日産・シーマとは、日産自動車が1988年から製造をしていたセダン型の大型乗用車である。
概要
車名の由来はスペイン語で「頂上・完成」の意味から。セドリックとグロリアの上級版という位置づけであったため、初代の名称は「セドリックシーマ」または「グロリアシーマ」だった。
発売された1988年は丁度日本がバブル景気で好景気だった時代のため、車両本体価格が500万円と相当高額であったが、飛ぶように売れた。これが「シーマ現象」と 呼ばれた。
基本はFRであるが二代目以後には4WD仕様も用意されていた。ボディは4ドアセダンであるが、初代モデルのみハードトップと なるが、二代目以後は枠付きのセダンとなる。また初代モデルは3ナンバー専用ボディとなる。
2010年にモデル廃止がされたが、2012年5月にフーガをベースにハイブリッド専用車種として再登場をし、2022年まで生産された。同モデルは2012年7月から三菱自動車に「ディグニティ」としてOEM供給を実施された。
初代モデル・Y31型(1988年~1991年)
1988年に登場。セドリック&グロリアをベースに車幅が3ナンバー幅の専用ボディとなる。搭載エンジンはV型6気筒の3000ccで ターボ付きとNA仕様が用意される。
シーマ専用にデザインをされたスタイリングと3000ccのターボ付きモデルの暴力的な加速は特徴的であった。丁度バブル景気に沸いていいた 時代であったために、多くのオーナードライバーに注目をされて大ヒットを飛ばした。これが俗に言う「シーマ現象」である。 また新車時から初代シーマを乗り続けているのが、女優・伊藤かずえで車歴が20年を越していてもこまめにメンテナンスをして乗り続けていることでも有名である。
二代目モデル・Y32型(1991年~1996年)
1991年に初のモデルチェンジ。セドリック&グロリアが先代シーマ並みの車格となり、シーマも更に上級感を意識をしたデザインと サイズアップがされた。またこの代より枠付きのセダンとなり、先代モデルのウイークポイントであった居住性がアップされた。 エンジンも新開発のV型8気筒の4100ccのみとなる。デザインもクラシカルなデザインとなる。
1993年にマイナーチェンジ。エンジンのバリエーションにV6気筒の3000ccのターボが復活をする。またデザインも変更をされ、 高級感をアップさせた。
1995年に一部改良で、運転席エアバックが標準装備化がされた。
この代より、輸出が開始された。キャッチコピーは「シーマⅡ」とそのままであった。
三代目モデル・Y33型(1996年~2001年)
1996年にモデルチェンジ。スタイリングは先代のイギリス車みたいな雰囲気から一転して、押し出しの強いドイツ車を意識したデザインと なった。エンジンは先代モデルと同じV型8気筒の4100ccとV型6気筒の3000ccのターボ付きとなる。 また日本車初のサイドエアバックも標準装備となった。
1997年に一部改良をし装備を充実化。
1998年にマイナーチェンジ。前後デザインの変更と装備充実化が行われた。
この型は景気減退もありコストダウンが目立った。またこの型のシーマはSMAP・中居正広が愛車にしていたことでも有名である。
四代目・F50型(2001年~2010年)
2001年にモデルチェンジ。これまでのセドリック/グロリアの上位モデルという位置づけから、独自プラットフォームによるモデルとなった。
デザインもかなり未来的なデザインとなり、エンジン新開発のV型8気筒の直墳4500ccとV型6気筒3000ccターボの 二種類が用意され、またフロントデザインも特徴的で、小型のプロジェクターランプを中央に1つ、それを取り囲むように6つ配置 された特徴的なヘッドライトが「バルカンヘッド」と呼ばれている。ただしこれはV型8気筒車のみに採用されている。
2010年に一時廃止され、その間の最上位車種はフーガとなった。
2003年にマイナーチェンジ。4500ccのエンジンが直墳式ではなくなる。フロントデザインも変更される。
2008年にマイナーチェンジ。フロントデザインもアメリカ仕様と同じデザインとなる。またETCユニットも標準装備となった。
2009年にフロントマスコットが隆起式から埋め込み式となる。
五代目・HGY51型(2012年~)
2011年11月に「シーマ復活」が発表され、2012年5月に発売される。
かつてセドリック/グロリアの上位モデルとして発売されていたシーマだが、5代目はそれぞれの後継車であるフーガのハイブリッドモデルをベースにした上位モデルとなった。また、前モデルで同プラットフォームを採用したプレジデントを兼務する役割もあると見られる。エンジンはV型6気筒の3500ccだが、モーターを併用する。
高級車としての品質を向上させるため、塗装の最終工程を個室で丁寧に行ったり、全車検査の後に1台ずつ細かい走行試験を行って、工場長の直筆サインの入った品質検査確認書を付けるなど、かなりの力を注いでいる。
同年7月から2016年11月にかけては三菱自動車側にOEM供給を実施。名称はディグニティとなり1グレードのみとなる。
その後2022年8月にベース車のフーガともども生産終了となった。
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