日本女子プロ将棋協会とは、日本将棋連盟から独立した女流棋士による公益社団法人である。略称はLPSA
概要
2007年5月に日本将棋連盟から独立した17名の女流棋士によって団体を設立
同日、LPSA独自規定による初のプロ棋士として渡部愛女流3級を登録
2013年1月29日に石橋幸緒がマイナビ女子オープン準決勝をボイコット宣言
2014年2月25日に中倉宏美代表理事を中心とした新体制となる。
同日時点の会員数は14人と設立当初から減少している。
2014年7月1日に事務所を移転、また教室やサロンはダイヤモンド囲碁サロンの一部を使って行なうことになった。
マイナビ女子オープン対局拒否問題
発足当初から、将棋連盟との不和がささやかれていたが、2013年になると対立が明るみに出た。
LPSA側は「LPSA独自の基準で女流3級となった渡部愛を連盟も認めろ」と要求したのである。
連盟には連盟の基準の女流資格があり、連盟が主催する棋戦には連盟の資格が必要なのは誰が見ても当然である。いわば、野球の独立リーグがプロ野球連盟のリーグに参加させろというのと同じである。この要求がどれほど無茶なのかは察していただけるだろう。
しかし、LPSAは逆切れし、マイナビ女子オープンの契約解除を通知。すでに始まっていた棋戦であるにもかかわらず、対局を行わないと通知し、実際にLPSA代表の石橋幸緒が対局をボイコットした。
これに連盟は「LPSAと石橋本人がスポンサーのマイナビに謝罪し、女流棋士認定基準の協議に応じるならば、渡部愛を特例として認める」とかなり大甘な妥協案を提示したにも関わらず、LPSAは拒否。よって連盟は「今後はLPSAとは新規の棋戦契約を行わない」「石橋は連盟主催の棋戦には最低1年間は出場禁止」と通達。
LPSAはこれに反発し、「谷川会長の意思を反映しているのか? 連盟の総意なのか? 会長ともあろうお方が……私達は悪くない!」とわめく文章を公式ページに掲載。さらに対局ボイコットを正当化する文章まで掲載した。
その後、石橋と連盟の専務理事の青野照市と三社連合の担当者が秘密裏に協議を行い、LPSAはマイナビに謝罪し、LPSAに一定の非があることを認めた。そのため、連盟は渡部愛を特例で女流3級として認めた。
しかし、また石橋が暴走。謝罪文が1ヶ月で取り下げられ、週刊誌で連盟とマイナビを批判するなど常軌を逸した行動をとた事から、連盟は「棋戦運営に関する合意書を期限切れをもって更新しない」「LPSAとは一切の契約も交渉も行なわない」と通達した。
2014年2月、代表だった石橋をはじめ、混乱させていた張本人らが執行部から総退陣。その際、『対日本将棋連盟等との事実関係について』(魚拓。外部リンク)というとんでもない文章を残して去っている。
現在
新代表の中倉宏美は「今まで迷惑をかけてきたことをお詫びし、関係修復をしていきたい」と発表。さらに連盟とスポンサーへの謝罪文を公表した。
2014年5月、LPSA独自棋戦の昇段を廃止し、連盟と同等基準の昇段制度を導入した。そして6月、連盟と合意書を締結した。
その後は特に目立った問題は起きず、LPSA設立10周年記念の際は日本将棋連盟会長の佐藤康光、専務理事の森内俊之らが参加するなど、両者の関係は修復したように見える。LPSA将棋フェス2018では森内俊之が、プロアマ混合ペアマッチ将棋に参加している。
活躍
LPSA所属女流棋士の渡部愛が、2018年5月第29期女流王位戦五番勝負で里見香奈を3勝1敗で破り、女流王位を獲得している。
所属棋士
女流棋士
LPSAプロ
引退女流棋士
棋戦
かつては公認棋戦のル・パルク杯天河戦や日レスインビテーションカップが行われていたが、現在は年に数回準公認棋戦の1dayトーナメントが行われるのみである。
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関連項目
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