日本三景とは、日本を代表する三つの名勝地、松島(宮城県)・天橋立(京都府)・厳島(広島県にある宮島)の総称である。
概要
日本三景という名の由来は、江戸初期に活躍した儒学者である林春斎の著書『日本国事跡考』の一文とされている。
松島、此島之外有小島若干、殆如盆池月波之景、境致之佳、與丹後天橋立、安藝嚴島爲三處奇觀
(松島、この島の外に小島若干あり、ほとんど盆池月波の景の如し、境致の佳なる、丹後天橋立・安芸厳島と三処の奇観となす)
それ以降、林春斎と同じ儒学者である貝原益軒が天橋立を著者に記し、松尾芭蕉が松島の句を詠んだりして、その絶景に感嘆している。
各日本三景は以下の通りである。
- 松島(宮城県)
- 大小260くらいの島々で形成されている。それらを合わせて四大観(幽観、壮観、麗観、偉観)と呼ばれており、眺める場所からその名がつけられている。
- 天橋立(京都府宮津市)
- 砂が堆積した細長い地形である砂州で出来ている風景。その形から「龍が天に昇る様子」に例えられており、多くの観光客が自身の股を広げてそこから覗き込むように砂州を見て楽しんでいる。
- 厳島(広島県廿日市市宮島町)
- 瀬戸内海にある島で厳島という地名だが、厳島神社の宮があるということで宮島という呼び名もある。宮島には鹿がたくさんおり、観光客を楽しませているが、鹿に餌をやってはいけない。
以上が日本三景の簡単な説明であるが、その中でも宮島にある厳島神社は世界遺産にも登録されており国内外の多くの旅行者が訪れている。
宮城県松島町・京都府宮津市・広島県廿日市市の三市で作る日本三景観光連絡協議会は2007年7月の総会で、林春斎の誕生日にちなんで7月21日を「日本三景の日」に制定した。(参照:松島観光協会)
なお、大正時代に日本新三景と呼ばれる地域も出てきた。北海道の大沼、静岡県の三保の松原、大分県の耶馬渓である。
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