である。

税制の正に関して言えば、これを根拠に富裕層の税が軽減され、企業に対しておびただしい数の補助や優遇税制が提供された。こうして富の配分率が富裕層よりに変えられた。また、企業の経営方針の見直しが行われ、その延長線上で労働法の正が行われた。日本では、その経営の特徴と言われた長期雇用と年功序列が見直され、アメリカとされた利益重視になった。これにより、リストラや労働者の賃下げをしてでも、への配当を優先することが動機づけられた。この労働者の賃削減のために雇用の流動化が推進され、労働基準法正、規制緩和が推進された。日本では2008年において労働者全体に占める非正規労働者の割合が三分の一をえるまでになった。

富裕層への優遇は、投資をめぐる法解釈にも現れている。投資に関して、借り手より貸し手の権利を重視するようになった。例えば、貧しい者がその住居を差し押さえられる事を何とかするよりも、機関の保全と債権者への利払いを優先させる。実際、サブライムローンの焦げ付きから端を発した2008年危機では、多くのローン返済が困難になった貧困者が住居を追い出されたのに対して、アメリカ機関のいくつかは国家に救済された。

主な論者による批判

東京大学名誉教授文は、「新自由主義は、企業自由が最大限に保されてはじめて、個人のが最大限に発揮され、さまざまな生産要素が効率的に利用できるという一種の信念に基づいており、そのためにすべての資、生産要素を私有化し、すべてのものを市場を通じて取り引きするような制度をつくるという考え方である。新自由主義は、や大気、教育や医療、共的交通機関といった分野については、新しく市場をつくって、自由市場自由貿易を追求していくものであり、社会的共通資本を根本から否定するものである」と摘している。

ニューヨーク大学名誉教授デヴィッド・ハーヴェイは、著書『新自由主義―その歴史的展開と現在』で、新自由主義とは国家によって特定企業に利益が集中するようなルールをつくることであると摘し、著書『ネオリベラリズムとは何か』で、ネオリベラリズムとはグローバル化する新自由主義であり、際格差や階級格差を化させ、世界システム危機に陥れようとしていると摘している。また自由義は、個人の自由な行為をそれがもたらすかもしれない代償の責任を負う限りにおいて認めるのに対して、新自由主義は、機関の場合、損を被る貸し手を救済し、借り手には強く返済をめる点から、実現された新自由主義を階級権の再生と定式化する。
 
ノーベル経済学賞受賞者であるジョセフ・E・スティグリッツは、「ネオリベラリズムとは、市場とは自浄作用があり、資を効率的に配分し、共の利益にかなうように動くという原理義的な考え方にもとづくアイデアをごちゃまぜにしたものだ。サッチャー、レーガン、いわゆる「ワシントン・コンセンサス」である民営化の促進にもとづいた市場原理主義である。4半世紀のあいだ、発展途上国のあいだでは争いがあって、負け組は明らかになった。ネオリベラリズム追求した々はあきらかに成長の果実を収穫できなかったし、成長したときでも、その成果は不均等に上位層に偏ることになった」と摘している。また1990年代の資本還流によるアメリカ経済の好気は、IMF世界銀行によるものと説明する。つまり、この2つは、発展途上国める融資を提供することと引き換えに債権アメリカの意向を反映した、構造調整計画を、1980年代から1990年代を通じて実施要してきた。しかしこ革は、メキシコアジア通貨危機ロシアブラジル経済危機アルゼンチンの全面破綻を引き起こした。結果が伴わない場合は、「革が十分に実行されなかった」と、責任転嫁をしてきたという。

各国の議論

中国

思想の汪暉は、中国における新自由主義の特徴の一つとして、国家の推進する企業革を擁護する「国家退場論」を挙げる。1990年代以降、急速に進められてきた企業革は、企業資産や経営権をら民間へ譲渡する「退民進」として現れる。しかし、その過程自体が国家的に推進されているため、本来資産であったものが、企業導者層ら既得権益者によって実質上私有化されるとして批判される[1]

関連動画

関連商品

関連項目

脚注

  1. *汪暉(著)、石井剛・羽根次郎(翻訳).『世界史のなかの中国文革琉球チベット』.土社,2011年,p.132

【スポンサーリンク】

  • 6
  • 0pt
スマホ版URL:
https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E6%96%B0%E8%87%AA%E7%94%B1%E4%B8%BB%E7%BE%A9

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

新自由主義

765 ななしのよっしん
2020/05/29(金) 22:55:57 ID: u0CAEeX688
情報通信技術が発達すればするほど、物理的に情報を隠匿するのが難しくなるから正直これはやむを得ない
766 ななしのよっしん
2020/05/29(金) 23:19:34 ID: 16xX0AJZHa
>>764
企業下町、特に製造業のそれはまだ健全なんだよな。土地に資本投下してインフラ整備してるんで言わば共生の側面も多いし、サンクコストの点から一方的に足抜けされることは少ない
一方融・情報系のグロバル企業だといいように圧かけてルールをねじ曲げられた挙句に高飛びされやすいからな。データセンターなんてどこにでも用意できるんだし。こうなるとあからさまな寄生・搾取関係になりやすい
767 削除しました
削除しました ID: wlw1RZhkrU
削除しました
768 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 12:35:02 ID: R45e1kldkG
トランプsns規制強化策が案外いい効果を生んだりして
769 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 13:57:51 ID: AALtNeP3CW
しかしトラカストラカスで富裕層に迎合して
オバマ大統領の医療保障政策をぶっ壊したりしてるから、
やはり従来のアメリカ的な新自由主義の方向性で動いてる
770 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 16:30:41 ID: 4C8z+1309k
政府が宣伝するようにバラ色の世界になるかどうかは結局運用する側の性質次第だよ
運用する側がちゃんと益に資する使命感をもって行動するならよし
その点じゃ竹中経団連GAFAなんて微も信用できないな
こいつらにリアル社会市民生活の情報に隅々までアクセスできる権利なんて与えたらそれをすっかり私物化して思う存分私を肥やすにきまってるわ
それこそ飢えたの群れにウサギを放り込むも同然だ
蓋開けてみたら懸念されてたことがことごとく現実になると思うぞ
771 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 16:46:37 ID: vrMV4h3w8L
特定秘密保護法とかTPPで同じようにさんざん不安を煽ってなかったら信用されたかもしれんがいまはねぇ・・・
772 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 17:02:43 ID: AALtNeP3CW
いやTPPもそもそもあまり良いものではないぞ。
内の産業保護とは逆の方向の話。

そもそも新自由主義政策自体を禁止する法律が必要な段階に来ている
773 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 17:29:00 ID: 4C8z+1309k
情報の非対称はすさまじい格差を生む危険を秘めている
特権層は市民情報を隅々まで知り尽くす
それに対し市民側は特権層が裏でどんなずるいことをしているかまったく知らされない
この非対称性が最も危険だ
使い方次第では様々な形で悪用できる
市民側が知らされず、一方が市民のことを知り尽くしているということは、知っている側が様々なズルいことができる余地が発生する
774 ななしのよっしん
2020/06/04(木) 23:31:26 ID: MAcPdkiJTo
本当の意味で自己責任にするなら
社会保障はむしろ手厚くしないといけない
民から一75の税を取って、全民に均等に配るとか
当然、民が際限なく増えないように、人口を管理したうえで
その前提があっての、自己責任なんだよ。
これを履き違えているから、新自由主義は失敗する。


偉い人の叫ぶ自己責任論は
ただ自分が勝ち組でありながら階層固定をしたいだけの口実だよ
そこを勘違いしないように

急上昇ワード