本田奎(ほんだ けい)とは、将棋棋士である。1997年7月5日生まれ。神奈川県川崎市出身。宮田利男八段門下。棋士番号315。
概要
小学1年生の夏頃に父に教えられて将棋を覚え、その後は宮田利男八段の将棋教室で学んでいた。
奨励会入会までは、小学3年生の時に第5回小学生倉敷王将戦で3位を取ったのが最高で、それ以外の入賞は特に無かった。(ちなみに同大会は、徳田拳士が1位、増田康宏が2位だった。)
2009年9月に奨励会入会。2回入会試験に落ちるも、3度目に無事入会となった。
上記のように、奨励会入会までは苦労が多かったようだが、その後は三段リーグまでは順調に昇級、昇段を重ねていった。
奨励会時代は将棋倶楽部24でネット対局をして学ぶことが多かったとのこと。
三段リーグは7期目での突破となった。
4期目で勝てば昇段の1局を負けてしまい、6期目では弟弟子の斎藤明日斗に先に昇段をされてしまったことを悔しがっていたが、それをバネにして見事昇段となった。
プロ入り後
デビュー初年度となった2018年度、第45期棋王戦にて永瀬拓矢や増田康宏といった強豪に勝利し、初参加ながら本戦入りを果たした。特に永瀬拓矢戦は、永瀬が叡王獲得前で絶好調15連勝中の時期の対戦となったが、永瀬の三間飛車に対して逆転勝利をしている。棋王戦本戦でも当時A級棋士の佐藤天彦や、竜王の広瀬章人に勝利して挑戦者決定戦に進出。挑戦者決定戦では佐々木大地に初戦では敗れるも、2戦目は快勝し、1年目にしてタイトル挑戦を決めた。
棋戦参加1期目でタイトル挑戦を決めたのは史上初の出来事。デビュー後の挑戦という意味でも屋敷伸之に次いで2番目の速さ。(ただし屋敷のケースは棋聖戦が年に2期あった時代のため、初参加でのタイトル挑戦ではなかった。)
棋王戦5番勝負では渡辺明棋王(当時)を相手に1勝3敗で敗退し、タイトル獲得とはならなかった。
第61期王位戦でも初参加ながら挑戦者決定リーグ入りを果たした。
2023年、竜王戦4組ランキング戦にて3組昇級を決め、規定によって六段に昇段した。
棋風・人物
居飛車の本格派で王道な指し回しをする一方、elmo囲いを使用するなど現代将棋らしい指し回しも特徴。エース戦法は相掛かり。上述の第45期棋王戦でも強豪・広瀬章人や同じく相掛かりに定評のある実力者・佐々木大地を後手番の相掛かりで退けており、その精度の高さが伺える。
目標とする人を問われてコンピューターを上げており、上述の差し回しにもその影響が見られる。
しかし終盤力にやや難があり、自身でも課題として認識している。
棋王戦での快進撃や、同様に初参加の王位戦で挑戦者決定リーグ入りを果たしていることから、持ち時間が4時間の棋戦との相性の良さが見られ、反面順位戦や竜王戦では苦戦が見られる。
特に順位戦では2023年現在もC級2組に留まっており、C級1組昇級では2人の弟弟子に先を越されてしまっている。棋王獲得失敗後も2021年度と2022年度は7割超の勝率を記録し、実力者・昇級候補として見られながらも、何故か順位戦では苦戦を強いられていることは、一部将棋ファンの間でもある種の謎とされている。C級2組ではよくあること。
成績
昇段履歴
- 6級(2009年09月)・・・・・奨励会入会
- 四段(2018年10月01日)・・・三段リーグ1位による昇段
- 五段(2019年12月27日)・・・タイトル挑戦(棋王戦)による昇段
- 六段(2023年5月1日)・・・・竜王戦ランキング戦連続昇級
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