最高裁判所(さいこうさいばんしょ)とは、その国においての終審裁判所である。司法府の最高機関であり、下級裁判所の上位に位置する。
概要
国の司法権を統括する場合もあれば、憲法裁判所のように機能を異にする裁判所が別に設けられている場合もある。
最高裁判所の一覧
終審裁判所の名称が「最高裁判所」である場合もあるが、終審裁判所であっても独自の名称を有する場合もある。
名称上の「最高裁判所」
アイルランド共和国「最高裁判所」(Cúirt Uachtarach)
アイルランド憲法第34条に基づき設置される。首席裁判官と通常裁判官で構成されている、首席裁判官は司法府の長である。法令の違憲審査権を有する。違憲審査に関する場合は最低5名の裁判官で裁判を行うが、通常の裁判は3名で行う。
アメリカ合衆国「合衆国最高裁判所」(Supreme Court of the United States)
アメリカ合衆国憲法第3条の規定により設置される。首席判事と陪席判事により構成される。判例法により州法及び連邦法の違憲審査権を有する。
日本国「最高裁判所」(さいこうさいばんしょ)
日本国憲法第76条により設置される。日本国における司法権の最高機関であり、唯一の終審裁判所である。日本では特別裁判所は日本国憲法第76条第2項により設置が禁止されている。日本国憲法81条の規定により違憲審査権を有する。
朝鮮民主主義人民共和国「最高裁判所」(최고재판소)
朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法第159条により設置されてる。旧称は中央裁判所(중앙재판소)である。判事は立法府である最高人民会議により任命される。
名称の異なる終審裁判所
ドイツ連邦共和国「連邦裁判所」(Bundesgerichtshof)
ドイツ連邦共和国基本法第95条により設置される。連邦通常裁判所、連邦行政裁判所、連邦財政裁判所、連邦労働裁判所、および連邦社会裁判所が設置されている。違憲審査は連邦憲法裁判所が行う。
中華人民共和国「中華人民共和国最高人民法院」(中华人民共和国最高人民法院)
中華人民共和国憲法124条により設置される。また、中華人民共和国憲法第127条により終審裁判所であると規定されている。院長は立法府である全国人民代表大会で選出される。
香港特別行政区「香港特別行政区終審法院」(香港特別行政區終審法院)
香港特別行政区基本法81条に基づき設置される。イギリス領時代はイギリス枢密院が終審であったが、特別行政区となるにあたり、香港内部での終審裁判所として設置された。香港特別行政区の法律に対する解釈権を有する。主席法官が長を務める
マカオ特別行政区「マカオ特別行政区終審法院」(澳門特別行政區終審法院)
マカオ特別行政区基本法84条に基づき設置される。ポルトガル領時代は終審をポルトガルの終審裁判所が担っていたが、特別行政区となるにあたり、マカオ内部での終審裁判所として設置された。マカオ特別行政区の法律に対する解釈権を有する。
中華民国「最高法院」(最高法院)
中華民国憲法77条により司法院が国家最高の司法機関であると定められており、最高法院や下級裁判所は司法院に属する。司法院に属する裁判所において最高法院が終審裁判所の役割を担う。
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関連項目
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