日産・ステージア(STAGEA)とは、日産自動車が1996年から2007年の11年間、生産していたステーションワゴン型の乗用車である。
概要
車名の由来は英語で「舞台」を意味する「STAGE」に「Advance」の「A」を組み合わせた造語。
初代は七代目C34型ローレル&八代目R33型スカイラインをベースとし、二代目は十代目V35型スカイラインをベースとする。そのため、初代モデルのエンジンが直列6気筒に対して、二代目モデルはV型6気筒となる。
駆動方式は歴代共通でFRと4WDの二種類となる。
売れ筋は300万円を越える高価格ながら、豪快な走りと快適性からステーションワゴン市場でも人気を博した。
(当時のステーションワゴンはレガシィツーリングワゴン一強な状況で、さらに上の走りと快適性を誇るステージアは世のお父さん達のハートを鷲掴みし、熱い支持を受けた。)
初代・WC34型(1996年~2001年)
1996年にデビュー。七代目C34型ローレル/八代目R33型スカイラインの車台をベースにして開発された。
そのためエンジンやシャーシも共通であるが、外装部品や内装部品にも七代目ローレルと共有する部品もある。
エンジンはいずれもRB型直列6気筒で、2000cc、2500cc、2500ccのガソリンターボの3種類。
ミッションは4速ATと5速MTを設定、後期型では手動変速モード付きの4速ATも追加されている。
1997年にマイナーチェンジ。NAエンジンがRB型最終世代の『NEOストレート6』系列へ変更。
(この『NEOストレート6』は環境規制の対応とさらなる高出力化を狙った改良で、従来型エンジンと比べて70%以上を新設計したもの。それまでのRB型エンジンとは完全に別物である)
これにより、パワー不足が指摘されていた2000ccがOHCからDOHCへ変更。(130ps→155ps)
さらに、2500ccのNA車はカタログ表記で190ps→200psへとパワーアップが図られている。
マイナーチェンジの2ヶ月後、最上級グレードをさらに上回るグレードが追加設定された。
R33スカイラインGT-Rの心臓を移植した特別グレード、その名は『オーテック260RS』。
RB26DETT型エンジンのみならず、駆動系にはアテーサE-TSとHICAS、さらにブレンボ製のブレーキを装備。
まさに「ステーションワゴンの皮を被ったGT-R」であった。
圧倒的な出力を受け止めるため車体も強化されており、凄味のある専用エアロパーツも特徴的である。
1998年にマイナーチェンジをし、フロントとリアデザインが変更となった。
2500CCターボもついに『Neoストレート6』へと変更、235psから280psと大幅なパワーアップ。
前述のオーテック260RSは2000年のフルモデルチェンジまで販売を継続されている。
イメージキャラクターには、俳優・中井貴一が前期型のみに登場している。
二代目・M35型(2001年~2007年)
2001年に初のモデルチェンジがなされる。
この時からベースを十代目スカイラインとし、エンジンもすべてV型6気等エンジンとなる。
エンジンは当時最新のVQ型2500cc、3000cc、2500ccターボエンジンの3種類。
ターボエンジンは4WDのみの設定。ミッションも2500ccのFR仕様には4速AT、他のグレードは5速ATとなった。
2003年に特別仕様車としてV6・3500ccエンジンを搭載したモデルも登場。
ミッションも6速MT仕様も選択が可能であった。
2004年にマイナーチェンジ。外装の前後デザインとインテリアの質感アップが図られた。
3000cc、2500ccターボ、そして6速MT仕様が廃止となった。
2007年に生産中止。これは日本国内でのステーションワゴンの需要が低くなったのが要因。
余談ではあるが、ステージアは二世代とも日本専売車であるが、実は中古車として海外へ輸出されている。
特に日本と同じく右ハンドル圏のオーストラリア等では豪快な走りと実用性の高さから一定の人気を得てるようだ。
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