日産・シビリアンとは、日産自動車が1971年から2021年まで製造していたマイクロバス型の自動車である。
概要
車名の由来は英語で「市民」や「文民」の意味から。車名がそういう意味でも警察や自衛隊でも導入をされることが多い車種のひとつ。用途としては、ホテルや自動車教習所や幼稚園の送迎用車種や特別養護施設の特装車のベースとして用いられるため、運転免許は大型が必須となるが、キャンピングカーとして架装されている場合は普通免許でも運転が可能となる。駆動方式はFRが基本となるが、三代目からは4WD仕様も用意される。
前身は1959年に登場をしたエコーであったが、1966年に登場をした二代目モデルがプロペラシャフト脱落による死傷事故を二度発生をし、1969年に自動車のリコール制度が法制化をするきっかけとなった。そのためモデルチェンジをする際に名称をシビリアンへと変更をすることになった。
なお初代モデルは石原プロモーション制作のテレビドラマの『大都会シリーズ』や『西部警察』では逮捕された仲間が護送車に乗せられて仲間がその護送車を襲うというパターンでは、初代シビリアンが破壊されるパターンが多かった。
現行の三代目モデルは、通販会社・ジャパネットたかたが2007年より導入をした中継車のベースとなっている。
初代モデル(1971年~1982年)
1971年に登場。リコール事故の名前を払拭するために名称をシビリアンへ変更となった。エンジンは直列4気筒でガソリンの2000㏄とディーゼルの2200㏄の二種類となる。
1973年にディーゼルエンジンの排気量を3000㏄にアップされる。
1980年にディーゼル車に3300㏄が追加。全席左側に内輪差の巻き込み防止のセーフティウインドーを設置。
二代目モデル(1982年~1999年)
1982年に初のモデルチェンジ。先代よりもボディサイズを大きくした。エンジンは直4気筒のガソリンの2200㏄とディーゼルの3300㏄が用意され、上級グレードには直6気筒の3300㏄のディーゼル車も用意された。またミッションはコラムシフトからフロアシフトとなる。
1984年にライバルに対抗をするために、直4気筒の3300㏄のディーゼルにターボ仕様が追加をされパワーアップ化がされる。
1988年にマイナーチェンジ。ガソリン仕様が廃止され、直6気筒の3300㏄のディーゼルターボエンジンから、直6気筒の4200㏄に変更される。
1990年に直4気筒の3300㏄エンジンが3500㏄に排気量がアップされる。
1993年に一部改良。インパネデザインを変更をし、いすゞ自動車へ「ジャーニー」としてOEM供給が開始される。
1994年にバリエーションにレトロ調の「クラシックバス」が登場する。
1995年にマイナーチェンジ。内外装を大幅に変更をし、小回り性能をアップ。ディーゼルエンジンの4200㏄エンジンは、ターボ付きとなる。また、バリエーションにAT仕様も追加された。
三代目モデル(1999年~2021)
1999年に登場。バリエーションに初の4WD車が登場をする。メカをいすゞ製として直4気筒の4600㏄のディーゼルが組み合わされた。FR駆動の2WD車は、直6気筒の4200㏄のディーゼルターボエンジンが搭載される。また全グレードに運転席エアバックがメーカーオプション設定がされる。同年には「クラシックバス」もモデルチェンジがされる。
2003年に一部改良と、天然圧縮ガスエンジンのCNG仕様が登場。排気量は4500㏄となる。
2004年にマイナーチェンジ。バリエーションにガソリンエンジンの直6気筒4500㏄仕様が登場する。また数か月後にはディーゼル車もマイナーチェンジ。三菱ふそう製の4900㏄のディーゼルターボエンジンを搭載し、ミッションもMT車&AT車共に6速化がされる。
2007年に一部改良。排ガス規制のためにディーゼル車が廃止。
2008年にディーゼル車が復活をする。排気量は3000㏄。同時に最廉価バージョンが廃止となる。ミッションも5速MT&4速ATとなる。
2010年に再びディーゼル車が廃止となった。排ガス規制に適合不可となったため。
2021年生産終了。後継モデルはなく、日産はマイクロバス事業から撤退した。
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関連項目
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