朝ズバッ!とは、2005年~2014年にTBSテレビ系で放送されていた平日朝の情報番組である。
概要
2005年、みのもんたがメインキャスターを務めるTBS平日朝の情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」として放送開始。
TBSの平日朝のニュース・情報番組は、「朝のホットライン」(1981年~1990年)の終了以降、1990年代~2000年代前半にかけては低視聴率でコロコロ番組が変わるので有名な「魔の時間帯」として有名だった。このため、「午後は○○おもいっきりテレビ」(日本テレビ)で平日帯番組の司会を務め、すでに土曜朝の情報番組「みのもんたのサタデーずばッと」(2002年~現在)で実績のあったみのもんたをメインキャスターに据えたこの番組を投入することとなった。
2005年春に行われた帯番組の改編(通称:TBSの変)にて誕生した番組の一つ。
この試みは成功し、ようやくTBS平日朝の情報番組を定着させることに成功した。
前述の通り、元々「みのもんたのサタデーずばッと」が先にあり、その平日版として誕生した番組である。
他局の朝の情報番組は平日版の好評を受けての土曜版という流れがほとんどであるが、この番組はその逆である。この為「オールスター感謝祭」でも「どちらが先に始まったか」が問題として出されている。
番組のタイムテーブルは基本として前番組「ウォッチ!」のものを踏襲する形となっているが、みのもんたのペースで番組は進行する為にコーナーの短縮などの事態が発生する事もある。
この番組で最も代表的なコーナーとして「ズバッ!8時またぎ」が ある。みのもんたがセットに組み込まれた特大パネルに書かれた雑誌の中吊り広告風の見出しを紹介しながら、独断と偏見で斬っていくコーナーである。大体7時45分頃から8時20分過ぎまで放送されているコーナーなので「8時を跨ぐ」コーナーであるところからこのコーナー名が付けられた。
視聴率面ではすでに低下傾向にあるのだが、2009年春の大改編(通称:第二の開局)が失敗した事から朝の番組であるにも関わらずその日の最高視聴率を記録するという珍事が起こる場合も多々あった。
国政選挙翌日や年末最終回などには、「朝ズバッ!」の後に放送されている「はなまるマーケット」を休止して拡大版を放送することがある。
みのもんた降板、番組リニューアルへ
2013年9月にみのもんたの次男(当時日本テレビ社員)が窃盗で逮捕され、当時たまたま夏休み休暇中であったみのがその社会的影響からそのまま出演自粛となる。この背景には、「朝ズバッ!」がみのの強い意向で主張を述べるスタイルであったことが災いしている。
当初はTBS側もみのの復帰も視野に入れていたものの、結局は同年10月25日にみのの降板を正式に発表した。
後継には、みのの休暇中から代理を務めていた井上貴博(TBSアナウンサー)がそのまま正式な2代目キャスターに昇格。
2013年11月4日からみのもんたの冠を外し「朝ズバッ!」として番組を大幅リニューアルした。
番組終了
2014年3月、平日朝の情報番組の大幅改編が行われることとなり、みのもんた司会時代から数えて通算9年間の歴史に幕を下ろした。
「朝ズバッ!」の放送期間9年間というのは、「朝のホットライン」が20年以上にわたって保持してきたTBSテレビ平日朝の情報番組の最長放送記録(8年6ヶ月)を塗り替えて、2014年現在同枠の最長寿番組となっている。
この2014年春の改編の際に「はなまるマーケット」も17年6ヶ月の歴史に幕を下ろした。
同時に放送時間の見直しが行われ、「朝ズバッ!」の後継番組となった「あさチャン!」は放送時間が30分短縮され朝8時終了、「はなまるマーケット」の後継番組となった「いっぷく!」は放送時間が30分延長して朝8時開始となった。
この背景には2000年代までに裏番組の民放ワイドショー(「爽快情報バラエティー スッキリ!!」「情報満載ライブショー モーニングバード!」「情報プレゼンター とくダネ!」)が朝8時開始に繰り上がり、2010年にはNHKも「NHKニュースおはよう日本」を15分短縮の上で朝8時から「連続テレビ小説」・朝8時15分から「あさイチ!」という編成に改められた中、TBSのみ従来の朝8時30分区切りでの編成を続けていたために視聴者の流出が起きていた事態を是正する意向が働いたものと思われる。
番組不祥事・問題となった出来事
みのもんたがキャスターを務めた時代の特徴として、みののパーソナリティーを全面に押し出した番組となっていた。そのため、みの本人の思い込みや偏向が番組にかかって報じられる事が多かった。このため、みのの言動などによって後々問題化する出来事が発生する事態が多発した。
有名な問題としては以下の出来事が挙げられる。
- 2005年6月3日、「(胃腸薬の)ビオフェルミンを飲むくらいならビールを飲んだほうがいい」とみのが発言し、当時番組スポンサーの一社であったビオフェルミン製薬が激怒してスポンサーを降板した。
- 2006年10月31日、名前は伏せたものの、みのが暗にダウンタウンの笑いに対する姿勢を批判。視聴者から苦情が寄せられた。
- 2007年1月22日、当時問題になっていた不二家の期限切れ原材料仕様問題において、同社の平塚工場においての期限切れ原材料の仕様があったという関係者の発言を捏造し、不二家から抗議を受けた。この件に関してはみのが番組内で謝罪している。
- 2013年8月30日、番組終了間際にニュース原稿を読もうとしていた吉田明世アナウンサーの腰にみのが手を伸ばし、吉田アナが振り払う様子がカメラに映り、セクシャルハラスメントではないかという疑惑が起こった。
- 2013年9月11日、みのもんたの次男で日本テレビ社員(当時)である御法川(みのりかわ)雄斗氏が窃盗未遂容疑(後に窃盗容疑で再逮捕)で逮捕されたことにより夏休みのまま出演自粛。10月25日、TBSが記者会見が行いみのもんたの降板を正式発表。番組自体は11月第1週目までそのまま継続し、11月4日より大幅リニューアルをして再出発した。
余談
- 「みのもんたの朝ズバッ!」で使われたフリップをビートたけしが勝手に持ってきて「情報7days ニュースキャスター」で使う事がある(その際、「朝ズバッ!から持ってきた」と言う事がある)。
- 「めちゃ2イケてるッ!」(フジテレビ)において、岡村隆史(ナインティナイン)が演じる「おかもんた」がメンバーの秘密を暴露する「めちゃっ!8時またぎ」のコーナーがあった。パロディ元の「8時またぎ」は朝8時跨ぎだが、こちらの「8時またぎ」は夜8時跨ぎである。本家を意識して、このコーナーのみ左上に時報が 表示されていた。
- みのもんた氏の出演自粛以降、若手が抜擢されることに対し、番組の進行面、視聴率の面で不安視する声もあったが、取材キャスターで現場に赴いていた経験やプレ番組の早ズバッではすでにメインを張っていたこと、本人の真摯な姿勢、なによりもメイン視聴者層からすると息子や孫みたいな感覚になるのか、みのもんた氏出演自粛前と比べて視聴率が大きく変わることはなく、そのことが今回のリニューアルに踏み切った一番の理由でもあると考えられる。
- もうひとつのリニューアルに踏み切った理由としてはやはり「ギャラ」も大きいであろう。2013年の現在となっては他の民放局で早朝番組にみのもんたクラスの大御所が起用されていることはまずない。そして、実はこの問題テレビで始まった話ではなくラジオでも数年前から同様の問題を抱えていたが、思い切って出演者や編成に大鉈を振るう改革を夜帯から始めていた。すでに昼帯まではほぼ改革が完了しており、多少の紆余曲折があったものの視聴習慣の再定着には成功している。テレビは何事も後手後手に回ったり露骨な偏向が取りだされるが、自局のテレビをちゃんとした視点から批判したり、問題を早くから把握し次の手を先行して打っていったり、「ラジオのスタッフがテレビも作った方がいいんじゃないか」といわれるほどラジオに関しては優秀な局、それがTBSである。
メイン出演者(番組終了時)
- 井上貴博(取材担当、代理MC:2010年1月より出演、代理MCは2013年9月9日~)
- 小林悠(ニュース担当:2010年9月~)
- 高畑百合子(スポーツ担当:番組開始~)
- 美馬玲子(気象予報:2010年3月~)
過去の主な出演者
- 竹内香苗(ニュース・新聞担当:番組開始~2009年12月)
- 岡村仁美(2006年10月~2009年9月)
- 江藤愛(芸能担当:2009年10月~2010年9月)
- 蓮見孝之(ニュース担当:番組開始~2008年3月)
- 根本美緒(気象予報:番組開始~2010年3月)
- みのもんた(メインMC:番組開始~2013年9月6日)
関連商品
関連項目
- テレビ番組の一覧
- TBS
- みのもんた
- ズームイン!!SUPER(かつての裏番組。羽鳥慎一は「(この番組)いつ終わるんですか?」と聞いた事がある)
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