早すぎた埋葬とは、
1、エドガー・アラン・ポーの短編小説。
2、上記の小説をイメージしたと思われる遊戯王OCGに登場した魔法カードである。通称は「早埋」。
本項で主に解説。
3、アニメ「グリザイアの果実」第五話の展開のこと。 本項下部で解説。ネタバレ注意!
2のほうの概要
カード名 | 早すぎた埋葬 |
カードの種類 | 装備魔法 |
効果 | ①:800LPを払い、自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。このカードが破壊された時にそのモンスターは破壊される。 |
発売した当時は死者蘇生があったため、やはり死者蘇生の下位互換として見られていた。当時はコンボカードと言えばハリケーンで再利用くらいしか実用性のあるコンボはなく、二枚目以降の死者蘇生というポジションだった。同時にリビングデッドの呼び声も登場したが、こちらも死者蘇生の下位互換、しかも当時蔓延していた人造人間 サイコショッカーがいただけで発動すらできなくなるためこのカードよりもさらに価値は低かった(そのサイコショッカーを復活させるのには有用だったが)。
そのためこのカードは制限カードにはなりはしたが、死者蘇生が禁止カードになってからは、死者蘇生の後継者として長らく使われていた。
全盛期…そして最後の輝き
2007年11月。「アームズ・ホール」という装備魔法をサーチ・サルベージするカードが登場する。
これにより、このカードを最大4回まで使用することが可能になった。
そして2008年。新たな召喚方法シンクロ召喚の登場でこのカードの価値は一気に上昇した。
事前に早すぎた埋葬をアームズ・ホール等で手札に加えておき、キラー・トマト等から召喚僧サモンプリーストを出す。手札の魔法カードを一枚捨ててレスキューキャットを特殊召喚。そしてこれをリリースすることでX-セイバー エアベルンと適当なLv3獣族モンスターを特殊召喚。そしてこれで氷結界の龍 ブリューナクをシンクロ召喚。更に早すぎた埋葬を使い墓地のレスキューキャット復活。更に手札を一枚捨ててブリューナクの効果で早すぎた埋葬を手札へ。復活したレスキューキャットをリリースして先ほどと同様にエアベルン+適当なチューナー以外のLv3モンスターを特殊召喚。さらにこれをゴヨウ・ガーディアンにシンクロ召喚。更に早すぎた埋葬を使いレスキューキャット復活。更にブリューナクで…(以下略)
上記の方法によりシンクロ召喚はライフとシンクロチューナーと手札の許す限り続けられ、超強力シンクロモンスター×3が一気に並んでゲームセットということも多発した。俗にいうレスキューシンクロ全盛期である。
もしこの時に生還の宝札も発動されていたならば、ブリューナクでの手札損失は無くなり、二枚以上あったらむしろ手札が増える。そしてもし手札に貪欲な壺があれば、更なるシンクロを行い1ターンでモンスターゾーンを全てシンクロモンスターで埋め尽くすことすら可能だったのだ。
そしてアームズ・ホールで使いまわすほうはその同時期にソリティアと言われた凶悪デッキ、ドグマブレードにも当然のように使われ大車輪の活躍を見せた。
さてここまで読んだ賢明な方なら末路はお分かりになるだろう。次の改訂である2008年9月、このカードは禁止カードへと放り込まれてしまうことになる。
また上記のレスキューシンクロの解説の中に挙がったカードのうち規制されていないのはX-セイバー エアベルンのみで、他は準制限から禁止にまで追いやられている。
制限復帰への大きな壁
禁止になってから、龍亞のエースカードであるパワー・ツール・ドラゴンが登場した。装備魔法をデッキからサーチする効果で、もし早埋が復活したら悪用されるのは目に見えている。そして宇宙砦ゴルガー等のバウンス効果を持つカードも多数登場した。
もう制限復帰は二度とない、というKONAMIからのメッセージかもしれない。
アニメでの活躍
アニメでは初代はゴースト骨塚が使用したのを皮切りに闇遊戯・城之内等初代から死者蘇生と並び様々なデュエリストに使用された。
GXでは死者蘇生が禁止カードの時代だったこともありクロノス先生、万丈目サンダー等が使用している。
5D'sでは、ディヴァインおじさんがダグナー状態のカーリーとの対戦で使用した。ディヴァインはサイキック族メインのサイコデュエリストなので、ライフを払うこのカードはサイキック族のイメージと合致している。
やりすぎた埋葬
このカードが禁止になってから約9年後、遊戯王VRAINSの時代のカードパックにこんなカードが登場した。
カード名 | やりすぎた埋葬 |
カードの種類 | 装備魔法 |
効果 | このカード名のカードは1ターンに1回しか発動できない。 (1):手札からモンスターカード1枚を捨て、捨てたモンスターのレベルより元々のレベルが低い自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。 選択したモンスター1体を特殊召喚し、このカードを装備する。 (2):装備モンスターの効果は無効化される。 |
早すぎた埋葬の調整版と言えるカードで、1ターン1度制限・効果が無効化される・コストとしてモンスターカード1枚が必要で蘇生対象は捨てたモンスターより元々のレベルが低いモンスターに限ると、かなりパワーが抑えられている。
当然ながらレベルが存在しないエクシーズモンスターやリンクモンスターはこのカードでは蘇生できない。
デメリットばかりと言えばそうでもなく、装備モンスターはこのカードが破壊されても破壊されないし、バウンスすれば早すぎた埋葬と同じく再利用できる。このカードが場から離れれば蘇生モンスターの効果も復活する。
1のほうの解説という名の余談
ちなみに冒頭での小説のほうの「早すぎた埋葬」であるが、これは仮死状態等の実際には死んでいないのに生き埋めにされるという恐怖を描いたものであり、このカードの内容も死んでいない者が埋葬されていたから復活できるとも取れる。
そして墓場からそういう死んでいない者が棺から脱出するという光景が、死者復活という伝承となりゾンビなどの伝承へとつながったという説もある。
3の解説
同アニメに登場する松嶋みちるは二重人格である。彼女のルートに入ったこの回では、本来のみちるの方がかわいがっていた猫の死のショックにより人格を引っ込めてしまい、雄二は原因を探るべく調査を開始する。
雄二「俺は命をかけてでも、お前を救う!」 →みちる「この世界を終わらせたい」→それが望みだと判断した雄二はみちるを生きたまま棺桶の中に入れて埋めた。これがこのタグがついた理由である。
関連動画
3の方の動画です。
関連商品
関連項目
- 遊戯王OCG
- 遊戯王OCGカードリスト
- 氷結界の龍 ブリューナク(このカードを禁止にした主犯)
- アームズ・ホール(禁止にした共犯)
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