日向ネジとは、岸本斉史の漫画「NARUTO」に登場するキャラクターである。
アニメでのCVは遠近孝一が務める。
概要
初登場は中忍試験編。木の葉にて最強の「日向一族」の人間であり、他の日向一族と同様にチャクラを掌から放出し、相手の体内に流し込んで内部からダメージを与える「柔拳」の使い手である。
暑苦しいマイト・ガイが率いる第三班の一人で、ロック・リー、テンテンとチームを組んでいる。ちなみに主人公のナルト達よりも三班は全員1つ年上である。
日向一族では日向始まって以来の天才と呼ばれており、その実力は当主であり伯父でもあるヒアシも認めるほどだが、ネジは分家の出身であるため宗家に逆らえないように額には呪印が刻まれている。
この呪印は宗家に逆らおうとすればたちどころに苦痛が走り、宗家の人間がその気になれば殺すこともできる凶悪な代物で、死の際には日向一族固有の能力である「白眼」の能力を封印される。
ネジは幼少期に起こった日向ヒナタ誘拐事件の際、雲隠れとの戦争回避の条件として提示された「日向ヒアシの死体を渡せ」という条件を飲むために、自身の父であり日向ヒアシの弟であった日向ヒザシを身代わりとして殺されたと思っており、日向宗家に並々ならぬ憎しみを抱いている。
同時に自身の呪印を「籠の中の鳥」と言い、憎しみを募らせつつも宗家には逆らえないことや自身より圧倒的に実力で劣る日向ヒナタが宗家の人間であったことからある種の達観とも諦めとも言える思いを抱いており、「運命には誰も逆らえない」、「人の運命は最初から決められている」という考えを持つようになる。
また自分よりも実力が劣る人間を見下しており、当初はチームメイトのリーとも諍いが絶えなかった。
アニメではガイ班ということもあってかオリジナルストーリーでギャグ描写が描かれることも多い。
ロック・リーの青春フルパワー忍伝ではリーと共にボケたり女装させられる等大蛇丸程ではないにせよキャラ崩壊を起こしている。
中忍試験編
中忍試験ではやたらと第七班のうずまきナルト・うちはサスケ・春野サクラに絡むロック・リーとは違い、中忍試験第三試験の予選まではこれといった戦闘描写もなく、実力も不明だった。
しかしその予選で同じ日向一族の日向ヒナタと対戦すると、試験ならば宗家・分家は関係ないとばかりにヒナタを精神的に追い詰めようとするがナルトの激励で失敗し、いざ対戦となるとややヒナタに押されているかのようにも見えたが、ネジはすでにチャクラを放出するための「点穴」を突いてヒナタの攻撃を完全に封じており、結局はネジの圧勝に終わっている。しかしこの時最後にヒナタに核心を突かれる言葉を言われた際は殺気で試験官の上忍をビビらせ、上忍の静止が遅れれば確実にヒナタを殺そうとしていた。
試合後にはあまりのネジの冷酷振りにキレたナルトに詰め寄られ、「ぜってー勝つ!」と宣戦布告をされるが意に介していない様子だった。
本戦では初戦でいきなりうずまきナルトと対決。当初はナルトの玉砕覚悟の攻勢に驚かされたが、独学で習得した八卦掌回天でナルトの攻撃を防ぐと、ヒナタ戦同様に点穴を八卦六十四掌で突き、ナルトにチャクラを練れないようにする。
これで勝負ありと思いきや、土壇場でナルトが九尾の力を引き出したことでパワー・スピードが上昇したナルトに一転苦戦。最後はナルトの正面からの突進を回天で弾き返してナルトを倒したと思いきや、倒したと思ったナルトは影分身で、地中に潜っていた本体のナルトの一撃を受けて敗れた。
試合後、病室で休んでいたところにヒアシの訪問を受け、ヒアシから語られた父の死の真実とヒアシ自身からの謝罪、そして試合の中でにかけられたナルトの言葉を受けてそれまでの宗家への憎しみや自身の考え方を改めた。
サスケ奪還編
サスケ奪還任務では奈良シカマルが集めたメンバーの中で唯一の年上。シカマルから副隊長に任命され、隊列の最後方の警戒を担う。
その後チャクラを流し込んで強力な粘着力を持つ糸を作ることが出来るという特別な体質を持つ鬼童丸と隊が接触した際は、隊で唯一鬼童丸の作る糸を柔拳で破ることができるということでその場に残り、他のメンバーを先行させる。
鬼童丸の糸によって防御手段である回天を封じられ、なおも激しい攻勢をかけてくる鬼童丸に八卦六十四掌で対抗(アニメでは八卦百二十八掌を披露している)するが、360°見渡せると思われていた白眼のわずかな死角を見破られ、そこを徹底的に突かれることで徐々に追い込まれる。
鬼童丸が状態2を解放するとさらに追い込まれ、ついには蜘蛛戦弓で心臓付近を貫通されるという重傷を負う。(さすがにアニメではマイルドな表現にされた)
しかし最後はギリギリで致命傷を避けつつもわざと矢を体に受け、その矢につながる糸からチャクラを流し込んで柔拳を行うという決死の作戦で鬼童丸にダメージを与え、さらにボロボロになった体で鬼童丸に特攻を仕掛けついに撃破に成功するが、同時に自身もその場に倒れた。
その後はシズネ率いる木の葉の医療忍者部隊の懸命な治療もあって無事に回復し、和解したヒアシやヒナタと修行を重ねる姿が描写されている。
第二部
いつの間にやら上忍にまで昇格している。
我愛羅奪還任務ではカカシ班と合流する際に干柿鬼鮫と対決するが、ロック・リー、テンテンと共に水牢の術で囚われてしまう。その後鬼鮫がガイとの交戦中に隙を見せたことで水牢から脱出した。
カカシ班と合流後は暁のアジトの封印を解くために班員それぞれが単独で行動するが、相手のトラップにより自分自身と戦うことになった。
トラップ解除後はデイダラの追跡を行うがデイダラの自爆分身によって取り逃がしている。
以降しばらく描写が無かったが、第四次忍界大戦では、戦闘による疲労でダウンし、キバが話しかけているのに対し赤丸に言葉を返すなどややコミカルな面も見られた。 回復後は十尾と戦うナルト達の救援に向かい、十尾の攻撃をいのと協力してずらすも、覚醒した十尾の木遁による広範囲攻撃に苦戦。直後、ナルトとヒナタを守るために二人をかばって致命傷を負い、ナルトの呼びかけに対し、かばった理由を「お前に天才だと言われたからだ」と言い、ナルトに後を託して息を引き取った。大戦ではナルトと共に中忍試験を受けた当時の木の葉の下忍の中で唯一の死者となった。
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