概要
囲碁七大タイトル最古の棋戦で、勝者に「本因坊」の称号が贈られる。賞金額は850万円。
1934年、当時の東京日日新聞社学芸部は、囲碁界・将棋界に対し同時に「実力名人戦」を提案していたが、将棋の方は「名人戦」ですんなり決まったのに対し、囲碁は慎重で同時開始とはならなかった。その後第一人者である二十一世本因坊秀哉は、将棋名人戦の盛り上がりを見て同様の棋戦開催を決断、1936年に本因坊の名跡を日本棋院に譲渡し、「本因坊戦」の名称で1939年より開始された。2025年時点で80期。
「本因坊」は囲碁の家元・本因坊家の号であり世襲制であった。秀哉は名人でもあったが「棋戦開催により、実力第一位の者に本因坊の名を受け継がせたい」とし、東京日日新聞の提案した「名人戦」ではなく「本因坊戦」を主張し受け入れられた。当時の本因坊戦は2年かけて行われた為、秀哉は初代戴冠者を知る事なく1940年に死去している。長く棋聖戦・名人戦に次ぐ序列3位で、「三大タイトル」の一つに数えられていたが、2024年に賞金が減額され規模も縮小、序列3位から5位に下げられた。
本因坊位を獲得した棋士は、過去の本因坊にならって「本因坊○○」という雅号を付ける(ただし、すぐに付けない場合も多い)。
実施方式(2023年まで)
前年度の本因坊七番勝負敗退者と前年度のリーグ戦二位から四位までの4人に加え、予選トーナメントによって4人を選出し、計8名によるリーグ戦を行って挑戦者を決定していた。挑戦者はタイトル保持者と七番勝負を行い、優勝者を決める。七番勝負は全国の有名旅館・ホテルを舞台に、持ち時間各8時間、封じ手制による2日制で行われた。
リーグ戦での開催だった2023年までは六段以下の棋士が本因坊リーグ入りを果たした場合、七段に昇段する。またリーグに優勝して挑戦権獲得が決まったら八段に、さらに本因坊位を奪取した場合九段へ昇段するという規定となっていた。本因坊リーグは棋聖・名人リーグとともに三大リーグと呼ばれ、ここに参加することが一流棋士の証とされた。
実施方式(2024年から)
第79期からシステムを変更。前年度の挑戦手合敗退者と前年度のベスト4の4人に加え、予選トーナメントによって12人を選出し、計16名によるトーナメント戦を行って挑戦者を決定する。挑戦者はタイトル保持者と五番勝負を行い、優勝者を決める。五番勝負は持ち時間各3時間の1日制で行われる。
挑戦権獲得が決まったら七段に、さらに本因坊位在位が1期で八段、2期で九段へ昇段するという規定に改訂されている。
歴代保持者
※2025年時点、獲得順。
- 関山利一
- 橋本宇太郎(通算3期)
- 岩本薫(通算2期)
- 高川格(通算9期)
- 坂田栄男(通算7期)
- 林海峰(通算5期)
- 石田芳夫(通算5期)
- 武宮正樹(通算6期)
- 加藤正夫(通算4期)
- 趙治勲(通算12期)
- 趙善津
- 王銘エン(通算2期)
- 張栩(通算2期)
- 高尾紳路(通算3期)
- 羽根直樹(通算2期)
- 山下敬吾(通算2期)
- 井山裕太(通算11期)
- 一力遼(通算3期)
永世称号
5連覇、または通算10期以上獲得した棋士は、「引退後」「60歳以降」「9連覇を達成」いずれかの条件を達成した際に「永世本因坊」として○○世本因坊を名乗る権利を得る。「○○世」の数を世襲の本因坊から継続しているため、二十二世から始まっている。なお1997年までは「名誉本因坊」であり、囲碁の他タイトルも当棋戦にならって「名誉称号」と称し制度設計している。2025年時点で称号保有者は以下の5名。
67期(2012)
ニコニコ本因坊チャンネル開設。
対局中のタイトル保持者と挑戦者の様子を中継しつつ、スタジオで大盤解説をするという手法が生まれる。
記念すべき第一局は山下の激しい攻めに井山が力強く反撃。
終盤の秒読みまで難解な戦いの碁となり、解説者泣かせとなるが、放送はかなり盛り上がりを見せ、大成功。
この年、井山は山下を下し、5冠を決めた。
68期(2013)
本調子に戻った高尾が全勝でリーグ突破。
期待の若手の一人・瀬戸大樹は残念ながら陥落した。
挑戦手合いは第7局までもつれ込み、高尾の復冠が期待されたが、惜しくも奪取はならなかった。
とはいえ、過去の対局とくらべて内容としては上々で、高尾自身も苦手意識を克服したと、後に週刊碁で語る。
69期(2014)
河野臨がリーグに戻ってきた。
加えてリーグ入りしたのは余・伊田・坂井。
注目されたのは台湾棋院から関西棋院に移った余だったが、惜しくも3-4でリーグ陥落。
そして驚くべきことに、前期本因坊・高尾が1-6で陥落。近年、井山にぶっ壊されるタイトルホルダーが続出
そんな中、安定した成績を残す山下だったが、なんとプレーオフで破れる。
挑戦権を獲得したのは、さほど注目されていなかった伊田篤史であった。
初リーグ入り・即挑戦というとんでもない事が起きる。
井山が初めて年下の挑戦者を迎え撃つ事となった今期挑戦手合い。
まあ、当然といえば当然だが、4-1で防衛。(強すぎるぞ・・・)
伊田はそんな中、自分らしい手・工夫した趣向を見せ、囲碁界に伊田という名前をしっかり刻んだ。
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関連項目
| 囲碁の七大タイトル |
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| 棋聖戦 - 名人戦 - 王座戦 - 天元戦 - 本因坊戦 - 碁聖戦 - 十段戦 |
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