20件
朝倉軌道とは、かつて福岡県で軽便軌道を運営していた伝説の企業である。
概要
福岡県の筑紫平野に位置する二日市と甘木を結ぶ朝倉街道上に軌道を敷設した路線である。当初は旅客営業のみを行っていたが、後に貨物輸送やバス、トラック事業にも参入している。
明治41年に九州鉄道（現在のJR鹿児島本線）と接続する二日市から甘木の間が、その後大正11年までに数度の延伸を経て筑後川北岸の杷木（はき）まで開通し、本線格となる路線が全通した。博多まで延伸する計画もあったが、鹿児島本線と並行するという理由で却下された。博多へは後にバス事業での乗り入れを果たしている。
しかし、昭和に入るとバスやトラックが台頭し始め、所要時間で負ける軌道の経営は苦しくなっていく。朝倉軌道はこれに対し客車改造のガソリンカーを導入し、状況の打破を図った。
昭和3年には経営の悪化していた中央軌道を買収するも業績は振るわず、沿線にあった陸軍大刀洗（たちあらい）飛行場への飛行隊員・物資の輸送を行っていた区間を残して営業を休止、後に廃止となっている。
その後、昭和11年には陸軍飛行場への輸送力増強を目的に国鉄甘木線の建設が決定、並行路線となる朝倉軌道は1940年までに全線廃止、会社を解散しその歴史に幕を閉じた。様々な合理化策が功を奏してか、最後まで黒字かつ無借金の経営を貫いた。バス事業は紆余曲折を経て現在は西鉄バスの路線の1つとして運営されている。
車両
開業時は蒸気機関車が使用されていたが、後に単端式のガソリンカーが投入された。そのうちの1両は特徴的な流線型をしており、朝倉軌道を象徴する車両として多くの資料で登場している。
全盛期の朝倉軌道伝説
全盛期の朝倉軌道伝説
・無許可で営業休止は当たり前、無許可で線路撤去も
・所属車両の無届け改造を頻発
・朝倉軌道にとっての車両改造未認可は無届け改造のしそこない
・書類上存在しない車両も日常茶飯
・営業休止時、乗客激減の状況から1人で無借金経営
・幅1,830mmの車両も余裕で幅1,676mmが限界のはずの路線に投入
・1両の改造車両で8両に見える
・設計図と現物の車両は別物が特技
・車両改造の認可申請をするだけで福岡県庁担当者が泣いて謝った、ついには鉄道省担当者が心臓発作を起こし亡くなる事態に
・仕様書をひとにらみしただけで改造予定車両が別物に入れ替わる
・仕事の無い休日でもその辺にあった車両を無届け改造
・設計図を使わずに有り合わせの客車を適当に改造してたことも
・設計図制作者のセンスが良過ぎるせいか設計審査にまるで関係ない売り込み文句まで図面上にある
・改造届け出が認可されてから無届けで再度改造される方が早かった
・無届けでガソリンカー改造した車両を使用中に客車に再改造した
・その改造も無届け
・届け出でツッコまれる前に中古部品だから最初から設計図なんかねえよと居直っていた時期も
・あまりに届け出書類が杜撰過ぎるから当局も詳細調査を断念して改造認可
・その認可時でも車両幅は規格外のまま
・書類は「誤記」だったことに
・無届けで転車台設置したあとに本物の書類で認可申請→無認可工事発覚
・面倒なので申請を取り下げたため無認可の無認可工事に
・競合路線対抗の運賃値下げも勿論無認可
・路線休止も勿論無許可
・並行国鉄線開業をネタに補償金せしめて路線廃止
なお、「全盛期のイチロー伝説」が現実とはやや異なるのに対し、この朝倉軌道伝説はほぼ歴史通りである。
関連動画
関連項目
- 11
- 0pt
