札幌村とは、かつて存在した北海道の村である。現在の札幌市東区に相当し、当初は札幌市および前身である札幌区とは別の地域であった。
概要
もともとアイヌの漁場として利用されていたが、江戸時代に入って松前藩が支配し、ナイホウ場所と呼ばれていた。幕末に入り、大友亀太郎(二宮尊徳の弟子)ら13人が入植し、札幌村が誕生した。大友は現在の創成川の元になった大友堀を作り、タマネギの栽培に着手した。
明治に入り、開拓使本庁舎を建設するために現在の新潟県上越、中越地方より移民した人々が札幌村の南側に入植し、「札幌新村」と称した。一方で札幌村は「札幌元村」となったが、後に合併して札幌郡札幌村となった。
1910年から少しずつ札幌市に編入されていき、1955年に全域が札幌市に編入された。1972年に札幌市が政令指定都市になると、札幌村に相当する地域は東区となった。札幌元村の場所は札幌市に合併された後に元町となった。現在は住所としては存在しなくなったが、地下鉄の駅として「元町駅」が作られている。
札幌村は、現在北海道の主力農産物の一つであるタマネギ栽培のルーツであり、札幌市東区となった現在も丘珠地方などでF1種が栽培され、一部では原点となった「札幌黄」も栽培されている。
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