もしかして → 自衛隊 |
日本軍とは、日本国の保有する軍隊のことである。
自衛隊は軍隊であると明言されていないため、通常、大日本帝国の軍隊を指す(→皇軍)。この場合、「旧日本軍」と呼ぶことがある。建国以来、国内外で数多の戦争を行ってきた戦闘民族である日本の、軍事に関しての最終形態でもある。
1945年、陸軍省・海軍省がGHQ/SCAP命令によって廃止されて以降、日本に軍隊組織は建前上存在していない。
概要
日本軍(旧日本軍)と言う場合は、明治新政府による近代的軍制の導入から、敗戦に伴う陸海軍の解体までを指すことが多い。細かい歴史や年表などは、某ウィキと略すと怒られる百科事典が詳しいのであわせて参照されたい。
日本軍は海軍と陸軍からなり、天皇によって統帥されることが大日本帝国憲法によって規定されている。憲法で「陸海軍」と規定されていることが後に空軍創設の障害となったとする解釈もあるが、深くは立ち入らない。初期には兵部卿が陸海軍の軍制を一元的に担っていたが、後に陸軍省と海軍省に分割され、また軍政機関(陸軍省・海軍省)と軍令機関(陸軍参謀本部・海軍軍令部)が分離された。
日本が軍隊を投入した戦争は大東亜戦争(太平洋戦争)が最後のため、日本軍については戦争終盤のグダグダ感ばかりが印象付けられてもいるが、第二次世界大戦当時としては、間違いなく世界有数の軍事力の一つであり、非白人国家としては随一の(同時に唯一に近い)近代的軍隊であった。
しかし、日本軍(というよりも大日本帝国憲法下における軍事の位置づけ)には内在的な問題が存在しており、前述の通り「天皇は陸海軍を統帥す」とする憲法上の規定は、当然立憲君主である天皇が独自の判断で軍隊を指揮することが出来ないため、「帷幄」を行う軍令機関の長が実質的な責任を負うことになるのだが、軍令機関の上に(国家としての軍事行動を決断すべき)責任者がいなくなってしまう。結果として国務(内閣)と統帥(軍令)が分裂し、日本としての一貫した国家戦略を持つことが困難になった(仮に現代の日本で例えるなら、防衛省(自衛隊)内にある統合幕僚監部が「内閣と同格の独立機関」として存在し、国会・内閣・最高裁判所と並ぶ第4の権力と定められている体制と言えば分かりやすいか)。この点を指して、「戦中の日本の問題点は、軍部による独裁ではなく軍と政府の両方を掌握する独裁的なリーダーシップが存在しなかったこと」という指摘もある。
まあ、これはあくまで日本の内部事情なので、戦争と言うものに常に相手が存在する以上、太平洋の向こうのチート国家に目をつけられた時点でもはやアレだったというしかないが(1936年の時点だったら輸送船を連ねて米本土を蹂躙できるのにと思ったあなたはHoI2のやりすぎである)。
で、ご承知の通り敗戦に伴って陸海軍を解体させられた日本には、軍隊のようなものはあっても、軍隊は存在しない。ただしこれは現時点の話なので、憲法が改正されれば(或いは憲法解釈に大幅な変更があれば)軍隊が復活するかもしれない。 [1]
日本の軍隊
関連項目
脚注
- *冗談交じりに陸自を「陸軍」と呼んだり、外国では「Japanese Army/Navy」「Japanese Military」などと呼ばれたりすることはあるが、心配性な人の耳にはいらないようにそっとしておこう。
- *当時は独立した部署としての空軍が存在せず、陸軍と海軍がそれぞれ独自の航空部隊を抱えているという状態だった。空軍に当たる航空自衛隊ができたのは戦後(1954)。
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