- 鉄道事業者・路線一覧 > 東上線
東上線とは、東武鉄道が運営・管理する鉄道路線の1つである。池袋駅~寄居駅間の東上本線と坂戸駅~越生駅間の越生線の総称の事であるが、特に前者のみを指して東上線と呼ばれる事もある。
概要
東上本線
池袋駅(東京都豊島区)から寄居駅(埼玉県大里郡寄居町)までを結ぶ路線である。路線長は75.0km。
2005年まで全線通しで運転される列車が存在したが、現在は小川町駅~寄居駅間がワンマン化されて小川町駅で運行系統が完全に分断されている。
元々、東上本線は「東上鉄道」という別会社だった。ただし創立時の取締役社長が東武鉄道社長であったなど、創業当初から後に東武鉄道と合併するまでの間も東武鉄道との関係は存在していた。「東上」の「東」は東京、「上」は上州(現在の群馬県渋川市)の頭文字からとったものであり、群馬県渋川市まで結ぶ鉄道として計画されていたことを示している(最終的には新潟県に向かうつもりだったようだが、八高線が開業したことで、計画は頓挫している)。
同じ東武鉄道の路線である伊勢崎線系統とは駅名標、時刻表、フリーペーパーなどが全く別のものとなっている他、駅の看板も「東武鉄道」ではなく、全て「東武東上線」となっているのが特徴的である。沿線住民や、駅員は「東武線」ではなく「東上線」と呼ぶ人が多い。Look for Natureとかいう宣伝文句もあったような気がするがそんなものはなかった。
和光市駅から、東京メトロ有楽町線・副都心線と相互直通運転を行っている。東急東横線渋谷駅が地下化される2013年3月16日から東京メトロ副都心線経由で東急東横線へ直通運転する。
東横線中目黒駅で東武伊勢崎線から来た車両(日比谷線直通の列車)と東武東上線から来た車両(副都心線直通の列車)が並ぶこととなる。
長らくの間は普通しか地下鉄との直通を行っておらず、直通区間も和光市駅~森林公園駅としておきながら、大多数の列車が川越市駅発着となっていた(森林公園駅発着だったのは朝・夜のみで実質的に出入庫運用であった)。しかし、2016年3月26日の改正により、急行(一部「Fライナー」)・快速急行(土休日のみ)が設定されると、ほとんどの列車が森林公園駅まで直通するようになった。また、2019年3月16日改正より、土休日午前中の上りFライナー3本が小川町駅発となった。これにより東京メトロ・東急電鉄所有車も小川町まで乗り入れるようになった。
ちなみに、各駅に停車する列車の種別名が東上線では「普通」、東京メトロでは「各停」となっているために、有楽町線・副都心線に直通する列車は和光市駅で種別の変換を行っている。(なお、同じく有楽町線・副都心線に乗り入れする西武池袋線は、副都心線開業の際に各駅に停車する種別を「普通」から「各停」に変更した。)
かつて、秩父鉄道秩父本線に乗り入れていた時期があったが、現在は伊勢崎線との間で車両のやり取りをする時以外、秩父鉄道線へ東武の車両が乗り入れることは無い。
越生線
元は「越生鉄道」という別の会社だったが、買収を見越してか本社は東武鉄道の中にあった。昭和18年買収によって東武越生線となる。以前は東上本線との直通列車もあったが、現在は消滅した。路線距離10.9km。2008年に全線ワンマン化された。
列車種別
- TJライナー
- 池袋発小川町行きの下り列車、森林公園発池袋行きの上り列車が設定されている種別である。
- 座席指定制のため、下り列車に池袋駅から乗車する際には座席指定券(370円)が、上り列車に乗車する際には座席指定券(470円、ふじみ野駅からのみ370円)必要。
- 下りの停車駅はふじみ野、川越、川越市、坂戸、東松山からの各駅。
- 上りの停車駅は東松山、坂戸、川越、ふじみ野、池袋。川越市には止まらない。
- なお、下りは池袋駅以外から乗車の際は座席指定券は不要である。
- 当初は下り列車のみ運行されていたが、2016年3月より、上り列車の運行を開始した。
- 川越特急
- 2019年3月16日改正より新設された種別である。その名の通り川越への観光客をターゲットにしている。
- TJライナーと共通の運用・車両(50090系クロスシート)であるが、こちらは乗車券のみで乗車可能である。
- 土休日は下り2本・上り4本が、平日は下り2本・上り3本が運行される。
- 停車駅は朝霞台、川越、川越市、坂戸、東松山からの各駅。快速急行で停車する和光市、志木を通過するが、朝霞台には停車する選択停車方式がとられている。ただし、このとき退避を行う準急・普通との朝霞台における緩急接続は行っていない。
- この種別は独自のフォントが使われている。
- 快速急行
- 副都心線開業のダイヤ改正時に廃止された「特急」の代わりに新設された種別である。
- 森林公園・小川町方面へ向かう列車は、土休日の朝の数本しか存在しない。
- 停車駅は和光市、志木、川越、川越市、坂戸、東松山からの各駅。
- 2023年3月18日から停車駅が和光市、朝霞台、川越からの各駅に変更される。志木……。
- 2013年のダイヤ改正より、午前中に上りの快速急行が新設され、好評だったのか2016年の改正より休日の小川町発は7時台から9時台まで30分間隔で走るほど大増発された。また、TJライナーの増発に伴い車両の送り込みの為、平日夕方の上りも22時台まで運転時間が拡張された。これにより、平日に限り夕方上りの快速急行は50090系によるクロスシート仕様に統一された。
- 2016年3月26日のダイヤ改正により、土休日のみ副都心線直通の快速急行が設定された(森林公園駅発着だったが後に一部小川町駅行きに変更)。
- 快速
- 副都心線・東急東横線直通開始によるダイヤ改正時に新設された種別である。
- 急行の上にこの種別が存在するのは、伊勢崎線(スカイツリーライン)に合わせたため。
- 日中時間帯に川越市以北で通過駅が設定される優等種別である。小川町行きが2本/時設定される。
- 停車駅は成増、和光市、朝霞台、志木、ふじみ野、川越、川越市、若葉、坂戸、東松山からの各駅。
- 簡単に言ってしまえば、川越市以南は急行、川越市以北は快速急行+若葉と言うことである。若葉民の勝利。
- 2016年のダイヤ改正より平日の22時台に1本だけ上りの快速が登場したが、これはTJライナーの送り込み用に設定されたもので、快速急行以外の種別で50090系のクロスシートモードを使う数少ない一般種別列車になっている。
- と便利な種別であったが、2023年3月18日に急行・快速急行に統合される形で廃止となることに。
- 急行
- スタンダードな種別である。
- 日中は4本/時運転されている。うち3本は森林公園行き(2本が副都心線直通)、1本は小川町行きとなる。
- 停車駅は成増、和光市、朝霞台、志木、ふじみ野、川越からの各駅。
- 2023年3月18日から停車駅に朝霞駅が追加される。
- なお、2013年のダイヤ改正から2016年の改正まで、平日の夜間上りに50090系のクロスシートモードを使用した急行が有った。これは、上り快速急行が無くなった後もTJライナー送り込みが必要になる時間帯が有った為で夜間のほんの一部列車に限定されていた為乗ったことがある方は少ないと思われる。
- 2016年3月26日から、副都心線直通が設定された。なお、副都心線内急行、東急東横線・みなとみらい線内特急となるものは「Fライナー」の愛称がつけられる(2023年3月17日まで。18日からは東武東上線内快速急行が「Fライナー」)。
- 先述したとおり、2019年3月16日から、土休日午前中の上りFライナー3本が小川町駅発となった。
- 準急
- 池袋発の停車駅は、成増からの各駅。
- 池袋行の停車駅は、成増までの各駅。
- 常識的に考えても停車駅大杉。AAは(ry
- 2023年3月18日から停車駅に上板橋駅が追加される。
- ダイヤ乱れが発生し、正常なダイヤに戻るまで急行や快速は大抵この種別に変更される。
- 2016年3月25日までは平日朝の上りに朝霞台駅と朝霞駅を通過する通勤急行があったのだが、準急に統合された。
- 普通
- 各駅に停車。
- 関根正明と、大原さやかが担当する自動放送は「各駅停車」と言う。
- なお、2013年3月16日からは、東急東横線・みなとみらい線にまで直通している。
- 長らくの間は地下鉄直通の種別は普通のみであったが(東武百貨店がある東武鉄道の池袋駅を経由しないためと思われる)、2016年3月26日から、前述した通り、快速急行や急行も設定されている。
- 夜間に設定されている小川町発森林公園行きの列車は、TJライナー運用の入庫の為に有る為、クロスシートモードのまま運用される贅沢な普通列車である。
- 小川町~寄居(2023年3月18日から森林公園・小川町〜寄居)、坂戸~越生で運転される列車はワンマン運転を実施している。
駅一覧
東上本線
●=停車、▼=下りのみ停車、|=通過
○は2023年3月18日から停車、■は同日から通過、同日付けで快速は廃止となる。
駅番号 | 駅名 | 準 急 |
急 行 |
快速 | 快 速 急 行 |
川 越特急 |
T J ラ イ ナ | |
■のりかえ ○周辺施設 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
TJ 01 | 池袋駅 いけぶくろ |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ■JR東日本 山手線、埼京線、湘南新宿ライン ■西武鉄道 池袋線 ■東京メトロ 丸ノ内線、有楽町線、副都心線 |
TJ 02 | 北池袋駅 きたいけぶくろ |
| | | | | | | | | | | | |
TJ 03 | 下板橋駅 しもいたばし |
| | | | | | | | | | | | ■JR埼京線 板橋駅 ■都営地下鉄三田線 新板橋駅まで歩いて乗り継ぐことが出来るが、自動放送などでの案内はない。 |
TJ 04 | 大山駅 おおやま |
| | | | | | | | | | | | ○都営地下鉄三田線 板橋区役所前駅(東に800m) ○板橋グリーンホール |
TJ 05 | 中板橋駅 なかいたばし |
| | | | | | | | | | | | |
TJ 06 | ときわ台駅 ときわだい |
| | | | | | | | | | | | |
TJ 07 | 上板橋駅 かみいたばし |
○ | | | | | | | | | | | |
TJ 08 | 東武練馬駅 とうぶねりま |
| | | | | | | | | | | | ○イオン板橋ショッピングセンター ○陸上自衛隊練馬駐屯地 |
TJ 09 | 下赤塚駅 しもあかつか |
| | | | | | | | | | | | ■地下鉄赤塚駅 |
TJ 10 | 成増駅 なります |
● | ● | ● | | | | | | | ■地下鉄成増駅 |
TJ 11 | 和光市駅 わこうし |
● | ● | ● | ● | | | | | ■東京メトロ有楽町線、■副都心線 (有楽町線新木場駅、東急東横線・みなとみらい線元町・中華街駅まで直通運転) ○和光市役所 ○陸上自衛隊朝霞駐屯地 |
TJ 12 | 朝霞駅 あさか |
● | ○ | | | | | | | | | ○朝霞市役所 |
TJ 13 | 朝霞台駅 あさかだい |
● | ● | ● | ○ | ● | | | ■JR東日本 武蔵野線 北朝霞駅 |
TJ 14 | 志木駅 しき |
● | ● | ● | ■ | | | | | |
TJ 15 | 柳瀬川駅 やなせがわ |
● | | | | | | | | | | | |
TJ 16 | みずほ台駅 みずほだい |
● | | | | | | | | | | | |
TJ 17 | 鶴瀬駅 つるせ |
● | | | | | | | | | | | |
TJ 18 | ふじみ野駅 ふじみの |
● | ● | ● | | | | | ● | ○ふじみ野ナーレ |
TJ 19 | 上福岡駅 かみふくおか |
● | | | | | | | | | | | |
TJ 20 | 新河岸駅 しんがし |
● | | | | | | | | | | | |
TJ 21 | 川越駅 かわごえ |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ■JR東日本 川越線 |
TJ 22 | 川越市駅 かわごえし |
● | ● | ● | ● | ● | ▼ | ■西武鉄道 新宿線 本川越駅(川越駅よりも微妙に近い) |
TJ 23 | 霞ヶ関駅 かすみがせき |
● | ● | | | ○ | | | | | |
TJ 24 | 鶴ヶ島駅 つるがしま |
● | ● | | | ○ | | | | | |
TJ 25 | 若葉駅 わかば |
● | ● | ● | ○ | | | | | |
TJ 26 | 坂戸駅 さかど |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ■東武鉄道 越生線(下記参照) ○坂戸市役所 |
TJ 27 | 北坂戸駅 きたさかど |
● | ● | | | ○ | | | | | |
TJ 28 | 高坂駅 たかさか |
● | ● | | | ○ | | | | | ○高坂ニュータウン |
TJ 29 | 東松山駅 ひがしまつやま |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ○東松山市役所 |
TJ 30 | 森林公園駅 しんりんこうえん |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ※ほとんどの地下鉄乗り入れ電車はここまで。 ○国営武蔵丘陵森林公園 |
TJ 31 | つきのわ駅 つきのわ |
● | ● | ● | ● | ● | ▼ | |
TJ 32 | 武蔵嵐山駅 むさしらんざん |
● | ● | ● | ● | ● | ▼ | ※小川町駅との間の嵐山信号場から単線。 ○嵐山町役場 |
TJ 33 | 小川町駅 おがわまち |
● | ● | ● | ● | ● | ▼ | ■JR東日本 八高線 |
TJ 34 | 東武竹沢駅 とうぶたけざわ |
ワンマン普通列車 のみ運転。 |
||||||
TJ 35 | みなみ寄居駅 (ホンダ寄居前) みなみよりい |
○ホンダ寄居工場 | ||||||
TJ 36 | 男衾駅 おぶすま |
|||||||
TJ 37 | 鉢形駅 はちがた |
|||||||
TJ 38 | 玉淀駅 たまよど |
|||||||
TJ 39 | 寄居駅 よりい |
■JR東日本 八高線 ■秩父鉄道 ○寄居町役場 |
越生線
駅番号 | 駅名 | ■のりかえ ○周辺施設 |
---|---|---|
TJ 26 | 坂戸駅 さかど |
■東武鉄道 東上本線 |
TJ 41 | 一本松駅 いっぽんまつ |
|
TJ 42 | 西大家駅 にしおおや |
|
TJ 43 | 川角駅 かわかど |
|
TJ 44 | 武州長瀬駅 ぶしゅうながせ |
|
TJ 45 | 東毛呂駅 ひがしもろ |
|
TJ 46 | 武州唐沢駅 ぶしゅうからさわ |
|
TJ 47 | 越生駅 おごせ |
■JR東日本 八高線 ○越生町役場 |
車両紹介
東武鉄道の車両
- 8000系
- 車両の詳細については大百科のページを要参照。
- 東上系統においては東上本線小川町~寄居間と越生線全線のワンマン運転用の4両編成がほとんどを占める。
- 東上本線池袋~小川町間用10両編成は、2015年1月17日をもって運行終了した。
- 9000系・9050系
- 営団地下鉄(現:東京メトロ)有楽町線乗り入れ用として製造された車両で、その特性上東上線以外への配置がない。
- 副都心線開業に合わせる形で、リニューアル工事が第一編成を除き行われており、50070系程度の接客水準にはなった。
- 9050系は東武には珍しくGTOVVVFインバーター搭載の車両。たったの2編成しかないため狙いにくいのがどうにも。
- 9000系第一編成は...もっぱら地上運用専用になってるけどまあ試作車は量産車と色々と違うのでこれもアリでしょう。
- 10000系・10030系
- 10000系はものすごく乱暴な言い方をすると9000系の地上線用バージョン。10030系はそのマイナーチェンジ版。
- もう少し別な言い方をすると、8000系の上位互換版といっても過言ではない。性能とか性能とか性能とか。
- 現在進行形でリニューアル工事が行われている。既に東上線にも1編成だけだがリニューアル車がある。
- 30000系
- 元々は10000系列の改造で対応する案もあった、地下鉄半蔵門線直通用の車両。10000系から性能上がり過ぎ。
- ...のだが、どういうわけか50050系に取って代わられ地上運用中心になったあげく、10両固定編成化されて東上線に来た。
- 現在は10両固定編成化などの改造を受けた13編成が池袋~小川町間の運用で活躍中。地下鉄線には入らない。
- 50000系・50070系・50090系
- 50000系第一編成のみ非貫通の顔を持つ。あとは全部地下鉄線直通用と仕様を揃えた貫通型。
- 50070系のみ地下鉄線直通対応。50090系はTJライナー・川越特急用として、ロングシートとクロスシートへ相互に転換が可能。
- 11年度製造の51076FよりLCD案内が付いた。ただしメトロのそれと違い液晶は1つだけで、広告用画面がない。
乗り入れる他社の車両
- 東京メトロ7000系
- 営団地下鉄(現:東京メトロ)有楽町線用に製造された、東京メトロの車両である。
- 副都心線開業に合わせて、大幅な更新改造を行っており、一部がこの際に8両編成化されている。
- ニコニコ動画においては「爆弾ドアの車両」として有名。更新工事後も健在。
- 東京メトロ10000系
- 東京メトロ副都心線用として製造された車両で、更新工事を行わない7000系の置き換えも兼ねる。
- 随所にかつての東京メトロ(旧営団地下鉄)の車両へのオマージュが見受けられ、グッドデザイン賞も受賞している。
- 二画面のLCD案内が付いている。実にうらやましい。
- 東京メトロ17000系
- 東京メトロ有楽町線・副都心線用として製造された車両で、7000系の完全置き換えも兼ねる。
従来車よりもいっそう丸みを帯びたデザインとなっていて、これまたグッドデザイン賞を受賞した。 - 行先表示(方向幕)に駅ナンバリングも表示されるのが特徴。
- 東急5000系・5050系・5050系4000番台・横浜高速鉄道Y500系
- 東急東横線・みなとみらい線から直通する車両。
- こちらも二画面のLCD案内が付いている。
関連動画
関連項目
- 鉄道関連項目一覧
- 鉄道事業者・路線一覧
- 鉄道車両一覧
- 東京メトロ
- 西武鉄道
- 秩父鉄道
- 有楽町線
- 副都心線
- Passengerエンドレス - 池袋駅の旧発車メロディ。2008年6月14日以降は浅草駅(曲名はPassenger浅草)や船橋駅(曲名はCity)と同じものに変更に。
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 8
- 0pt